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忘れられない恋物語~初恋のつづき
彼が教えてくれたもの
・「リゲル」という星の名前
・夢にまで見る片思い
・6年過ぎても夢に現れる想い
人生の中で強烈に誰かに片思いをしたのは、中学生の時が初めてだった。
それも入学式、初日。
自分のクラスに入り、初めて他校の小学校からの人たちと同じ空間になり、居心地の悪さを感じていたその時だ。
周囲の視線を気にしながら、自分も周囲を顔を窺う。
そうしながらやっと見つけた自分の席。
その斜め前に座っていたのが、初恋の人だ。
なんてことない、同じ小学校の人だったけれど、六年間同じクラスになることが無かった人だった。
名前を顔は知っていた。小学校は二クラスしかなかったのだ。二年毎にクラス替えがあったのに、彼とは一度も同じクラスにならなかったので、言葉を交わした記憶もない。
背が高く、足が速かったので、運動会の時に活躍をしていた。クラス応援の団長にもなっていた人だ、私にとって彼の認識はそれくらいだった。
それが同じクラスになって、同じ空間で学ラン姿の彼を認めた時、まず彼の名前が脳裏に浮かんだ。そして漢字。名前が漢字一文字で、リョウと言う字はそう書くんだ……と思ったのだ。
次は前髪。
長い前髪がなんだかひどくカッコよく見えたのだ。
同じ小学校だった頃はなんとも思わない顔だったのに、だ。
中学生というフィルターのせいだろうか?
今懸命に思い出しても、理由は明確には分からない。
とにかく、リョウという名前の漢字一文字。
それが特別なものに見えたのだ。
そして前髪。
メガネにかかるくらいの長めの前髪。
それがすごくカッコよく見えた。その後の歴代の彼氏はメガネか髪が長めの人である。好みは長年変わらないものなのだ、としみじみ思う。
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