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マクドナルドの思い出1


高校生の頃、マクドナルドでバイトをしていた。あるとき、目つきの悪い男の集団が店に来た。明らかに堅気風ではない。わずかにいたお客さんは光の速さで食べ終え、店には誰もいなくなった。
若えの(わけえの)が一人、注文をしにレジにやって来た。
「えーっとぉ・・・オレンジジュースのSを10個」。
若えの!本当にそれでいいのか?!あそこの黒スーツやスキンヘッドの人は本当にオレンジジュースが飲みたいと言ったのか?!ここは無難にコーヒーか爽健美茶で手を打った方がよくないか?!
私はポテトの中に一本の小指が混ざっている画を想像し青ざめたが、動揺を抑えてオレンジジュースを提供した。慎重にトレーを運ぶ若えのの背中を、母親のような気持ちで見守った。
予想を裏切り、男たちは黙々とオレンジジュースを飲んだ。そして15分ほどで店から去って行った。私はひそかに彼らのことを「果汁組」と名付けて再度の来店を待ったが、二度と店に現れることはなかった。

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