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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿122

米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第122回全文無料で皆さまにお届けします。

第121回から続く


サマリー(要約)~


トレンドに乗るという事


マーケットに対する今後の見立てというところではなくて、それを受けて、どのように具体的に行動するのか、マーケットと対局するのかという部分です。
具体的にどうするの、というところを述べますと。

直近過去の寄稿で、その①「初動で、その最初の行動時にガツ~ンとできるかという事」と②「トレンドに乗るという事」です。これら2つの異なる事です。と述べました。

具体的には、
A:①の初動でガツ~ンの、場面、レベル、につきましては第109回の寄稿をご覧になって頂けましたら。失敗して、やり直す場合、対局の負けを認める、場面、レベルにつきましては、第111回の寄稿をご参照頂けましたら。

初動のガツ~ンと言うのは、自分がそう思うレベルで、売りの値段・価格が、できるだけ似たような値段・価格にならないようにやる。これをひとまとめにして、言葉にすると、初動でガツ~ン。これが初動です。

ボクサーの腹筋が、一枚、一枚、薄い強固な筋肉が積み重なっているようなイメージで


*ここで言う、初動でガツ~ンという言葉は、たとえば一本値で、一気に、どっバーとやるという事では全くもってありません。全くその逆です。何を対象にするでも、いつでも、初動というのは、同じような値段・価格にならないよう、(ボクサーの腹筋が、一枚、一枚、薄い強固な筋肉が積み重なっているようなイメージで)、その初動をとる時に、日を分け、時間を分け、ひとつ、ひとつ、丹念に、積み重ねてやるという事を意味しています。それらのひとつ、ひとつのその時の行為をひとまとめにして、自分が計画したように、思っていたように取れた行動の結果として、それを言葉にしたら、初動でガツ~ンという言葉になっています。一気に、考えなしに、ドバ~、ではないです。

それで、初動でガツ~ンの後は、何もしません。ただ、黙ってマーケットを見ていますという事なんです。マーケットが戻ろうが、上がろうが、下がろうが、横ばいだろうが、踊ろうが、跳ねようが、静かだろうが、「ああ、そうなんですね~。そんなこともありますね~、マーケットですから」と思いながら、何もしません。な~んもしません。

2月24日金曜日のNYダウの引けは、32,816ドル、S&P500の引けは、3,970ドルです。

ここから、戻ろうが、どうだろうが、”とりあえず”、僕は、何もしません。

B:次になにかするのは、行動をとるのは、S&P500で言うなら、3950ドルレベル、ダウで言うなら、32,785ドルレベル、これらのレベルを下に切って引ける日があってからです。その下に切って引けた後から、仮に戻りを入れる事はあっても、そこから、下げのトレンドが出るだろう、下げが加速する事を期待したい思っているからです。話は、そこからです。この(3950ドルレベル、ダウで言うなら、32,785ドルレベルを下に切って引けた)日を見てから、今度は、S&P500 でいうなら、たとえば、3950~3935レベル、ダウで、32,785から32,660レベル、逆指値してでも、そこを下に抜けたら、売りたい、その下落トレンドに乗りたいですという事を申しております。

A:については、自分が、インフレ、金利、業績、バリュエーション、まあ、世間に、様々にいろいろある事についてちょっと考えて思う事からの初動ですね。たとえば、その背景にある考え方、最もベーシックな$224 x 18.3 =S&P500 で4,099、NYダウで34,021。「何も足さない、何も引かない、で、この数字しか、出てこないんですよ~って、この寄稿で過去に述べました。その頃のマーケットを見ながらのひとつの基準ですね。この水準、この水準より上のレベルは、ひとつの良い売り場ですよね、と考えるわけですね。

次に、この初動が終わったら、何もせず、次の行為は、B:です。
トレンドに乗るという事です。下落のトレンドに乗りたいわけですから。そのためには、まず、下落のトレンドの様子を確認する必要があります。今は、マーケットがただちょっと修正という事で下がってるだけなのか?修正が終わったらまた戻る可能性さえあるのか?それとも、潮目が変わった日2月16日木曜日を起点に、この動きから、さらなる下落トレンドがでてくるのか?という意味からです。その下落トレンドの確認に必要な事、そのレベルと状態を上記Bで述べています。自分が思う、ああ、ここで下落トレンドが出たなという確認がいったんその状態からできたなら、そこから、戻りを売るも良し、売り下がるも良し、という考え方です。

それで、次に見たいのは、さらにそこから下値を切り下げて行って、その次、S&P500で3800、ダウで31,540のレベル。

そこから、また、様々に攻防があって。
時間をかけながらでも、まずは10月の安値へ向けて。
この間また、あ~でない、こ~でないと、それはもう、アメリカでいろいろな議論が出て来ると思います。

で、そこ、10月の安値は下には抜けないんだあという方々も世の中にはいらっしゃいますし。
DCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)モデルを使用する人々などの間では、10月の底は下に抜けないという方々ももちろんいらっしゃいます。その方々は、それまでに、FRBが金利下げるだろうし、とも言います。
*DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)モデル~資産が将来生み出すフリー・キャッシュフローを予測し,リスクを反映した割引率で現在価値に換算する方法。

まあ、議論は後回しでいいので、その時になったら、そこへ行って見て、それを下に抜けたら、今度は、っていう具合に、ひとつずす、一局面ずつ、ひとつの底ずつ、ですね。これまでの寄稿で述べて来た通りです。ひとつの安値を下に抜けたら、また次の安値を見て行く。ひとつずつ。そしてまた次へと。大方のイメージは、これまで過去の寄稿で述べて来た通りです。

10月の底を下に抜ける日が来る



僕は、10月が底だったとは思っていません。10月の底を下に抜ける日が来るのだろうと考えています。かつて、クオンツ(計量分析)のストラテジストと、DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)モデルを使用した事もあるのですが、これで、マーケットの先を見るという事に、いまだにあまりピンと来ていないというか、なじんでいないというか。まあ、そういう考え方もあるのかなと言う感じですかね。

金利を下げる局面では、株は下がる



それと、今年に関しては、FRBが金利を下げるという可能性は、今となっては、極めて低いとも思っています。その時には、経済がすでに疲弊しているでしょうからという観点から、金利を下げる局面では、株は下がるとも思っている事につきましても、これまでの寄稿で述べました。そういう見方、考え方は変わっていません。

マーケットを計測して、マーケットと対局する時に大事なのは、マーケットがこれから本格的に上がるですとか、これから本格的に下がるですとか、それです。その具体的イメージですね。

これこれ、しかじかがあるから、マーケットはそう下がらない、これこれしかじかがあるから、マーケットはそう上がらない。仮に、こう言われましても、これを基に僕は何かをすること、行動をとることはできません。その当事者としては、じゃあそれで、それを基に、どういう行動を、実際に、具体的に、僕は、どのようにとればいいんですか?と僕の場合はですが、なります。

一般的に、上がるから買う、下がるから売る。
これに、的を絞って、どのように上がるのか、どのように下がるのか、それに注意を払う事のみだと僕は思っています。
このような事を考えながら、今日はノートして見ました。
まず、本日ノートしたかった事は、以上です。

サマリー(要約)の説明~


これまで述べて参りました通り、株の上げ下げ、というものは、様々な角度から、世間で説明されますよね。
金利、インフレ、インフレ抑制、FRBの流動性、イエレンさんやチームソフトランディングがマーケット支える、マクロ経済、米景気などなど。

僕は、今、

説明や能書きの時ではもうないと思っているんですね。


実際に、これまでアメリカでたくさん話題になってきた事、議論されてきた事、それをこれからマーケットが織り込む事として、どう織り込むのか、それを計測しながら、マーケットと対局する時だと思っています。
そして、まず、この2月後半から、3月にかけて。これまで申し上げて来た通りです、その「時」という事については。

FRBの金利引き上げの道筋からはじまって、その他諸々、今後、なにかまた、今まで聞いた事もなかったような新しい話や議論が出てきたら。そして、それが、現実に、マーケットを動かす大きな要因にさえなりそうだというような展開になりそうであれば、またその時、話は話、議論は議論として聴いて、もちろん、この寄稿でも取り上げようと思っています。

今は、現実に起こる事を計測しながら。
それと対局する時。その時という認識です。


説明や能書きは、今後また、金利引き上げ継続局面が終了する局面、引き上げたその金利をその高い水準で維持する局面などに、局面が変わって行く時、その少し前あたりとかで、また、さらなる説明や能書きが必要な時が来ると思います。

まあ、今、僕の頭の中にあるのは、どの数字と、どの数字を使って、どう、どのように、マーケットを計測しながら、マーケットと、どう対局するのか、という事です。

大きく分けて数字は2つ。

ひとつは、S&P500の1株当たりの利益予想2023年と2024年。

もうひとつは、株価収益率倍数、バリュエーション。

もちろん、前回の寄稿で引用を用いて述べましたが、Earnings Yield(益回り・株式益利回り)を使用するでも良いでしょうと思っています。
後は、S&P500の数字に、8.3を掛けて、NYダウの数字をはじき出して、行動に移すこと言う事が良いですね。

金利、インフレ、インフレ抑制、FRBの流動性、イエレンさんやチームソフトランディングがマーケット支える、マクロ経済、米景気、いろいろありますが、これらの事から、今後一番マーケットを左右するだろうと僕が思っているのは、Earnings Recession(企業収益・利益の不調、リセッション)です。

実際の経済の、実体経済のリセッション(景気後退)を誘発する要因となる事です。僕が述べているのは、実際の経済の、実体経済のリセッション(景気後退)ではなくて、その前に来る、Earnings Recession(企業収益・利益の不調、リセッション)のほう、これがまず先です。

まあ、この寄稿で、最も、目を向けているところですね。

①2023年のS&P500の1株当たり利益=$224 (ゴールドマンさんの予想から引用)

②2024年のS&P500の1株当たり利益=$246(現在、強気派の皆さんは少なくとも2024年10%の増益を予想されておられます事から)

モルガンスタンレーのチーフ・ストラテジスト、マイケル・ウィルソンさんが持つ数字の中で、僕がこの寄稿で過去に引用させて頂きましたのは、次の2つ。

・2023年のS&P500の1株当たり利益=$195(マイルドな企業収益・利益のリセッション時の数字かなあと推察致しております)

・2023年のS&P500の1株当たり利益=$180(マイルドではない、深い企業収益・利益のリセッション時の数字かなあと推察致しております)

今、まず、今日のこの時点で、まず、①と②。
②については、来年という先の事でもあり、楽観的過ぎると考えておりますので、また、どこかで下方修正されるだろう思っています。

ひとつめの数字:①がこれから、下方修正の対象になる項目ですね。これが、仮に5%、下方修正されると、$213ですね。

ふたつめの数字:株価収益率倍数、バリュエーション。現状、18.3x(倍)ないし18.6x(倍)くらいのバリュエーションが、まずはこれから、17x(倍)、16x(倍)、15x(倍)の方向へ縮小して行く時であろうと考えておりますことから。

上記、ひとつめの数字とふたつめの数字を掛けて、S&P500のレベルを計測します。
同時に、そのS&P500の計測数字に、8.3をかけて、NYダウの数字を計測します。

8.3は現在のdivisor(除数)です=ニューヨークダウの数字 ÷ S&P500の数字
S&P500からニューヨークダウの数字を導く時に使用します。

そして、ここところ、頻繁に、事あるごとに述べております、
【「じわ~、じわ~っと、そしてそれから、突然に」と僕がこの寄稿で例えておりますのは、
株が売られる。チーム・ソフトランディングが支える。また売られる、また支える。これが、僕のイメージでは、じわ~、ですね。売られても、支えるわけですから、じわ~、というイメージです。アメリカの場合は、最速のペースで金利を引き上げてきて、まだ、金利を引き上げている局面です。S&P500で言うなら、3950ドルレベル、ダウで言うなら、32,785ドルレベル、これらのレベルを下に切って引ける日があってからだ、そこから、次のレベルが、S&P500で3800、NYダウで31,540、そして、まず、昨秋10月の安値へ、その10月の安値を切ってさらに下へ、「じわ~、じわ~っと」だと思っています。「じわー、じわー」、「じわ~、じわ~っと、そしてそれから、突然に」。】

このイメージを持ちながら、丹念にマーケットを計測しながら、対局する事です。

たとえばの例ですが。
僕が、目線を合わせておりますウォール街のストラテジストのおひとり、BofA(バンク・オブ・アメリカ)のマイケル・ハートネットさんは、この2月後半に、「S&P500 は3月8日までに、7%下落する」というお見立てを述べておられて。

ざっくり、4,100のレベルから3810のレベルに下落するとおっしゃっておられるのかなあ、NYダウで言うなら、34,030のレベルから、31,650レベル割れくらいまで下落するとお見立てなのかなあというイメージを持ちながら推察したりしておりました。

アウトライヤーは、なんだか、ごちゃごちゃ、Earnings Recession(企業収益・利益のリセッション)が、どうちゃら、こうちゃらとか言うけど、そんなのめんどくさいわ~。

2月後半だし、じゃあ、3月上旬くらいを目途に



ごちゃ、ごちゃ、能書き要らないから、とりあえず、「時」が、歴史的に見てもアメリカ株にとって良くない、2月後半だし、じゃあ、3月上旬くらいを目途に、ハートネットさんのお見立てに乗っかって、ダウの先物でもちょこっと売っとくかあ、で、僕はいいと思ってるんですね。

それやってく中で、下落トレンドを確認した上で、マーケットが戻ったら売り、戻りは売り、でもいいですしね。

僕は、なのですが、まずは、そう言うところからだと思うんです。
そこから、それをやってく中で、前述の計算使って、マーケットを計測する。何か新しい発見がでてくるかもしれませんし、あれぇ~!とか。なんでも、その都度、臨機応変で。ふとしたことからが今回の相場に対する行動の始まりだったけど、そこから出て来る状況で、それによっては、もう少し、マーケットに付き合ってみようとか、それはそれで、いいですしね。

まあ、状況説明とか、能書きとか、それはまたの機会で、良いじゃないですかと思うんですね、今は。
売る事ひとつとっても、言葉にすれば、売るとか売り、なんですけど、下がるという事ひとつとっても、言葉にすれば下がるとか下落、という言葉なんですけど。

僕が知りたいのは、具体的にどう、どこまで下がるんですか?それで、その状況に出会った時、具体的に、そこで、どう売るんですか?というところこそが、僕はポイントだと思っています。僕は、具体的にこう思っていますという事を、今日はノートしてみました。

「損切命」です。「やってみて、ダメなら、投げる、損切る」これが、常に、身に刷り込まれている基本です。

前~に、一般社会において、「仕事に追われてという言葉をよく聞きますが、本来仕事って、追われるものではなくて、追いかけるもの」という事をこの寄稿で最初の頃、述べました。

前述した、下落トレンドをいったん確認する事が出来た後の話にすぎませんが、
どこまでの下落トレンドを見立てて、どこまでその下落トレンドを追いかけるのかというところが、次のポイントだと考えています。

利食いたいと思うのが人間の心情


いろいろ述べましたが、自分がそう思って、そう行動して、それが上手く行った時、利食いたいと思うのが人間の心情です。初動のガツ~ン、から、利食いたいと思った時、その誘惑にかられた時、3分の1、もしくは、半分だけ利食う、それで、その分、また、下落のトレンドが確認出来たら、売り増すとか、それも一つのやり方だと思います。この辺は、その時、その時、フリーハンドで自由にやってます。自分が、そう思って、そうすることが一番だと思います。




第123回へ続く


最後に …
これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連スペース

11月27日 第1回スペース 2時間

12月18日 第2回スペース 2時間20分

12月22日 第3回スペース 12分間

12月24日 第4回スペース 20分間

12月30日 第5回スペース 20分間

2023年1月19日 第6回スペース 8分間

2023年2月22日 第7回スペース 18分間

2023年2月25日 第8回スペース 8分間


関連note

私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
OUTLIER 「相乗的にパフォーマンスを高める食品と栄養素を集約。」


🍅🍅

弟子のNEOさんへ
アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『日刊宝の山』『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。


サポート🍓本当にいつも有り難うございます。