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子どもの学習

はじめに

わたしは、「子どもを○○大学へ入れた!」という親の持論が嫌いです。「入れた」という言葉にすごい違和感を感じます。

また、自分が家庭教師や塾講師をやった経験から、子どもが小中高生になったとき、勉強しないということにギャンギャン言うのは嫌だなと思っていました。

それから、「自分で考えることができない子どもに、いくら分かりやすく解説したとしても、結局は堂々巡りだ(もっと根本的なところに問題がある)」ということも思っていました。

以上3点から、わたしは、子どもを産んだときに、子どもの勉学について「自分の子が、自分で目標を立て、手順を考え、情報を得て、自力で学べる子にしよう」と目標を決めました。

そのために親がやることは、6歳までに3つの力の基盤を作っておくことだと考えました。果たして子どもは、予想通りになりました。心を育てるのと違って、勉学について育てるのって、ずっと簡単で理論づけられると思います。どの子も同じように再現性はあると思います。

ただ、「どのくらい徹底的にそのことを信じるか」という点のみ、差がつくと思います。特に、「学校の宿題と成績と先生から言われること」にぶんぶん振り回されていては、絶対にできないことなので、わたしは自分の考えに確信はありましたが、まったくもって同志はいませんでした。少なくとも周囲には。

20年間、実践してみて、想像と違うことがひとつだけありました。「基盤を作っておけば、あとは子どもが自分で勝手に喜んでやるだろう」と思っていたのです。ですが、根本的に「勉強が好きかどうか」にはものすごい個人差があり、基盤があっても勉強を実践するとは限らないということが想定外でした。

基盤は作りますが、そのあと、活かすか殺すかは、本人次第だとわかりました。すると、「本人次第」というのは、自然発生、いちかばちかではなく、「強烈な動機と出会うことができるかどうか」だと考えました。

6歳からは「強烈な動機」が子どもの心に爆発することについてのみ、真剣に考え続けてきました。

この記事は、約15年前、長男と次男がまだ幼児期だったころに書いた持論(たいへん未熟で偉そうで、汗かきます)に、現在の経験に基づいた解説を加えたものです。

主に、6歳までに家庭でできることを具体的に書きました。その後、それがどうなったかも書きました。

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