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【試着の旅】シンデレラシューズは存在するのか①

「踵が細いね~」

計測のため素足になった私に、シューフィッターさんが最初に言ったこのひとことから、現在も続くシンデレラシューズを探す旅が始まりました。

本当に自分の足のサイズを知っていますか

裸足で外を歩いているわけではないのだから当然知っていると思っていました。靴を買うときには誰もがそうだと思いますが、自分の足のサイズ「○○センチ」の売り場に行き、色やデザインが気に入ったものを試着してきつかったらワンサイズ上げて試し、緩かったら小さめサイズと履き比べて購入することでしょう。でも、この「きつい」「緩い」という感覚は果たして正しい(足のために良い)のでしょうか。

私の足は23~23.5センチです。だから靴売り場で気に入ったものがあればこの二つのサイズを中心に試着しています。
洋服の脱ぎ着より簡単なので、靴の試着はたくさん経験してきました。いいなと思えば試着させてもらって店の中を歩き、窮屈ではないか、踵など靴擦れができそうな当たり具合ではないかをチェックしてから購入を決めるのですが、結果としては23センチのものより23.5センチを選ぶことが多いです。

そう、私の場合は「きつい」を敬遠するあまり結果として「緩い」靴を選び続けていたのです。でも、それで足が痛くなることはないので失敗したと思うことはありませんでした。

足の指や裏にタコができるようになるまでは。

足の裏(親指と人差し指の間あたり)が硬いことに気づいたのは数年前。最初はなぜこんな場所にタコができるのか分からないけれど「靴の当たりが悪かったのかな」ぐらいの軽い気持ちでした。市販薬を塗れば数日後には無くなっていたので、それほど気にしていませんでした。
ところが一度消えたタコがまたすぐにできるようになり、最終的には消えなくなりました。同時に、人差し指の甲側の関節のところにもはっきりとわかる形でタコが出来てきたのでさすがに気になって調べて、靴が足に合っていないのでは?という結論に至りました。

たこ、うおの目は、一部の皮膚に対して圧迫や摩擦が集中し、角質層が厚くなることで生じます。例えば靴がサイズに合っていない場合や、靴底が柔らかいために足裏に負担がかかる場合などです。女性の場合は、ハイヒールを履く際に足の前方に体重がかかり、母趾球と呼ばれる足裏の前方に症状が出ることも多いでしょう。
https://www.kusurinomadoguchi.com/column/tyloma-otc-12754/

それほどヒールの高い靴を履いているわけではないのですが、足に合わせて買ったはずなのに踵がパカパカするのでヒールの高さで前に滑っているのだろうと思いました。それで前滑りしないように中敷きを入れたり専用のゴムバンドで靴と足を密着させて履くようになりました。

ヒールの低い靴ならタコは出来ないのかと思って履いてみても踵がパカパカしているし、パカパカしないように歩こうとして人差し指あたりに力が入っていることに気づきました。それでどんな靴を履けば楽に歩けるのか自分のサイズを正確に知りたくなり、計測サービスを受けてみることにしました。

機械で計測するのはデータとして信用できる気がしたのと、予約すれば計測してもらえるというお手軽さで選んだのですが、数値として表示されることがこんなに分かりやすいのかと感心しました。(のちに機械の計測では分からないことが出てくるのですが、このときはこの数値がすべてでした)

左足の方が右足に比べて踵がパカパカする率が高かったので左右が同じサイズだとは思っていなかったけれど、数値で示されて「やっぱり」となりました。また、Dワイズという結果については一般的な足幅に比べると「ちょっと狭い」というような説明を受けました。だから「靴に対して足の幅が狭いせいで空洞ができてパカパカするんだな」と納得したし、その後に勧めてもらった靴を試着してみたら手持ちのものより断然フィット感があって良かったのですが、それでも少し歩いてみると踵が抜けるので、これが「ピッタリ!」の感覚なのか半信半疑でした。

このとき改めて「ワイズ」の大切さを知りました。一般的に売られているのはEワイズもしくは2E、3Eワイズなど幅が広いものであることは知っていましたが、ワイズが合わない靴を履くことでこんなに影響が出てくることには思い至ってなかったのです。

何を重視して靴を選びますか

各種イメコンを受けて自分の「似合う」に敏感になりました。靴に関しては「なりたい」を重視してカッコよさのあるポインテッドトゥを選ぶようになり、「何にでも合うから」という理由で黒を選んでいたものを「似合う」を重視して明るさ、爽やかさのある白やベージュに変えました。あきやさんからいただいた制服案でもその方向性を活かす提案をしてもらったので、すぐに靴を買い換える必要はないと思っていました。

また、各種イメコンを受けてきて思ったのが「圧倒的にファッションに対する知識や経験値が足りない」ということでした。それまでは目に付いた「適当に」気に入ったアイテムを選んでいたけれど、自問自答ファッション講座の受講をきっかけに、何かアイテムを買う前にはまずじっくりと考え、試着を重ねてから選ぶようになっていました。その意味でも計測後にお勧めしてもらったワイズが細めのパンプスを即購入することなく、知識(自分に合う靴を知ること)と経験値(履いたときの感覚)を積むことで終えました。

そして後日、購入条件を煮詰めてから改めてお勧めされたパンプスも含め、他の靴の試着に行きました。そこで思ったのは「やっぱり踵がパカパカする」ということ。その感覚に、この中から制服化に合わせた靴を選んでも後悔しないとは言い切れない不安が積りました。洋服よりももっとシビアに、靴は色やデザインより先にサイズ感を重視して選ぶべきものだと、ここにきてようやく気付いたのです。また、今までより高いお金を出してでも私服の制服化に合わせた「良い靴」を持ちたいと思っていたので、妥協で選びたくありませんでした。

もっと自分の足について知ろうと思い、精力的に試着を続ける一方で改めてプロに足を見てもらうことにしたのですが、その結果については次の機会にお話ししようと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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