出会いと別れ
人は出会う。
人は別れる。
出会いと別れはセットだ。不可分なもの。分けることのできないものだ。そして、出会いと別れは突如としてやってくる。予想が出来ない。「また今度。」と言って当たり前のように再び会えると思っていた人が、それ以降もう会えなかったりして、あの時が別れだったということがある。もう会えないと思って別れたはずが、何十年後かに再び会ったりすることもある、不思議なもの。
どれだけSNSが普及しようが、どれだけAIが世界を覆おうが、これから何百年経とうが、おそらく変わらない、不思議なもの。だから、出会いは大切にしたい。そして、別れも。
幸せな出会いは人を楽しくさせるし、悲しくもさせるし、辛くもさせる。それでも幸せな出会いは尊い。その時に感じた気持ちは人生を豊かにする。豊かさという耳障りのよいフレーズ。豊かさってなんだろう?分からない。実態のないもの。でも、生きていてよかったと思う。その積み重ねをしたい。
幸せな別れはもっと尊いかもしれない。円満な別れ、最悪な別れ。その人の様々な別れかた。でもどんな別れをしてもいつか曖昧になっていく記憶。思い出せない顔。でもふとした姿、シーン、言葉は忘れられなかったりする。それはどうでもいい食事、どうでもいい喧嘩、どうでもいい会話、どうでもいいお酒を飲む姿。どうでもよかったことがあの時の感情全てを含むことがある。なぜそれだけ覚えてるのかわからない。
別れればそれぞれがそれぞれの人生を歩む。時は流れる。時間は残酷でもあり、救いでもある。そして、その先でまた出会いと別れがある。自分と出会い、別れた人がまた幸せな出会いと幸せな別れをしてほしい。そう願いたい。
おわり
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