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『家にいるのに家に帰りたい』

やふぅー٩( 'ω' )و
今回は本棚の本を紹介します。

クォン・ラビン著 『家にいるのに家に帰りたい』 桑畑優香訳 (辰巳出版 、2021)


4章立ての本。

誰よりもわたしの幸せが一番大切
つらい日々をただ受けれているだけのあなたへ
わたしたちが別れた理由がわからないのなら
わたしたちはふたたび恋をする

各章で細分化されたトピックと、その散文。

「めっちゃこれ」
感想は、これに尽きる。

いくつか紹介してみる。

人生は矛盾
「わたしは水の中に棲む魚だけど、
雨に濡れるのは嫌いです」
この文章のように
人生もまた、矛盾の連続だ。

クォン・ラビン著『家にいるのに家に帰りたい』 桑畑優香訳 (辰巳出版 、2021)、090頁。

これって、すごく面白い。
同時に「めっちゃこれ」ってなる。

タイトル、『家にいるのに家に帰りたい』もある。

いまいる場所になじむことができず、不安やとまどいを感じると、心やすまる居心地のいい家に帰りたくなる。カタツムリが自分を守るため、背なかに家をのせて生きるように。自分を守ってくれる、温もりあふれる人と空間を、誰もが必要としているのだ。
仕事とひとり暮らしを始めた頃は、ガスの申し込み方法さえわからず、仕事でも失敗ばかり。何度も壁にぶつかった。慣れないことに次々と直面すると、すべてを放り出し、家に帰りたくなる。一番親しい人がいる場所が、本当のわたしの「家」。
だから、「家にいるのに家に帰りたい」と思ってしまう。

同上、023頁。

家を物理的な物で解釈するだけじゃなく、「帰りたい場」と理解する。
そういう場所があったら、それだけで幸せだよなーって気付かされる。

とても優しい本。
疲れちゃっている時には、あたたかいと思う。
今日は反省モードって時に読むと、チクチク刺されている気持ちになる。

何度読んでも好きな本の1つ。


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