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【試着の旅】シンデレラシューズは存在するのか⑤

ようやく手に入れた幅狭靴(パンプス)の履き慣らし中に転んだ苦い記憶が薄れないうちにブーツが履ける季節になったことで運命の靴探しを中断していましたが、春に向けてシンデレラシューズを探す旅を再開しました。

転んだときにできたパンプスの傷は調整会で修理をしてもらって綺麗になって戻ってきましたが、履きたいという気持ちになれず目を背けていました。

試着の感想は個人の感覚です。否定する意図はありません。


私が靴に求めるもの

私の場合、シンデレラシューズを見つけるのがかなり難しいことは気が付いているので、完璧(100点満点)を目指すのではなく今の時点で最高点が出せる靴(を探すこと)を目標にしました。

ではどんな靴なら最高点を出せそうかというと、まず
サイズ感など身体的条件(似合う≒合う)幅狭な靴であることが何よりも優先されます。そして
イメージ(なりたい)に合うもの
・デザイン(好き)で表現する靴
、になります。

私のキーワード「潔い」「Grace」や、なりたいをイメージさせるワード「颯爽と」を表現できるもの(デザイン・色や素材など)が欲しいです。

具体的には
・革靴など「きちんと感」があるもの
・スニーカーよりパンプス、ローファー
・色は白、ベージュなど淡い色またはシルバー
・すっきりとしていたり直線を感じられるもの(ポインテッドトゥなど)

ここにもうひとつ、あきやさんの講演会でのお話を参考に「どんなシーンで履く靴を探すのか」ということも明確にしておこうと思います。

今までは漠然とオン(仕事)の日に履く靴が欲しいと思っていたのですが、もっと正確に言うと、業務中はいわゆる「ナースサンダル」を履いているので、家と職場の往復時間に履く靴を探そうと思います。

仕事帰りに寄り道をすることはほとんどないので、履いて歩き回る時間は片道1時間程度といったところでしょうか。歩く時間より電車に乗っている(立っている)時間の方が長いので、両足に体重がかかった状態が続きます。手持ちの幅狭靴で通勤したときはずっと立っているのが辛かったです。


運命の靴は自分で迎えに行くしかない

当たり前ですが靴は履いてみなくては分からないので、ブランドやジャンルを問わずひたすら試着をしようと決心しました。
ただ、これまでの経験から店頭に並んでいる靴を試着しても相棒になる靴に出会える確率は低いだろうことは容易に想像できました。

伊勢丹のYourFit365で計測してもらってから1年以上経ちますが、その間に自分の足に向き合いつつ運命の靴を探しても「これ!」というものには出会えていません。(選んだ靴にはどこか妥協が入っていると気付きました)

YourFit365での計測のお話はこちら

当時は足のサイズと自分の欲しい靴の条件が固まれば、すぐに見つかると思っていました。でも見つかっていないということは探し方が違う(探す店・ジャンルが違う)ということなので根本的に見直すことから始めました。

まずはコンサルティングを受けたシューフィッターさんに教えてもらったセミオーダーの幅狭靴メーカーで、まだ行けていないお店の試着会の情報を得たので参加してみました。

試着会ではその場で計測してもらった結果から私の好み・用途に合いそうなお勧めの靴を案内してもらいました。
最初は私が希望したヒールが高めのパンプス。高さを感じさせない安定感があったし足に密着して歩きやすいのも分かりましたがラウンドトゥだったことで気分的には盛り上がりませんでした。

次にローファー。今まで履いたことのあるローファーより各段に足にフィットしていて踵のホールド感が良かったのですが「これだ!」と飛びつく感じではありませんでした。たぶんスクウェアトゥが私の気持ちに嵌らなかったのだと思います。

試着をしながら歩くときの体の使い方のレクチャーを受けつつ、履き心地などをスタッフの方とお話して「(私の好みの)ポインテッドトゥのような靴は私の足に合わない」「足の甲と靴をしっかりと密着させる靴を履いて足の形を整えるべき」などのアドバイスをいただきました。
特に「デザイン(オシャレ)よりもまず足の健康を第一に考えた靴選びをすべき」という言葉が胸に残り、私の考えていた運命の靴の条件は再考しないといけないのだな、と試着をしながら落ち込んでいきました。

その様子を見ていたオーナーさんに勧められたのがレースアップシューズでした。私の足にはスニーカーのように靴と足を紐で縛ることのできる靴が良いとのこと。残念ながら私のサイズに合うスニーカーは完売しているためレースアップシューズの紹介となったようです。

履いてみて足にフィットしているということはよく分かりましたが、決定打に欠ける気がしました。ところが少し経つと足にフィットする感覚も、デザインもいいな、とじわじわと思えてきたのです。

それでも「これだ!」と雷に打たれるほどの衝撃ではなかったことと、私にとっては購入するのに勇気が要るような高価な靴になるため熟考したいこともあって当日の注文には至りませんでした。

せっかくの機会なのでブーツも試着させてもらいました。
そうしたら、足が入らないんです!
オーナーさんがまるで従者のように手伝ってくださって最終的には履くことができましたが、脱ぐときも一人では出来ず脱がせてもらうというぎちぎちのフィット感に笑ってしまいました。

映画などでベッドやソファに転がり込むように靴を脱ぐシーンがありますが、まさにそんな感じで力技で脱ぎました。緩い靴ばかり履いてきた私にとって、足が入らないということはすごく新鮮な出来事でした。

こうして当初は想定していなかった高価格帯の靴まで試着してみたことで、幅広く探せば私の足に合う幅狭靴がありそうだと思えるまでには気持ちと経験値を上げることができました。

さらにセカンドオピニオンを受ける

試着会の翌週には靴相談会に参加してきました。
そこでシューフィッターさんによる足の計測と手持ちの靴についてのフィッティングアドバイスを受けたのですが、お話しながら決断する時が来たのを痛感しました。

相談会に持って行った靴は悲しいエピソードが付いてしまった、転んで傷を付けたパンプスです。
修理から戻ってきても履く気になれないパンプスをどうにかして履けるようにするか、あるいはこのまま諦めた方がいいのか専門家のアドバイスをもらいたかったのです。

この相談会に参加するにあたり、久しぶりにパンプスを履いた第一印象は「再調整してもらったけどまだ緩い」でした。歩き出した瞬間からもう踵に隙間を感じるのです。

シューフィッターさんからも同様の指摘を受けました。
ヒールの高さで必然的に前に滑っていることもあり、履けなくはないけれど長時間履く靴ではないとのこと。履ける時間・状況のときだけ履いて、普段は足の健康を考えたスニーカーや紐靴を履いた方がいいとのお話でした。

また、このパンプスを履くのなら前滑りしないように中敷きを入れたり、足と靴を密着させるバンドかストラップ(足首近くで留めるタイプ)を付けた方がより歩きやすくなるとのアドバイスをもらいました。

もともと通勤時間だけ履く予定の靴でしたが、アドバイスを聞いているうちにだんだん悲しくなりました。なんでこんなに苦労してまで履こうとしているのだろう?と。

悩み抜いて購入したパンプスを処分しなくて良いと言われてホッとした反面、もっと足に密着した靴を履かないといけないのだと痛感したことでパンプスを探すのは止めて、新たな気持ちで通勤の相棒となる靴探しを始めることを決意しました。


伊勢丹に行ってみた

パンプス通勤を止めたとしても「きちんと感」が欲しいので、レースアップシューズかローファーを狙うことにしました。

一方で、私にとってはカジュアルな印象のあるスニーカーでの通勤は最後の手段だと思っていましたが、敵(スニーカー)を全く知らないことが「食わず嫌い」かもしれないと思ったので通勤に履けるスニーカーも探してみようと思いました。

ただ闇雲に探すより、周りの人に頼ってみようと「#教えて自問自答ガールズ」でスニーカー通勤しているガールズに履いているものを紹介してもらいつつ、伊勢丹に行ってみることにしました。

前回YourFit365の計測結果や紹介してもらった靴(パンプス)は残念ながら靴探しに活かせなかったけれど、たくさんのブランドを一度に見られることと、人見知りの私にとって最初からアテンドしてもらえることは試着しやすい環境なのです。

まずは再度計測を予約しようと思って確認したらシューカウンセリングサービスというのがあったので、今回はこちらを受けることにしました。

こちらは機械計測のでYourFit365とは違って、シューフィッターさんが自ら足の計測をし、靴探しの悩みや希望を聞いて合う靴をお勧めしてくれるものです。

結果から言うと、お勧めされたのはローファーでもレースアップシューズでもなくスニーカーでした。

シューフィッターさんによると、タコができている足の様子や生活環境、計測結果からオシャレよりも足のケアを優先すべきなので、状況が許すなら紐靴(スニーカー)にインソールを入れて履くのが良いとのお話でした。

お勧めされたスニーカーを試着させてもらいました。
インソールを入れたスニーカーを履いたのは初めてですが、思ったよりサイズ感がゆったりとしていてその効果が感じられませんでした。
鏡に映る姿を見ても通勤で履くイメージが湧かないので、写真を撮らせてもらって少し考えてみることにしました。

インソールを入れたら履き心地が劇的に変わると思っていたわけではないのですが、店内を少し歩いてみただけではよく分かりませんでした・・・

もうひとつお勧めされたのは室内履きで、足のケアのために家の中でもスリッパ代わりに履くと良いとのこと。

試着してみると土踏まずのところがグンと持ち上げられ、横からも締められる感覚が気持ち良かったです。
こちらを執務中に履くことも考えましたが、履いていても気分が上がらないのでその場での購入は見送りました。

マジックテープでサイズを自由に調整できるのですが、私はマジックテープを使ったアイテムが苦手なのです・・・

シューフィッターさんからはアイテムのお勧めのほか、足のケア方法などたくさんのアドバイスをもらいました。もし私のようにYourFit365でうまく靴を選ぶことができない場合には参考になると思います。


ここまで何人かのシューフィッターさんや靴屋さんと出会ってアドバイスをもらい、試着を繰り返していくことでパンプス通勤へのこだわりが少しずつなくなっていきました。

通勤でスニーカーを履こうと決めたものの、憧れていたパンプスから路線を変えるのだから、ケアを優先させるにしても自分が納得できるもの、気分が上がるもの(気に入るもの)を選びたいと強く思いました。

試着を繰り返し、たくさんの靴を見ることで「なりたい」姿の解像度が上がってきたようにも思えました。


道しるべ(TODOリスト)を作ったら試着に行けた


現在は「#教えて自問自答ガールズ」でいただいた情報をTODOリストにした試着の旅に出ています。

上記のnoteを書き上げる前から試着の旅を始めましたが、まだすべては行けていません。でも教えてもらったアイテムたちは時間がかかっても全部試着に行こうと思っています。

・・・とはいえ、期限を決めないといつまでも試着だけで終わりそうなので、春になってブーツを脱ぐ頃には本格的にスニーカー通勤を始められるようにしたいと思っています。

まずは今月(2023年1月)中に暫定1位のスニーカーを決めるつもりです。

試着の旅(上記のTODOリスト)についてはもう少し続きがあるのですが長くなったので次回にお話したいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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