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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿31

米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第31回全文無料で皆さまにお届けします。

🍅🍅

弟子のNEOさんへ
アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。

笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。

背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。

一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。

第30回から続く


トランプ氏の機密文書持ち出し事件についての捜査展開は、11月22日に何かしらのかたちで、裁判所から今後の御沙汰が出るので、その日、米法曹界が少し騒がしくなるのかなあと思っています。


ルパート・マードック氏

世界的なメディア王ルパート・マードック氏
メディア・コングロマリット~ニューズ・コーポレーションの創業者。
ニューズ・コープとフォックス・コーポレーション共同会長であり、FOX、ニューヨーク・ポスト(保守系日刊タブロイド紙)、ウォール・ストリート・ジャーナルを所有。その他、グローバルに右傾のメディアをお持ちの実業家。以前の寄稿で述べましたが、フォックス・ニュースは、もうすでに、トランプ氏から現フロリダ州知事、ロン・ディサンティス氏にシフトしていると。もっと言うと、もうマードック氏は、トランプ氏を見切ってると言ってもいいのではとさえ思います。マードック氏のメディアの力、プロパガンダの力無しで、大統領選に勝つ?どうなんですかねぇ?そんな事ができるのかどうか?
まあ、マードック氏はトランプ氏に、もうそんな興味がない(ほとんど興味がない、もしくは、全く興味がない)事は、僕でもわかります。
トランプ氏が出馬表明したのは15日火曜日でしたが、翌水曜日版のニューヨーク・ポストの26ページ目(1面ではなくて、26ページ目)の小さな欄に、「フロリダ・マン、大統領選出馬へ」という小さな記事が掲載されていました。
そして、トランプ氏が大統領在任中、ずっと二人三脚でやってきたと言っても過言ではない、フォックスのトークショー司会者ショーン・ハニティ氏が少し取り扱った程度だったようですね。

マードック氏から見たトランプ氏について、勝手な僕個人の空想と想像にすぎませんが、「一番最初から、ほとんど乗り気じゃない銘柄だったけど。投資する事になっちゃって。この銘柄では、ずいぶんと儲けさせてもらったよ。ウハハハハハ。ポートフォリオの銘柄入れ替え!銘柄も時代に即して、乗り換えて行かないと。

12月6日のジョージア州の上院決選投票に、共和党候補者ハーシェル・ウォーカー氏の応援に、トランプ氏が行って、乗り出せば、ハーシェル・ウォーカー氏にとっては選挙がより不利になりかねない。これが、共和党のプロの政治家達にとって、今、一番の心配事だと思います。


ミッチ・マコーネル氏

共和党の上院のリーダーは、まあ、これまでと同じ、ミッチ・マコーネル氏
辛勝、僅差で、過半数とった下院。一様リーダーと目されているケビン・マッカーシー氏はスピーカー(下院議長)になるのはちょっと無理ではというのが、現時点でのアメリカでの一般的な専門家の見方ですね。今後、ここがどう変化・展開するかは、わかりませんが。このケビン・マッカーシー氏については、もうかなり以前から、スカイブリッジ・キャピタル創業者アンソニー・スカラムーチ氏(金融事は別として政治の観点から)、それから、共和党元下院議員のジョー・ウォルシュ氏、両名とも、それぞれ直接、一緒にこのケビン・マッカーシー氏と仕事した人達ですが。別々に、このお2人がケビン・マッカーシー氏についてなさっていたコメントは、口々に、「中身が空洞で何もないよ」「野心だけ満載で戦略ないから」というような事でした。まあ、一時、あ~だ、こ~だ、あるでしょうね、たぶん。下院の共和党は、これから、まさしく大変そう。

さて、ここ最近は、バンク・オブ・アメリカ(BofA)マイケル・ハートネット氏らストラテジストのコメントを素直に聞いたりしながら、ピンとくるような事も多いなあと自分自身で感じています。インデックスのレベル感は別と致しましても、まあ、大局や全貌に対する見方が似ているという側面があるのでしょう。昨日ブルームバーグ記事から引用しましたが~引用~センチメントは依然として「極めて弱気」で、投資家のリセッション(景気後退)懸念は2020年4月以来のレベルに高まっているとして、ハートネット氏はS&P500種株価指数が現水準から約4%高い4100を超えたら売ることを勧めている。調査によれば投資家は現金をオーバーウエート、株式をアンダーウエートにしている。~引用終。


次の視線は、リセッション



株式市場を見る上においては、金融政策が引き起こしてきた、引き起こす、事象。第29回の寄稿で述べさせて頂きましたが、ベアー・マーケットの中にいて、次の視線は、リセッションと言うところに置いています。

これまで述べさせて頂きました通り、僕は、ゴールドマン・サックスのチーフ・エコノミスト、ヤン・ハチウス氏、FRBのブレーナード副議長ニューヨーク連銀総裁サンフランシスコ連銀総裁の発言に機会あるごとに注意を払っています。

2,3日前のブレーナード副議長の発言の後、17日、立て続けに、コメントが出ていました。

下記のうち、3つ目のニューヨーク連銀総裁のコメントに特に注目して目を通しました。「資金調達に圧力が生じた場合、必要に応じて流動性を供給する用意ができている」とか、その他諸々。

ブルームバーグ引用~SF連銀総裁、政策金利のピークは4.75-5.25%が「妥当」な範囲 11/17(木) 3:34配信 (ブルームバーグ): 米サンフランシスコ連銀デーリー総裁は現在進めている利上げを停止し維持する水準として、4.75-5.25%が「妥当」な範囲との見解を示した。~略~利上げの「一時停止は現在のところ選択肢にはない。議論すらされていない。現時点での議論はペースの減速であり、それが妥当だ」と総裁は述べた。~引用終。

敬意を持って拝聴させて頂きます。ただ、真に受けてはいません。4.75-5.25%が「妥当」?「妥当」なんですかね?僭越ながら、疑問を持ってはいます。

ブルームバーグ引用~ゴールドマン米ピーク金利見通しを5-5.25%に引き上げ
11/17(木) 4:12配信 (ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループは、米政策金利のピーク水準の見通しを従来予想から0.25ポイント引き上げた。インフレが当面は「不快なほど高い」状態にとどまる公算が大きいことなどが理由だとしている。~略~今後の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ幅予想については、12月が0.5ポイント、来年2月、3月、5月がそれぞれ0.25ポイントずつとしている。~略~来年のFOMCで小幅な利上げをより長く続ける圧力になる可能性がある」とした。~引用終。

敬意を持って拝聴させて頂きます。今回、新たに5月分の25ベーシスポイントが、これまであった予想に、新しく加わったのですね。
僕個人は、じわ~、じわ~っと、より高く、より長い期間にわたって~と。これまでの寄稿で述べさせて頂き、そう考えてきました。
今のコア・インフレ6.3%と同じくらいのターミナル・レート(最終到達点)が必要になるのではないかとさえ、現時点では考えています。

ブルームバーグ引用~FRBは利上げに当たり経済目標に集中を-ウィリアムズNY連銀総裁 11/17(木) 6:53配信 (ブルームバーグ): 米ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁は16日、米金融当局は利上げを進めるに当たり、あくまで経済目標に集中し、金融安定性リスクをも考慮に入れることは避けるべきだとの見解を示した。~略~「金融政策は何でも屋の器用貧乏を目指すべきではない」と指摘した。金融市場でボラティリティーが高まる状況にあって、ウィリアムズ総裁がこのように発言したことは、景気を減速させて40年ぶりの高水準にあるインフレ率を押し下げるため、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局が十分な金融引き締めを維持する決意を浮き彫りにするものだ。~略~「資金調達に圧力が生じた場合、必要に応じて流動性を供給する用意ができている」と説明した。~引用終。

ダンボの耳で、敬意を持って拝聴させて頂きます。

ニューヨーク連銀総裁、ウォラー理事、と、サンフランシスコ連銀総裁、ブレーナード副議長のコメントを、最近は、それぞれに分けて、観察しています。

イエレン財務長官のコメントの真似しているわけではありませんが、11月10日に見た1回のデータ、CPIの数字で、どうのこうのという事もないと思いますし。
今日、ここで、あえて取り上げているわけではありませんが、やはり、昨日、FRBのウォラー理事もご発言なさっていて。1回の(CPI)データで、"I will not be head-faked by~”フェイントされたりして、だまされませんよ~って、おっしゃっておられました。

ですよね~。

手を緩めれば、70年代の失敗


手を緩めれば、70年代の失敗
が呼び起こされますし。過去にすでに何度か引用しておりますが(笑)、リッチモンド連銀バーキン総裁~「インフレ悪化やインフレ期待の上昇を金融当局は放置できない。景気悪化を恐れて手を緩めれば、インフレはかえって勢いを増して戻ってきて、より一層の抑制が必要になる」

申しあげるまでもなく、賃金、引き締まった労働市場、これらが、減速して行く必要があるわけで、それを見る必要があるわけですから。それがFRBの仕事ぶりの重要な一部分でしょうし。

受け入れがたいほど高いインフレを見たり、リセッション(景気後退)についての予想やスタグフレーション予想を見たりしながら、考え方は様々にあるでしょうが、僕は、そういう環境で、まだ、”見るべきもの(激しい下落)”を見ていないと思っています。
今後の焦点はPEのEですね。Earnings(収益)さらなる下方修正が出てくるものと考えております。
たとえば、前菜2品か3品くらいは食べたんだけど、メインディッシュまだ?どこ?どのくらいでくる?みたいな。僕は短期売買を行うトレーダーではありません。
サクッとですが、アメリカ株って、ITバブル崩壊時、2000年3月〜2002年10月の期間でマイナス49%、金融危機、2007年10月〜2009年3月の期間でマイナス56%とか下落してるわけですよね。今回、こういう下落があっても全然おかしくないなあ。あるのかもしれないなあ。そこに、マーケットの参加者としては遭遇したくはないなあ。マーケットの傍観者としてならまだしも。という感覚を持ちながらマーケットを見ています。
そういう気持ちが強くありまして、第20回の寄稿で、引用と致しまして、S&P500連動ETF週足のローソク足チャート(50/100単純移動平均線がそれらの図のようにクロスダウンした過去2回(2001年、2008年)ついては、その地点からさらに~50%の下落が見られました、今回は(2022年)?というTrendSpiderさんのコメントを引用させて頂きました。


TrendSpider


僕としては、自分が根拠のない安心感をもとに、マーケットに買いで入ったら、とんでもない目に合うかもしれない確率が高そうだから、それはやめとこう。という事です。買いの根拠が持てませんから。買ったとたんに、寝つきが悪くなりそうで。そう言う事はしません。(笑)


わ~っと、様々にアメリカの金融ジャーナリストのレポートを目にします。ワ~っと、いっぺんに見て行きますが、これをもう一度見たい、読みたい、ここはもう一回みておかなければ、というのは、下記のAのパターンです。

A. 当局者の発言にしてもコメントにしても、まず、それがそこであったまま、そのままを伝えてくれて、その上で、それに、自分の考えや意見を加えてくれる人のレポートには回帰します。

B. そのレポーターが当局者の発言やコメントをその会見場などで直接聞いて、そのレポーターの中でそこで聞いた事を一度消化して、その消化した所から、その上で、記者のコメントや記事としてアウトプットされてる記事には回帰しません。僕にとってはその時点で、バイアスがかかっているようにさえ見えますから。伝言ゲームの始まりなのかと思ってしまうところもあり、あまり、ですね。(笑)


人は間違う事があり、失敗もする。


失敗しない人とか間違わない人を、僕の人生においては、見たことがありません。



まあ、優秀とかどうのこうのとか別として、人は間違う事があります。失敗もするでしょうし。僕もそうです。
FRBの要人発言を、僕が会場に行って、直接聞く事はできませんから、まず、その原文を、コピーとか打電形式などで一目瞭然、提示してくれて、その後、そこに、意見が加わっている方式が好みです。

ゴシップ記事とは違いますから、コメントや記事を書く人も、バイアスをこれ見よがしに意図的に掛けようとして掛けているのではないでしょうけど。そこにあった事実に対して、第3者の誰かによる、バイアスやニュアンスの(微妙な)変更に遭遇する事は、出来る限り避けて通るようにしています。それがありそう?と思わなければならない記事は、そう思う時点でめんどくさいので、1回、パラっと、サクッと見るか見ないかくらいで、終わりにしてます。

基本、定点観測


現実世界で、自分が長いお付き合いをさせて頂いていて、直接よく知っているという場合は全く別ですが、背景をある程度、オープンに開示してくれていて、そのクレディビリティについて、あまり考える必要のないアメリカの金融界、法曹界、ジャーナリズム界の人達が、サクッと、そのもの原本のコピーを提示してくれたり、サクッと、打電形式で短く、あるがままを、明示して伝えてくれる、意見も一緒に添えてとか、そういうコメントの事を意味しています。
そういう人達のコメントを、基本、定点観測させて頂いています。
定点観測させて頂いている人達は、みんな、職業柄、バックグラウンドを明確に開示しているので、親しみやすいのです。日本でもそうだと推測致しますが、一般的に、アメリカにおいては、クレディビリティ(信頼性)というものが、いたって大切であることを身をもって体験してきました。遠い昔、ニューヨークではじめて暮らし始めたころ、この街(マンハッタン)で、クレディビリティとかお金とかそういうのがなかったら、たぶん、生き残って行けないんだろうなあと、マンハッタンのサックス・フィフス・アベニュー(百貨店チェーン)の道路をまたいだ、となりの座れる場所に腰かけて、コーヒー飲みながら痛切に思ったことがありました。

金融は、申し上げるまでもなく、明らかに、規制産業です。僕は、ジャーナリストの事やその業界を詳しく知っているわけではありません。ジャーナリズムはフリー・スピーチ(言論の自由)ですから。ですので、コメントや記事においても、メッセージの信ぴょう性の客観的および主観的な要素を大事に見ています。
前回の寄稿で、ちょっとそのお名前だけ述べさせてた頂きましたが、元連邦検察官で、現在はアラバマ大学法科大学院教授のジョイス・バンス氏。バンス教授は、米主要メディアでも頻繁にお見かけする方です。もう長い事ず~っとフォローさせて頂いています。
僕が、自分のSNSのアカウントのbio作った当時、当時バンスさんが開示していた情報と同じくらいの情報量を開示しようと、大変参考にさせて頂きました。
これは僕の場合はですが、話し手や書き手の方がどんなバックグランドの人で、その人が何について、どう言っているのか。それがまず、なんらかの具体的なかたちや手段をともなって、聞き手や読み手の方に伝わればいいなと思っています。僕は、聞き手や読み手として、そこは大切にしています。
○○○のような、話、とか、○○○もどきの、まことしやかな、話、とかを、出来るだけ、避けて通りたいという事が基本にあります。


第32回へ続く

最後に …

これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連note

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投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
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サポート🍓本当にいつも有り難うございます。