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#5 アメリカにおける 「グラフィックデザイン・独学」 その1

日本語で「グラフィックデザイン」と検索すると、次の検索候補に「独学」が出てきます。よく読まれている記事をいくつか読んだ後、英語で "Graphic Design"・"Self taught (独学)" を調べたら、日本の情報とどんな違いがあるだろうか?ちょっと興味を持ったので、英語での検索結果の上位3記事を読み、その内容をまとめてみました。そして、そのリサーチ結果を我がデザイナー夫に見せて、感想をインタビューしてみようと思います。

英語で「独学」は "Self taught"  "Teach yourself"  "Self study"  "Learn on your own" ...など色々な言い方があります。日本と同様、よく検索されているようです。様々な職業のスキルアップのためのオンライ講座でも「需要が高いスキル」としてアメリカでもグラフィックデザインが挙げられています。このテーマの情報の多さからも、関心の高さがわかります。

今回【デザイナーの妻】は英語で書かれた検索トップ3記事を、数時間かけて端から端まで読んでみました。どの記事も、独学でグラフィックデザイナーになるためにすべきことが箇条書きで書かれていたので、記事に共通している点を探し、集計してみました👀

(この記事は英文記事の要約・翻訳引用ではなく、3記事を読んで集計した私の個人的なリサーチ結果です。)

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「グラフィックデザインの独学の方法」・3記事に共通していたポイント

・デザインの基礎となる理論や原則を学ぶ

これには、色彩論やタイポグラフィー、フォト、グリッド、レイアウト、スペーシングなどについて基礎を学ぶことが含まれます。記事②(※参照欄に記載) では、デザイン業界で使われている専門用語を学ぶことも勧められていました。学びの場として、お勧めの本やオンラインコースが紹介されていますが、チュートリアルや講義など無料の映像コンテンツもたくさんあります。一例として、envato tuts+ というプラットフォームの "Design & Illustration Courses" (英語)には、たくさんの無料コースがあります。

・関連するソフトウェアを学び、使い方に熟練する

熟練したグラフィックデザイナーになるために、ツールに精通する必要がある。この点も3記事ともに勧められていて、チュートリアルやオンラインコースを紹介しているものもありました。

「グラフィックデザインの独学の方法」・2記事に共通していたポイント

・プロのデザイナーから学ぶ(記事②&③に共通)

昔や現代の有名なデザイナーや、自分が惚れたデザイナーたちの作品から学ぶこと。興味深いのは、学習を目的としてプロの作品を模倣することの大切さが強調されていたことです。もちろん自分の仕事として世に出す場合は、模倣してはいけません。あくまでも学びのプロセスとして、個人プロジェクトに加えると良いそうです。

さらにブログや他の形で発信される、最近のプロジェクトのケース・スタディ、案件の舞台裏みたいな記録を読むことも、実例を通して学ぶ機会になるとのこと。

・ポートフォリオやブログの作成をする(記事①&③に共通)

ポートフォリオは、自分が持っている技術や過去の作品を詳細に記録して、仕事の面接などで見てもらうことができるもの。やはり雇う側が知りたい情報をきちんと形にしておくのは(きっとどの職業でも)大事のようです。ブログには、自分の独学のプロセスを記録するのも良いようです。最近はブログブーム。すでに実践している人も多いのでは?と個人的に思いました。

・オンラインコースを受講したりコミュニティーに参加する(記事②&③に共通)

先ほども少し触れましたが、英語のチュートリアルやオンラインコースは、本当にたくさんあり、びっくりしました。参照されたコースの無料版を少し見てみましたが、色彩論などの基礎課程を、あるものは1〜2時間、長いものは6〜8時間のレッスンで学べるようになっています。(他にも日本語でもおなじみUdemyや、Lyndaなどのオンライン学習などで見られます。)

同じように独学でデザインを学んでいる人たちと積極的に繋がることで、学びの場を増やすことも良い刺激になりそう。これも、どの職業でも同じだと思いました。

・実践あるのみ(記事①&②に共通)

理論を学んだら、学んだことを実践=つまり仕事で活用したり自分でプロジェクトを作ってみたりすることで身につけていくこと。「実験」という言葉が使われていて、そこには試行錯誤が求められることもわかりました。失敗もあるし、それも学びのプロセスになるんだとわかりました。

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ということで、ここまでで英語で最も多く読まれている3記事に共通しているポイントをまとめてみました。グラフィックデザインに限らず色々な職業に共通して必要な学びのプロセスだな、というのが私の感想です。日本語で「グラフィックデザイン・独学」を調べてこられた方は、新しい発見などあったでしょうか?そして、我がデザイナー夫はこのリサーチ結果をどう感じるでしょうか?👀

デザイナー夫にインタビュー!このリサーチ結果をどう思いますか?

普段は私の観察対象である我がデザイナー夫に、直撃取材してみました。観察日記#5にして、初めての試みです。対話形式で書いてみましょう。

【デザイナーの妻】: 挙げられた項目に付け加えたい点はありますか?

【デザイナー夫】:そうですね。グラフィックデザイナーとして仕事を得るという目標を目指して、とにかく「実践的」な知識や技術を身につけることに重きが置かれているように思いました。グラフィックデザイナーとしての基礎体力をつけるには、「思考力」と「観察力」も身につけられると良いですね。例えばデッサンの練習は、とても役に立ちますよ。

【デザイナーの妻】: なるほど。(1記事だけだったので集計リストには挙げませんでしたが)確かに記事①でも「描く練習」を勧めていました。自分のアイディアを視覚的に伝えるために手を動かして練習することが大切なんですね。しかしアメリカは様々な職業に対して、スキルアップや独学のためのプラットフォームがすごく充実していると思います。無料のコンテンツでたくさん学べるのはどうしてでしょう?

【デザイナー夫】: もともと、DIY文化があることが大きいかなと思います。あと、アメリカの美大の学費が無茶苦茶高いこともあるかな。やる気さえあれば、誰にでも学ぶ機会が開かれているというのは、とても公平で自由で良いですよね。もちろん、これだけ「独学」のためのリソースが揃っているからには、大学や専門学校もそれなりのコンテンツが求められますね。

【デザイナーの妻】: 開かれている学びの機会をよく知って、十分に利用すべきですね。最後に、数あるコンテンツの中で、個人的にお勧めしたいチュートリアルやYouTubeがあったら教えてください。

【デザイナー夫】: YouTubeの、Gareth David Studioです。

【デザイナーの妻】: ふむふむ👀ちょっと覗いてみましたが、ロンドンを中心に活動しているデザイナーのチャンネルのようですね。ツールの使い方チュートリアルや、デザインQ&Aの動画がいっぱいありますね。

インタビューは終了です。ありがとうございました。観察にとどまらず、デザイナー夫を直撃してみましたが、時々はこういうのも楽しいかも👀

リサーチした記事の参照:
記事① How I Became A Graphic Designer Without Going To Design School
記事② 9 Easy Ways To Teach Yourself Graphic Design 
記事③ Teach Yourself Graphic Design: A Self-Study Course Outline

デザイナー観察日記#5読んでくださって、ありがとうございました。



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