【39. 枷】


(この章は前章から次章に橋渡しする為の章で、
【38. 】【39. 】【40. (章題未定)】
の3章で1エピソードとして構成しております。
極力、1話だけでもお話しが成り立つような部分で区切ったつもり
ですが、前章、及び次章[6月中以降に更新予定]と併せてお楽しみください)

7/15 追記
…と書いてから暫く経ちますが…
まだ完成しておりません💧
結構長文なので、2話同時更新を予定しています。
【40. はじまりのはじまり】と【41. 相対“性”理論】です。
なので、38~41話までの4章で1エピソード…になります。
お待たせして申し訳ありませんが、よろしくお願いします

ここからが本文です。

最近はベッドの引き出しの奥で眠ってばかりいるけれど、2人のプレイに“アレ”が咥わる[※1]時も大抵そんな感じ…。
その中でも特に…新規導入された日の彼の食い付き様は異常なほどだった。

────
ドライブ序でに立ち寄った行き付けのアダルトショップで、棒状、球状、リング状、ちょっと変わったハート型、ゴム製、プラスチック製、はたまたステンレス製の超高級品まで…数多く取り揃えられた中から一緒に選んだのは、一番無難なボールギャグ[※2]…
の入った初心者用拘束プレイ5点セット。
その内ひとつは、彼女には全く不要なローションのボトルではあるが…
お手頃価格の割りには充分楽しめそうな内容。
車に乗り込むや否や、忙[せわ]しなく開封し
「どう?着けてみてぇ?」
と目の前に差し出してきた彼をどうにか宥[なだ]め、何とかお部屋まで誘導出来たまでは良かったのだが…
玄関のドアを閉めるや否や、
「早く早く…後ろ向いて?」
と言い寄って来た彼は
「今、靴脱ぐから待ってよぉ…」
と蹲み込んだ背後に素早く廻り込むと、どさくさ紛れに、半ば強制的に装着。
「…あむ……ん"~ぅ!……」
一番ちっちゃいのを選んだつもりではあったが、ちっちゃめのお口には結構おっきめサイズ…。
「ぅぉっこおぉ…!」
そんな彼女の主張を
「ん…?」
白々しく訊き流し、
「よいしょっと…」
軽々とお姫様抱っこして寝室へ…。
…ドサッ…
とベッドに荒々しく放り捨て、履いていたジーンズとトランクスを脱ぎ捨てた。
姿を現した猛々[たけだけ]しい妄想茸[もうそうだけ※3]が、彼女の太股の上で僅かに跳ね踊る。
のとは対照的な、優しい優しいいつもの彼のKiss。
それは、まさに野性と理性の狭間に揺れる彼の心理を体現した結果とも受け取れる。
そこで…
「ぉっこぅ…」
もう一度
…ウルウル…
お目めで理性のほうに訴えてみた。
「ん?…もう一回…なぁに?…何て言ったの?…あ~、おっきぃ?」
一応…
口の中を覗き込み、ボールを
…ツンツン…
して気遣う素振り。
…うんうんうんうん!…
大袈裟に頷く彼女に、優しい優しい彼は爽やかに言葉を掛けた。
「大丈夫♪大丈夫♪」
と…。
まぁ予想通り…と言えば予想通りの反応…。
“開いた口が塞がらない”
とは、まさにこのこと。
けれど、そのせいで…
「…んあ"~…」
異議申し立ては全く通じない。
それに、啜っても啜っても…
それ以前に啜れている気が全くしない…。
そのうち
─やばっ…─
彼女は慌てて
…むくっ…
と起き上がり、荒い鼻呼吸で女の子座り。
─マジで溺れるかと思った…─
感覚的に…
もうその時点で、ボールは既に1/3あたりまで浸水している雰囲気。
飲み込もうにも飲み込めず、ただ下皿に溜まっていくだけの水面は、みるみるうちに堤防の天端[てんば]擦れ擦れに…。
越水はもう時間の問題。
無駄な抵抗とは知りつつ、
「んぁ~、んぁ~!」
天井を見上げ、口元を指差してアピールしてみた。
そんな彼女を、彼は他人事のように
…ニコニコ…
と嬉しそうに眺めながらバスタオルを敷いている。
彼女が指差す“これ”の効果は
─予想してた以上…─
そう思っているのは彼女だけじゃ無いらしい…。

「はい、OK~♪」
─何がぁ…!?─
そう言おうかどうしようか迷ったその時、彼はホテルのベッドメイク張りに皺[しわ]無く敷いたその上へ彼女を強引に引っ張り寄せた。
四つん這いにされた彼女は、彼の胸に両手を突いて何とか踏ん張ってみる。
しかし、その格好では幾ら顎を上に向けていようが全く無意味。
水面はとうとう真っ赤なボールに開いた呼吸用の穴を潜[くぐ]り抜けてしまう。
「んぁ"………」
だらしなく拡かれた口元に
…つ~っ…
と伝わる感覚。
余りの恥ずかしさに拭おうとすると…
…ゴチンッ…
あろうことか彼女の拳が彼の顎にクリーンHit!
「ぁ"ん…?」
何が起きたのかさえきちんと把握出来ないまま、彼女はとりあえず
「ごめん…」
すると彼も
「あ、ごめ~ん…」
なんて言いながら
…ペロッ…。
今のアッパーカットは、全くといって良いほど効き目が無かったとみえる。
因みに、彼の頭が彼女のパンチよりも素早く反応出来たのは、反射神経がどうこう…という問題ではなくて、セットに同梱されていたアイマスクのお蔭。
程無くして反対側の口元に垂れ出した涎も袖で拭おうと試みるが、
「だ~めっ…」
…ガシャ…
それも彼の指一本で阻[はば]まれた。
因みに、それだけ簡単に阻止出来たのは、同じく同梱されていた手枷のお蔭。
それまで、顎を上向けたまま何とか溢すまいと必死で、余裕の無かったところに付け込まれた格好…。
彼女が抵抗しないのを良いことに、口枷だけでなく視界も、両手の自由をも奪った彼は
─折角なんで…─
と枕元の引き出しを
…ガサゴソ…。
取り出した金属製の手錠を足首に
…カリカリカリッ…
と付け足す始末…。
オマケに…
その狭い股の間に彼の両脚を無理やり割り込ませて来た…。
それで全く動けないのなら諦めも付くけれど…
手首を繋ぐチェーンは思っていたよりも少し長め。
そのせいで…
逃げれそうで逃げらんない…
届きそうで届かない…
下手に抵抗できる不自由さが、彼女の聴覚と触覚をより研ぎ澄ませていった。
そんな状況下…
素肌の上に着ていた唯一の一枚、黒いワンピを彼が強引に捲[まく]り脱がせ、鎖で繋がれた両腕に絡ませる。
という状態で…
…ヴィーーーン…
電池の新しそうなローター音が彼女の感じ易い部分を刺激し始めた。
彼女の腰はその振動に乗り移られたように震え出し、自らの意思に反し、檸檬を丸ごと口の中に押し込められたかの如く、条件反射的に滔々[とうとう]と湧く唾液と声にならない呻[うめ]き声を垂れ流した。
涎が溢れ出るのは、何も彼女の口ばかりとは限らない…。
当然そうなれば…
今感じている外的刺激のみならず、このあとに受けることになるであろう直接的摩擦にも滅法弱い粘膜を少しでも保護しようとする作用が働き、夥[おびただ]しい量の特製ローションが分泌され始める。
まずは密閉腔管[みっぺいくうかん※4]を充填していったそれは、薄襞の片筋で大きな雫を作り、やがて重力に抗[あらが]え切れずに太い糸を引いたまま彼のお臍[へそ]へと
…ポトリ…。
セイレーン[※5]の奏でる美しい響きに魅了された彼は、“どちらも”の柔唇[じゅうしん※6]から次々に繰り出される汁弾[じゅうだん※7]の一滴一滴に、胸を腹をと撃ち抜かれていく。
その疼きを掌で庇[かば]うかのようにそっと、丁寧に、隅々まで身体を撫で廻した。
時には…
そのベタ付いた大きな手で小さな乳房を弄[もてあそ]びながら、クリトリスとほぼ同じ大きさまでに勃起した乳首に吸い付いた。
すると、濃密な泡が頭皮の深部まで浸透してゆく感覚によって彼の脳は冒され、心を奮わせる。
時には…
左手にローターを摘まみ、右手の中指を突き立てながら、乳首ほどに隆起したクリトリスを啄[ついば]んだ。
すると、その鼻先を潤す生酸っぱい堕液[だえき※8]の匂いが彼を狂おしく陶酔させてゆく。
しかしそれでも我を失うことはなく、その両方の滴りを舌先でも受け留め、丁寧に舐め啜りもしていた。
「ヤらしいねっ?」
とか…
「エッチなの…」
とか…
「美味しいょ?」
なんて言葉を然り気無く挟みながら、それら一連の振る舞いを得意の解説で伝え、彼女の羞恥心を掻き立てる。
これまで味わったことのない辱しめに彼女は身悶え、駄々っ子みたいな
…イヤイヤ…
をして髪を振り乱す。
が、それも最初だけ…。
そのうち急に大人しくなり…とはいえ、相変わらず呻き声は隣の部屋まで聞こえてしまうくらい大きなままだが…涎やら何やらを垂れ流し状態で彼のご行為を甘んじて受け入れている。
─もうどうだっていい…─
と感じるまでに進化していたから。
ただ単に
─どうだっていい…─
では少し語弊があるかも知れないので、念のため
─そんなに興奮してくれるんなら…─
も頭に付け加えておこう。

同様に…
このような彼女の心境の変化は、“お出掛け”の時、中でも特に露出プレイの際にも垣間見ることが出来る。

───ワンピースの裾を掴んだ瞬間から沸き上がる
─誰かに見られたらどうしよう…─
という緊張感。
彼女の心がそれに触れると身体が強張[こわば]ってくるのは、自称…中級者となった今だって変わりない。
そこに…薔薇の花弁を一枚一枚捲っていくように彼の指先が触れると、彼女は内面から高揚し始める。
…ふっ…
と言葉を吹き掛けられれば、みるみるうちに身体は熱く溶け出し、一気に昇華する。
そして気付いた時には
─見られたっていい…─
と思える開放感へと変わってしまっている。
───

これら2つの状況に共通して言えるのは、
彼女が目を見張るほどに優れた順応性を持っている…
ということ。
しかし、その能力を最大限に発揮させる為には、ひとつだけ条件がある。
それは…
そこに必ず彼が居ること。
彼が居なければならない…。


もし仮に…
───
コンビニ袋をぶら下げた彼女は独り…寝静まった住宅街を逸れ、近道となる公園を仄[ほの]かな月明かりを頼りにして斜め横断中。
部屋までは…あと少し。
けど…
─やっぱ…さっき借りとけば良かった…─
辺りを見渡し、特に人気のないことを確かめると忍び込むようにトイレへと駆け込んだ。
聞き耳を立てながら、勇気を振り絞り一歩一歩奥へと進む。
…キョロキョロ…
覗いた個室のドアは、2つ共に全開。
─とりあえず…─
目線ほどの高さのライニングスペース[※9]へ買い物袋を
…トン…
と乗せると、一旦深呼吸。
公衆トイレには似つかわしくない昼白色の蛍光灯が、真っ白なブラウスと紺色のタイトスカート姿の彼女の目に突き刺さる。
瞼を閉じ、序でに耳を澄ます。
─やっぱ…誰もいないよね…?─
解ってはいても、何度も周囲の様子を窺ってしまう。
もう一度深呼吸をしてみると少しだけ落ち着きを取り戻し、何とか恐る恐るながら裾を捲り、膝上までショーツを下ろす気になれた。
が、極度の緊張からか脚が縺[もつ]れ、蹌踉[よろ]めきながら乳白色の陶器の上に手を突いた。
そのせいで…
ショーツは汚れた床に向かって急降下。
─うわっ…─
慌てて内股になって難を逃れた彼女は、靴を片方だけ脱ぐとゆっくりと蹲んで足首までズリ落ちた布製の枷を外した。
そして、もう片方も…。
すぐさま
…クシャクシャ…
に丸められた淡い水色は、棚上のビニール袋のお腹を
…カサカサカサ…
と満たす。
改めて体勢を整えると、肩幅より少し開き気味にしっかりと脚を開いた。
すると、股の間を通り抜ける冷んやりとした風が、いとも簡単に下腹部のバルブを捻り開ける。
周囲を気にする間も無く…
…じゅる…じゅじゅじゅるっ…
襞に絡まり、勢いに斑[ムラ]のあるシャワーが迸[ほとばし]る。
ピースサインをもう少しだけ拡げてみると、その水圧は一気に高まった。
藍色の三重丸を目掛け放たれた直線は、飛沫となって
跳ね上がり、その一粒一粒が真新しいローファーを、お風呂上がりの脛[すね]を、徐々に徐々に汚していく。
そんな状況でも
─ホッ…─
としたのは、
おしっこの我慢から解放されたから…?
それとも、
今日は正確に的の中央に命中させることが出来たから…?
ところが…安堵したのも束の間、
はち切れんばかりに心臓が
…バクバク…
し出す。
ほんの少し余裕が出来た気持ちの隙を突いて
─もしも…今…誰かが入って来たら…─
どうなってしまうか…を想像したからか…
それとも単に
─ティッシュ持ってきて無かった…─
ことに気付いたからか…。
後ろを振り返ってみるも、やはり誰もいなければ、トイレットペーパーらしきものも見当たらない…。
で、案の定…
最後の最後に勢いを無くした栄養ドリンクに似た色の滴りは内股を伝い、ショートソックスを湿らせて漸[ようや]く止まる。
これまで何度も繰り返してきたのと同じ失敗…。
─さっき脱いでて良かった…。けど…どうしよ…─
いつもならここで、彼がティッシュを渡してくれるか、舌先で綺麗にしてくれる場面。
だが、今は独り。
仕方なく、捲り上げたスカートを押さえているのとは反対の手を使い掬ってみた。
…ビショビショ…
の手を一瞬見やるも、
─無意味…─
と悟った彼女はタイルに向かって手を
…パッパッ…
と払うと、すぐさま膝の上に擦り拭った…。

とりあえずの目的を果たした彼女は、次の新たな難題に挑むべく、決してスカートを汚さぬように細心の注意を払いつつ、たどたどしい足取りで個室のパーテーション[※10]へと凭[もた]れ掛かる。
もしも…
余りに没頭する余り、誰かが近付いてくる足音に直前まで気付かなかった場合に備えて…。
念には念を入れ、いつでもその奥へと逃げ込めるように…。
だから…そこ。

夕方や休日の日中ともなれば、多くの子供達が駆け回り、無邪気に燥[はしゃ]ぐ声で溢れるこの公園。
けど今は…全くの別世界。
外では、すぐ傍の大通りを猛スピードで駆け抜けてゆく車の足音と街全体を包みゆく静寂とが忙しなく鬼ごっこして遊んでいる。
逃げる足音。
追い掛ける静寂。
見失ってしまったのだろうか…
静寂は、ここ…トイレの中、すぐ隣までやって来て覗き込む。
─この辺にあいつを隠してなんぞいやしまいか?─
そんな怪訝な目付きで食い入るように…
一枚一枚隈無く捲りながら襞の裏側まで透かし見るように…
下から上へ全身舐め廻すような視線を突き刺した。
すると、その刺激に触発された性霊[せいれい※11]が…姿を現す。
光沢のあるアイボリーのキャミソール…それだけを身に纏ったふたり。
彼女達は余程驚いたと見え、身体のあちこちを四方の壁に、天井や床にも打付[ぶつ]けつつ、暫くの間、ピンク色の小さな羽根で辺りを飛び交っていた。
その羽音は…
…チュプッ…チュプッ…チュプッ…
と指を吮るような音や
「…んっ…っ………んんっ…」
鼻に掛かったような息遣いとなって木霊[こだま]する。
程無くして、どこからともなく忍び寄る足音。
それに気付いた静寂は、
─今度こそ捕まえてやるぞ─
と、すぐさまその場を立ち去っていった。
そして…
取り残された木霊が慌てて恥ずかしそうに身を隠したそこは…
大人な匂いの漂う淫靡な空間…。

彼女が個室のドア横に陣取るや、先陣を切って動き出していたのは、まだじんわりと尿の滲みる溝に添えた右手。
始めは徐[おもむろ]に…
次第に小刻みに左右に震えた中指はすんなりと滑らかに沈んでいく。
それまで表面張力によって重力に逆らっていた滴りは溢れ出し、落ちた雫はタイルの目地を色濃く染めた。
尚もしがみ付く尿滴は
…ぷるん…ぷるん…
と襞を二、三度左右に弾き、払い退けた。
その時、思わず指の腹が吐水口を掠める。
と、手の動きは自然と縦に…。
今度はその先が、大きく赤く膿[う]んだ腫れ物に触れる。
と、一瞬全身が
…ビクッ…
と極端に大きく痙攣し、動きは小さな円を描くように変化した。
やがてまた縦に…横に…また円に…目紛[めまぐ]るしくその動きは変わる。
なのに…
待てども待てども…その奥に潜む口だけが撫でては貰えない。
独り取り残された状況に痺れを切らした“口”は…
突如、中指に喰らい付いた。
食い千切らんばかりにキツく咥え絞め、かと思えば一気に全部吐き出し、かと思えばまた付け根一杯まで…と弄ぶ。
薬指…
人差し指…
までもが次々に餌食となっていく。
骨の髄まで貪[むさぼ]り吮[しゃぶ]るかのように…
口一杯頬張る触感に初めて目覚めた時のように…
ずっと繰り返し続けるその様は、まるで…
3本纏めてピロピロ笛[※12]を咥えて涎を垂らす端[はした]ない口元…。
妖しげでリズミカルなその笛の音が鳴り響く。
…チュプッ…チュプッ…チュプッ…

そんな最中、殊[こと]の外ゆっくりと流れる車列が、公園前を通り過ぎていく。
そこで初めて
…カサッ…カサッ…カサッ…
自分と同じテンポを刻む微かな騒[ざわ]めきに気が付いた。
…ハッ…
として、その音のするほうへ視線を傾ける。
己の存在をアピールするため、そこで手を振っていたのは風に揺れるコンビニ袋。
─ぁ…忘れてた…─
けれど、彼女にとってそこは近くて遠い距離…。
最悪、もしも…今、この瞬間、足音が聞こえたとして…それが人間のものだったとしたら…
その時は、ミルクティの白いラベルと花柄が幾つか透けて見える袋には、彼女の身代わりとして犠牲になって貰うしかない…。
だって、既に両手が塞がってしまっていたのだから…。
右手は…その通り。
では、左手は…?
5つ目の釦[ボタン]を丁度外し終えたところ。
置き去りにしたままの袋を尻目に、濡れた右手で汚さぬように片袖ずつブラウスを抜いだ[※13]のに続き、お腹を少し凹ませてサイドのフックに手を掛けた。
左…
右…
と極端な足踏みをそれぞれ一回。
…クルクルクルッ…
と白と藍のマーブル柄を腕に絡めながら個室に入り、右角の三角錐の上で腕を
…パタパタ…
して抜き取った。
残すは、最後の一枚のみ…。
そのキャミソールの胸元をトリミング[※14]したレースから、白肌と左手の声が透けて見える。
─もう一度…さっきの場所へ舞い戻ったら…
…ツンツン…
突き出た鈕[ツマミ]のどちらかを親指と人差し指で
…コリコリッ…
と摘まんでみるつもり…
だから大忙し…─
らしい…。

改めて…
彼女は所定の位置に着く。
するとすぐに、小豆ほどの大きさの、踝[くるぶし]ほどの固さの痼[しこ]りに狙いを定めた。
触れてしまったが最後…
─離れなくなっちゃいそぅ…─
イキ尽くとこまでイクに決まってる。
それは…彼女自身が一番良く解っている。
けど…彼がもしここにいたら…
「離れない…じゃなくて、離さない…でしょ?」
きっとそんなふうに突っ込まれそう。
実際…その通りだもの…。
普段、人前ではどんなに貞淑そうに取り繕っていても…
独りエッチともなれば、割れた部分から滲み出たアロンアルファの粒をつい撫揃[なぞ]ってしまった時みたく…しっかりとくっ付いたまま離れなくなってしまう。
もとい………
お気に入りの玩具を
…にぎにぎ…
する幼い天使みたいに
“離したくなくなってしまう”…。
一番イキ易い部分を集中的に、貪欲に転がしてしまうのが彼女の卑しい性[さが]。
彼の目の前だろうが、“α”や“β”といった招待客、たまたま居合わせた、はたまた通り掛かった見物客の前だってそれは同じ…。
況してや誰もいない今、こんな状況なら殊更[ことさら]…。

ほんの少しだけ漏れる吐息を小さな咳払いで誤魔化しながら、下唇を軽く噛んで本音では張り上げたい声を我慢していた。
けれど…
どこをどうすれば良いか…
誰よりも知り尽くしている自分の指先は、決して我慢なんかしない。
出来る訳がない。
独りエッチってそういうもの…
じゃない?
何の迷いもなく、何の駆け引きもなく、ただひたすら己にとって都合の良い刺激を擦り慣れた場所へ加えるだけ。
彼女はそう。
だからイクまでに、然程[さほど]の時間も要さない…。

上向き加減の焦点が近付くに連れ、視界がぼやけてゆく。
小刻みな吐息は荒く、ついさっきまでとは比にならないほど。
気持ちは決して消極的ではなくても、込み上げてくるむず痒さに自然と腰が引けてくる。
内股にした膝内を
…すりすり…
と擦り合わせる姿からも彼女のボルテージは容易に推測できる。
けれどその分、
…ヒクヒク…
する粘膜と擦れ合う指は、熱を帯びた両腿と両襞によって絞め付けられ、余計に密着度を増していった。

突如、それまで高音域で響き渡っていた
…ピチュピチュピチュピチュ…

…グチュグチュグチュグチュ…
という中音域に変わる。
─ほんとは…離さないつもりだったのに…─
下の“お口”に中指と薬指を餌として与えてしまったから。
それは…
“アレ”も我慢しなくて良いことに気が付いたから…。
気持ち…曲げ気味にした第一関節がすっかり抜け切らない絶妙なところで折り返し、爪の先が奥に当たるか当たらないかのところで折り返す。
と同時に…
丸みの帯びた肉厚の恥丘を包み込みように馴染ませた掌全体を使い、逆三角形の下側の頂点を高速で前後に擦り撫でた。
右手で作った女狐が、上顎を突っ込んでは恥骨を甘噛みする…そんな状態。
切なそうな、それでいて恍惚な表情を浮かべ、瞼を閉じたその時、
…ちょろ…ちょろちょろっ…
と漏れ出してしまうアレ。
微量ながら、それが伸縮性のある雌フラスコ[※15]の口に吸い込まれていくと
…ゴポゴポゴポゴポ…
口を漱[すす]ぐような化学反応が起こった。
更に奥にまで入り込んだ透明感の高い液体は、既に中を満たしていた粘度の高い液体と2本の指で練り混ぜられてゆく。
最終的に…
…ポタポタ…
と飛び散るクリーミーで極め細かな泡立ち。

意図せずとも折り曲がっていく膝とへたれ込みそうなお尻を、凭[もた]れ掛かった背と爪先立ちでなんとか支えながら、尚も普段より激し目の刺激を加えてゆく。
…ゴリッゴリッゴリッゴリッ…
子宮口を圧迫し、削ぎ落とすくらいの激しさで弾く指先。
…コリッコリッコリッコリッ…
これがもし自分のベッドの上だとしら、バスタオルをダブルで敷いたとしても大変なことになるのが目に見えるほどの振動と摩擦をびしょ濡れのクリトリスに押し当てる掌。
それら、彼の手付きを身様身真似[みようみまね※16]で身に付けた自らの責めに溺れ…
─イクッ…─
砕けそうな腰が
…クイッ……クイッ…
と持ち上がるその度に
…ビュッ……ビュッ…
咽[むせ]ぶように幾度も噴出する間欠泉。
さっき放尿したばかりとは思えないその勢いと量が、正面の壁、小便器の縁にまで飛び散り、そこと自分の足元とを結ぶ縦一列の軌跡となってゆっくりと滲み拡がっていく様子を彼女は虚ろな瞳で感じ取っていた…。

やがて…
太腿を濡らす雫と冷たい背面の壁とが身体の火照りを冷まし、我に返る。
─とりあえず着なくちゃ…─
心地よい睡魔を払い除け、右手の個室のドアをロックした。
─さて…どうしよう…─
着るだけ…とはいっても、この状態…。
暫く考えた末に出した答えは…
─もういいや…─
やっとの事で“ほぼ”元の見た目に戻った彼女は、トイレに入ってきた時と同様に
…ビクビク…
しながらドアを開けた。
そこで、ご主人の登場をじっとしたまま忠実に待っていたのは…
彼女の残る一枚を着服した膨れっ面のビニール袋。
─ま…いっか…─
彼女は迷うことなくそのままの姿でリードを手にし、愛犬をお散歩へ連れ出すかのようにそそくさとその場を後にした。
足を一歩前に出す毎に
…ピチュッ…ピチュッ…ピチュッ…
と囀[さえ]ずる唇を妙に意識しながら…。
───

釘を刺しておくが、あくまでも
もし仮に…。
これが事実だったとしたら…
彼女がそこに辿り着くまでには、途方もない経験の積み重ねは必要不可欠だ。
事実、彼と一緒に積んできた。
少なくとも、彼と一緒に…ということであれば、男子トイレに忍び込み、お互いの立ち小便姿を横から覗き込んだり、お互いに的を射るお手伝いをしてみたり…
当然そういったプレイをした経験はある…
それは周知の事実。
とは言えども、果たしてそんな危険な独り遊びを独断で、自発的に、衝動的に決行することなど出来るだろうか?
好奇心旺盛な彼女なのだから有り得ないことではないように思えるが、実際のところ“平気でやってのける自信”はない。
勇気と度胸は勿論のこと、恐怖心をも克服し、しかもある程度の覚悟さえした上で…
というのが絶対条件として彼女に乗し掛かる。
決して誰も来ないと解っていても警戒心だけが異常なほどに先走り、例え難なくイケたとしても興奮するまでには至らない…
筈。
逆に、彼から提示された一種の“課題”としてならば…
例えば、TV電話の向こうでずっと沈黙を通し続ける彼に見守られながら…見せつけながら…のリモート露出プレイ的な…
そういうのが彼女にしてみればきっと…
─興奮する…─
線としてはかなり濃厚…。

自発的に…
受動的に…
それともその両方…
かどうかはさておき…
これまでの彼女の経験から読み解けるのは、
男子トイレ内でほぼ全裸に近い状態になってオナニーすることは一緒でも、彼が居るのと居ないのとでは感じ方、特に興奮の度合いは全く異なるということ。
少なくとも…
─癖になっちゃいそう…─
そう思えるのは後者のほう。
それと、もうひとつ…
その全てが単に妄想だとするならば…
必ずそのどこかに彼が潜[ひそ]んでいる姿を想像しながら、彼女は独りベッドの上で自淫する。

それだけ、彼の存在は大きい。
見られるとしたら誰でもいい…そんなんじゃない。
彼が見守っていてくれるから、彼女は安心出来る。
安心出来得るからこそ、大胆にもなれる。
延[ひ]いては、
自ら進んで…
望んで…
魅せ付けたくなってしまう。
他でもなく…彼に…。
自分のあられもない姿に興奮してくれる彼がそこにいてくれるから…
─私まで…興奮してきちゃう…─
彼女の根本にあるのはそういう心理。

今に沸き上がった感情ではなく…
だからといって、元からでもない…。
彼と付き合っていくうちに自然とそうなっていったのは、
「愛してるよ…ずっと一緒にいようね?」
互いに想い合い、伝え合い、2人で築き上げてきた信頼と
─もっと気持ち良くしてあげたい─
愛を確かめ合うことに対する情熱、それに
「ほんとはもっと気持ち良くなりたいんでしょ?…それなら…」
論理的、且つちょっと強引なくらいの彼の説得があったから…。
けれどそれは、間違っても…服従や自己犠牲…なんてそんな高尚なものじゃない。
幾ら
─彼が言ったから…─
とはいえ、
─仕方無く…─
とか
─諦めて…─
成す術無く言いなりになったつもりも、
─我慢して…─
とか
─彼のためを想って…─
身を擲[なげう]つ覚悟でそこまで遣[や]って退けたような記憶も、彼女にはない。
これまでに2人のプレイに偶然遭遇した人や実際に参加した者からすれば、彼に対し出来る限り最善の選択をしている彼女の、妬ましいほど健気に尽くす姿を目の当たりにして
─2人の主従関係は明らかだ…─
そう感じてしまうのは致し方ない。
が、実際のところ…
彼女の主観的立場で考えると…
─そんなに悦んでくれるんだったら…
もっと…
幾らでも…─
彼を魅了する行為によって得られる精神的快楽に味を占めた彼女にとって、彼に凌辱的な眼差しで突き刺されることこそ…望み。
“彼の”に突き刺されることで肉体的快楽を得たい…と思うのと何ら変わりない。
自分が選択した手段によって結果的に自らの望みが実現する場合、それは“利己的行為”と言えよう。
あくまでも彼女は、自心の利益を追求しているだけ。

前は苦手だったフェラを
「イッちゃいそう…ちょっと…タイムっ…」
と彼に言わしめるくらいまで…
それでも尚、吮り続ける彼女から必死に離れようとする彼を微笑みながら見詰め
─ほんとは…お口に出してもいいんだょ?─
なんて感じられるくらいまで…
に克服出来たのも、そんな感情が芽生えたから。
ギャラリー達のいる前でオナして魅せることが出来るのも、見ず知らずの“他人の”を受け入れられたのだって、
─彼が…望むなら…
彼が…望むから…
彼の…望みなら…─
言うなれば、彼に対する奉仕願望であり欲求。
彼の望みを叶えることで、彼が悦ぶ姿を見ることで、彼女の脳に本能的な快感が芽生え、ご奉仕したいという自分の望みが叶えば叶った分だけ、その欲求や願望がより強くなる。
そうなっている自分に気付いていたから…。

─実は…そんな想いを逆手に取って、彼は変態チックなプレイを始めたとしたら…?─
もしも、そう彼女に問い掛けたとすれば、それこそきっと
─そんなの…どうだっていい…─
と答えるに違いない…。
何故なら、彼女も共に楽しんでいるから。
彼女にそれだけの素質がなければ…
2人の間には露出や複数といった非日常的、非現実的プレイはあり得なかっただろう。
またその素質を見抜き、そうなるように彼女を仕向けた…と言うと言葉は悪いが…導くだけの素質が彼になかったとしても…。
ここまで彼女が登り詰められたのは、2人が手を取り合ってきた結果。
彼には彼女が手を繋ぎたいと想えるそれだけの魅力あるから。
彼が興奮し感じることで、彼女も同じように興奮し感じることが出来るのと同様に、
彼女が興奮し感じることで、彼も同じように興奮し感じることが出来るから。
ある種、それは彼と彼女それぞれの才能であり、互いに惹き付け合う要素でもある。
2人は同じ“性”格…
抜群にいい相性を持つ2人…
だからこそこの関係は、SEXに於いても一緒に生活していく上でも互いに助長し合い、これほどまでの相乗効果を齎[もたら]してきたと言える。
だから…
─こんな私を…見たいんでしょ…?
もっと…ヤらしい私を見て?
もっと…ヤらしく…して?─
そういう想いでいられることに幸福感を覚える彼女にとって、まさに今こそが充分満足出来るに値する状況…。

いやいや…
やはり充分では無さそうだ…。
そのうち…そんな心境すらも通り越し、また別の感情によって支配された彼女の腰は、さっきから
…くねくね…
と卑猥に動いている。
それは、彼の悪戯に依るもの…というよりは
まだ塞がれてないほうの唇も塞いで
─欲しいの…─
そんな理由。
肉体的快楽に対する欲求の表れ。
それだけに…
微妙に右に湾曲気味に突き出た1本の口枷の先を探り当てるや否や、自ら勢いよく喉の奥深くまで咥え込んだ。
充実感…。
もう彼女に自制心の欠片は微塵もない…。
激しく腰を浮き沈みする度に合成皮革のアイマスクが鼻先を擦る。
元々
…ぶかぶか…
だったのだから当然と言えば当然なのだが、段々と二重瞼が顔を出し、最終的には“ただのマスク”となって彼女の鼻と口を塞いだ。
しかも、溢れた涎がその隙間を封印し
…ピッタリ…
とフィットして
─息苦しい…─。
かといって彼に言葉は通じない…。
そこで、少し汗ばんだ手首を二、三度捻ってみると…
─やっぱりこれもおっきいみたい…─
簡単に自由になれた右手を使い、マスクを剥ぎ取った。
実は手枷も元から
…ぶかぶか…。
─ついでだから…─
足首に仕掛けられた手錠のロックも解除。
実は普段から拘束プレイの被験者として実績を重ねて来た彼女にとって、このくらいはお手のもの…。
─逃げれるけど…逃がさないで…
届くけど…捕まえて…─
きっとそんな思いに彼女は拘束されていたのかも知れない。
でも、自由となった今は…
─これなら…全力で彼にぶつかって…イケる…─

眼下では、彼の頬や目の廻りから溢れ落ちた涎がバスタオルに染み込んでゆく。
そして、それを絶え間無く補充し続ける自分。
「おうぇんうぇ…?」(ごめんね)
けれど、彼は全く気にしていない。
気にするどころか、微笑み掛けた。
抱き寄せた彼女の口元を夢中になって舐め、啜[すす]る。
どことなく彼の眼差しは虚ろになっているようにも見える。
間違いなく…悦の極みに入った状態。
それなら…
─口枷はこのままにしといてあげる─
彼を包み込み、ただ快楽を追及する彼女は
─自分が自分じゃないみたい…─
そんな自分に酔いしれた。
─やっぱり彼もおっきいみたい…─
そう感じながら…。
────

(このお話しは前章、及び次章、次々章と併せてお楽しみください。
7月末から8月初旬には公開出来る予定です)


2020/06/06 更新
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【参照】
※1 咥[くわ]わる【造】…彼女が咥える形で2人のプレイに加わることから、この表記とすることに決めました。

※2 ボールギャグ…咥える部分が球状の口枷[くちかせ]、猿轡[さるぐつわ]のこと。参考までに…英語の“ギャグ”には、口枷の意味の他にも口止め、言論の自由を奪う、 駄洒落、滑稽な所作などがあります。それを踏まえると、日本語の“ギャグ”は最後の2つに限定されているんですね。

※3 妄想茸[もうそうだけ]…このあとを妄想し、期待にその身を膨らませてゆく彼の茸[きのこ]

※4 密閉腔管[みっぺいくうかん]【造】…今日はまだ今のところ何にも侵食されておらず、入り口から突き当たりまで全体的にキツく萎んだままの膣内部。

※5 セイレーン…その姿は半人(女性)半魚とも半人半鳥とも言われ、美しい歌声で船乗り達を魅了し、我を失った彼らを海に引き擦り込んでは食す…ギリシャ神話上の怪物。
尚、遠くまで響かせるその歌声の特徴から、英語のSiren[サイレン]の語源となった。
また、その中でも人間に対し友好的なセイレーン(皆さんご存知のアリエルが代表格)だけを人々は親しみを込めて“人魚”と呼んでいる(←これは、ねおの個人的な解釈)。

※6 柔唇[じゅうしん]【造】…文中では、上下のどちらかに限定するでもなく、彼女の柔らかな口唇と陰唇を指し示す。

※7 汁弾[じゅうだん]【造】…“柔唇”に呼応して、口唇と陰唇から降り注がれる涎と愛液の雫。またその雫が彼の身体に当たった瞬間に弾ける様子を見立てた語句。

※8 墮液[だえき]【造】…陰唇から垂れ堕ちる分だけ、彼女自らを淫獣へと突き堕とす成分を含んだ淫汁。

※9 ライニングスペース…手洗いや便器等に向かって奥側に備え付けられた幅の狭い棚の部分。
本来、このスペースは内部に敷設された複数の水廻り配管類を隠蔽する目的で設けられており、意匠(デザイン)と利便性(荷物置き)、場合によっては施工やメンテナンスの省力化を兼ねる特徴も持つため、公共・商工業施設、ビル等ではよく見掛ける内部造作である。
尚、一般住宅の場合、狭い空間を如何に広く使えるようにするか…が最重要視されるため、トイレや洗面所よりもキッチンの水廻りに用いられることが多い。

※10 パーテーション…文中のそれは、トイレの個室と個室等の間に設けられたドアと一体型の中空壁間仕切[まじき]り(天井まで完全に仕切られていない壁)を指す。

※11 性霊[せいれい]…トイレ内に木霊[こだま]する音や声を精霊に喩えた語句。

※12 ピロピロ笛…正式名は「吹き戻し」らしい。先端の丸まった部分が伸び縮みする、縁日などでよく見掛ける笛の玩具。巻き取り、巻き笛、ピーヒャラ笛、蛇笛、ピロロロ、 ピロピロ、ぴろぴろ笛など人・地域によって呼び方は様々。1本のものが一般的だが、中には二股、三股に分かれているものも存在する。

※13 片袖ずつ抜[ぬ]いだ【造】…“袖を通す”の対義語として浮かんだ表現。袖から腕を抜いて、脱ぐ。

※14 トリミング…画像加工、犬や猫の毛の手入れ、といった分野ではメジャーなこの英語…本来の意は“切り落とす”とか“刈り揃える”、“整頓する”など。服飾業界では、“衣服をデザイン的に整え飾ること、または襟や袖、縁取りなどに施した仕上げ飾りの部分”がこれに該当する。

※15 雌フラスコ[メスフラスコ]…中学の授業で習う化学の実験道具。そのデザインは…お手数ですが、検索して御覧ください。

※16 身様身真似[みようみまね]【造】…見様見真似は見て覚えるけれど、この表現は身を以って体験し覚えること。
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【備考】
本文中に登場する、ねおが個人的に難読な文字、知らない人もいると思われる固有名称、またはねおが文中の雰囲気を演出するために使用した造語などに、振り仮名や注釈を付けることにしました。
尚、章によって注釈がない場合があります。

《本文中の表記の仕方》
例 : A[B ※C]

A…漢字/呼称など
B…振り仮名/読み方など(呼称など該当しない場合も有り)
C…数字(最下部の注釈に対応する数字が入る。参照すべき項目が無い場合も有り)

〈表記例〉
胴窟[どうくつ※1]
大凡[おおよそ]
サキュバス[※2]

《注釈の表記の仕方》
例 : ※CA[B]【造】…D

A,B,C…《本文中の表記の仕方》に同じ
D…その意味や解説、参考文など
【造】…ねおが勝手に作った造語であることを意味する(該当のない場合も有り)

〈表記例〉
※1 胴窟[どうくつ]【造】…胴体に空いた洞窟のような孔。転じて“膣”のこと

※2 サキュバス…SEXを通じ男性を誘惑するために、女性の形で夢の中に現れると言われている空想上の悪魔。女夢魔、女淫魔。


以下、管理用メモ

章題変更、章リンク作成用
【タイミング】

【38. お薬】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n1b268ef86dc5

【37. シルエット】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n3c44633759de

【36. コントラスト】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n58f84bf86828

【35. 擦れ違い】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n314bf191a6a4

【34. 前触れ】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n51a3268373b3

【33. 思惑】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n9df4a44b8b00

【32. +-】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n468971200546

【31. 再燃】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/nb56f2fdac6e7

【30. Lies and Truth】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n3d941b1cb8f7

【29. 幻影と現[うつつ]と疑惑】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/nf4a47a21af6d

【28. 煉獄】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n74f0f80d9bc2

【27. お出掛け5(仮)】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n1e4fb04ca17a
3連休

【26. 裸足】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n3652101eef3f

【25. マイルストーン】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n2451730058f3

【24. お出掛け4、風(仮)】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/nfc400fe498c6

【23. お出掛け3 (仮)】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n03e0d005f4e4
待ち惚けと埋め合わせ

【22. お出掛け2】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n8b8faa631e9d
デリバリー

【21. お出掛け1】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/ne787d9c417f0
これはノーマルなお出掛け

【20. その意味】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/nabdb6ea90a44

【19. 問い】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n8b2ccd9bf5d3
問いかけにする?

【18. 束の間の安堵】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n904a34ecf7e5

【17. はじめての場所】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n6ba7e3ff3c9a

【16.ごめんね…】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/ncf4a8fe83013

【15. 2人の雫】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n2a6e952e9808

【14. Key】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n4d9cf24561ef

【13. ふたりの部屋】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n529db20e0b6a

【12. さよならの理由】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n2b658435a0cc

【11-2. …隠しごと】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/ndffa87562339
彼女の

【なかがき1】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n567399c7735d

【11-1. …隠しごと】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n65e57b65d667
彼の

【10. ばい】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n9dfe20a0f3b8

【9. Heaven’sDrive】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n180cf5d36340

【8. 四度目の正直】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/nb58f3a224a9f

【7. 騎乗】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n681bdca3d09d

【6. 密室の二人】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/nbae9f63dcf1d

【5. サプライズ】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n665ac6c4bf9b

【4. 心理】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n5843e0d84cea

【3. 2+α】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/ndc51b2fbc645

【2. 露出】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/nf8e79eb380d2

【1. はじまり】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n344c6fb2477f

【0. まえがき】|ねお @neosmagicpulsar #note https://note.com/neos/n/n67ce7c6be32○

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