見出し画像

《 響け!ユーフォニアム 》

響け!ユーフォニアムは、2015年より放送されていたテレビアニメで、その後劇場版や2期が制作された。
今回観たのは以下の3作品
・劇場版 響け! ユーフォニアム〜北宇治高校吹奏楽部へようこそ〜(1期総集編)
・劇場版 響け! ユーフォニアム〜届けたいメロディ〜(2期総集編)
・劇場版 響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜

テレビシリーズの1期を放送当時見ていたことがあり、ふと全体のストーリーを追いかけたくなって見ることにした。

私自身が吹奏楽経験者のため、とてもかなりものすごく感情移入してしまって、1作目の開始5分くらいのちょっと下手な演奏のシーンのリアルな下手さに泣いてた。多分普通は泣くところではない。なんならことあるごとに泣きそうになり、久美子(主人公)が感情的になるシーンでは私も感情的になった結果また泣いてた。吹奏楽部独特の人間関係の面倒くささとか、妬み嫉み憧れ愛情エトセトラのとにかくクソデカ感情のオンパレードでやばいとしか言えない。しかも感情の表現が細やかで、ほんと見てて引き込まれてしまう。

そして吹奏楽はガチガチの団体競技、集団行動なので、練習やその他演奏会や合宿などイベントが多く、親密にもなればトラブルも起きて、みんな元気になって落ち込んで、かと思えばまたすぐ元気になったりするので、目まぐるしい感情の変化やキャラクターたちの成長にも感慨深いものがある。人ってこうやっていろんな気持ちに向き合っていくんだなあと思うとまた涙が出てしまう…。
制作時にしっかり取材をされたのか、ほんとに各パートのキャラもそのパートらしいキャラクターで、見ててぴったりだなと感心した。あと練習や大会のときのちょっとした仕草とかあるあるネタみたいなものに、ちょっと懐かしさを感じた。

登場人物だと、みんな魅力的で選び難いところだけど、あすか先輩となつき先輩、それから奏ちゃんのユーフォ姉妹たちが好きで、特にあすか先輩は好きな上に2期で結構話が掘り下げられていて、そりゃもう感謝しかないといった感じだった。
あすか先輩のオンオフきっちりしてる人がみせる人間らしい表情って、なんであんなにも魅力的なんだろう。1期のときのどこか諦めてしまってる寂しそうな顔は見てて苦しくなるし、2期でふんぎりがついた後の、自分の内面を見せるのに少し照れくささもあるあの高校生らしい表情なんて、ほんと脳内に永久保存しよ…て思うくらい愛らしいものだった。
それから久美子との近すぎず遠すぎないほどほどの距離感が、二人らしい付き合い方(先輩後輩として)だなあと思った。一年生と三年生だからというのもあると思うけど、大胆に踏み込んでいく久美子と無意識に自分を守るあすか先輩が、ほんとにいいバランスだった。
あと、あすか先輩がお母さんのことを「あの人」呼びしていることになんだかちょっと泣きそうになってしまう。しかも高校生でユーフォやめるっぽかったので、続けるという選択肢もあっただろうにもったいない。親子の関係はきっと変わらないままだろうけど、いつか少しずつ解れていって、また吹いてほしいなと期待している。


この記事が参加している募集