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トイレトレーニングは3回ある

浜松市で赤ちゃんから大人まで通う音楽教室をやっています。

多くの方にトイレを貸して、お掃除します。すると気づいたことがあります。

それは、「子どもたちは、おむつを外すときだけじゃなくて、プライベートなトイレ空間でのことを、教わりたい機会が少なくとも3回はある」ってことです。

トイレの中で何が起こっているか、親以外が覗くわけにいかないので、人知れず、困って泣きたくなっている子がいるかもしれません。大人たちが協力して、教えてあげましょう。

1回め:おむつを外すとき

おむつ外しはわたしが書くまでもないことですが、素人ながら思うことは、親にとってはものすごく「腕を試されること」みたいに、すっごく大変で、悩んだ・・・、というより、「おかーさん、もう少しがんばって外させてください」って言われて、ダメ出しくらったみたいな気持ちになって、「あーあ、家の中でほっといてくれたら、オムツ外れないことなんかどうでもいいのに。この子はこんなに可愛いのに」って思ってたなーってことです。

今思うと、本当にどうでもよかったな。

医学的にフォローが必要なことなら医療にかかる。それ以外は、親子のペースでやる。上手なやり方もあるのかもしれないけど、みんながみんな、親になったからって素晴らしく上手にはできないですよ、だって初心者だもん。できる範囲で進めていけばいいと思います。

それに、どれだけスムーズにいくかっていうのは、結局は「子による」ってことが一番大きな要因じゃないかと思います。

親のペースで、親の評価のためにおむつを外すのではなく、子どもは子どもの尊厳のためにおむつを外すのです。それを手伝うつもりでいいような気がします。

2回め:お外でトイレをするとき

おむつが外れて、ひとりでトイレに行けるようになると、うっかりできていると思ってしまうのが、「お外でトイレをするとき、我が子がどうしているか」ということです。

「お外」のひとつである、わたしの音楽教室では、小学校低学年の失敗がとても多いのです。幼稚園児以上です。

どんな風になっているかというと、トイレットペーパーが怪物が噛みちぎったみたいになってたり、スリッパが「あーした天気になぁ〜れ!」ってやったみたいになってたり、便座にひとしずく、ポチョンと最後の一滴が乗っていたり。

もう、そんなのはどうでも良くなるくらい、しょっちゅうです。とはいえ、これも「自然に直るのを待つ」よりも、大人が教えてあげたら子どもは助かりますよね。しかも「他人に指摘される」ことで、親が言うより効き目がある場合があります。

どんな風に何を教えたか、まとめたので、ぜひ読んでみてください。

上に書いたようなことは、まぁ、いいんです。

それよりも、たぶん、親にも言わなくて、親は知らなくて、子ども自身はもしかしたら困っているかもしれないと思うことがあります。

それは、便座を外れてその場でしてしまったのでは、というくらい、トイレ全体がおしっこで水浸しというケースがある、ということです。

床がたぷたぷの水浸しであることもあるし、男児が壁に向かってしたのでは?ということもあります。

どのくらい頻繁かというと、低学年の子が週にのべ30人くらい通ううちの教室で、2週に一度くらいです。30人全員が使用するわけではないので、かなりの頻度です。

そして、どの子も失敗したこと、大人の助けが必要なことを教えてくれません。次の子がびっくりして教えに来てくれることもあるし、次の子も水浸しのまま、困りながらそのまま済ませることもあります。「伝えた方がいい」ということを知らないのではないかと思います。また、トイレはとてもプライベートな空間だから、そこで起きたことは子どもの中で何か切り離されているのではないでしょうか。

幼稚園児に少ないのは、幼児の方が頻繁にトイレに行き、我慢ができないからではないかと思いました。それから、まだまだ不器用だから、ゆっくりとていねいに、教わったようにトイレを済ませているのではないでしょうか。

小学生はなまじ我慢ができるだけに、ギリギリまで行かず、トイレに行ったときには自分のものさしで、この程度でいいだろうと、幼児のころより雑にトイレを済ませているのではないかと思います。

だから、小学校に入ったくらいのタイミングで、「おうち以外でのトイレのマナー」を、最初にトイレができるようになったときとは別に、親もいっしょにやってあげる。できれば具体的に練習にも付き合ってあげる(家とは別なトイレで)。そうすると、子どもはとても安心すると思います。「こうしなくてはいけない」というルールばかりではなくて、「なぜか」ということもセットで教えるといいと思います。

また、トイレ掃除は小さいころにやらせてください。掃除を上手にするためというより、「誰かが掃除をしている」ということ、どんなところが汚れるかということ、やってもらう以上、できるだけ汚さないのがマナーであることなどを知らせるためです。

そして、「よその家や外でトイレを失敗してしまって、自分が掃除できる範囲を超えて困ったら、伝えること」、その方が助かるということ、怒られないということも合わせて教えてあげるとよいかと思います。

3回め:第二次性徴が現れるころ

意外と盲点なのが、「生理になったとき、よその家でどうするか」ということです。

これをきちんと習ったり教わったりした覚えがありますか?わたしはないです。そういえば他の子がどうしているか、聞いたことも、なかったです。

ショッピングセンターなどの公衆トイレでは、当たり前にサニタリーボックスがあります。でも、それも誰かが始末しているんですよね。その当たり前のことに、若い頃は気が回っていなかったです。幸いにもそんなに失礼な捨て方はしなかったと思うけど、無頓着でした。ときどき、丸めも包みもせず、出血面が丸見えで捨ててあることがあります。とんでもない人がいるもんだな、と嫌な気持ちになったけど、それはもしかしたら、家でそのように捨てていて、知らないだけかもしれません。そして、わたしは嫌な気持ちになっただけで終了だけれど、それもまた、処理する他人がいます。

また、公衆トイレではなくて、よその家に行ったときにどうするかということも、習ったことはありませんでした。サニタリーボックスがあったからといって、そこに捨てるということは、そのお宅の方や友人に始末させるということですよね。

マナーとしては、おむつと同じように、持ち帰ること、何に入れてどう持ち帰るかということまで教えるといいと思います。臭いのしない袋が売られています。

それから、このことを、男児にも教えると良いと思います。知らなくていいということはないですから。


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