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ある休日の日記


北鎌倉の駅を降りたら緑と空気が気持ちいい。

11月とは思えないくらいあったかくて、歩いていると汗ばむくらいで、ひなたの中にいると自分までひなたになった気分である。ずっと脇に上着を抱えたまま歩いている。


お昼ごはん

蓋は頑なに閉じられたままのおでん定食

こんなにあったかいのにおでんってどうなのと自分につっこみ入れつつ、メニューに書いてあるおでんの文字にときめいてしまって、勢いで。おでん、おいしいな。今年初おでん。ごはんは炊き込みご飯でお出汁しみしみのおでんの具たちとよく合う。あと店主のお父さんがサツキとメイのお父さんくらい穏やかで良い人だった。



喫茶店で読書

白いカップにお花が浮かんでいて可愛いらしい。このマグカップにカフェオレ淹れてあるのも☺️が止まらん。



割れたクッキーは割れたままに放置して、ぶあつい方のカーディガンを手に取り、櫛を片手にバルコニーから飛び降りた。すでに朝は侵食していた。寒さは白いから、まるで昼間に飛び出したように、肌がまぶしさにくらんでいた。

『宇宙以前』最果タヒ


一族の日記を読んだ青年が城を出た日
色を帯びるように戻る記憶
それは愛の記憶だっていうことに気づいて、大切なひとを空に送りだす最後が希望に溢れていて、満たされた。



外に出るとさっきより少し涼しくて、脇に抱えてた上着を羽織る。



明月院にやってきました。

鎮座うさぎ


丸く切り取られた向こう側の風景を「黄泉の国みたい」と言っていて、そうやって見ると、こことは別の、もっと冷たい空気が流れる場所のようで少しこわかった。そのお向かいには枯山水があって、庭の宇宙だった。自然と、造られたものの境界線が溶けあって、そこに趣を感じられる。日本人で良かったナ〜と思う。



喫茶を梯子である。

自家製プリンとおいしいコーヒー。本当においしいコーヒーというメニューで、本当においしかった!

買っちゃった



外に出たら秋の虫が鳴いている。気持ちいいね〜


海辺へ

この時期の夜の海ってこんなに、近いんだ!前に来た時よりも波がこちらに迫って来ているような気がして、夏の海の陽気な明るさがない。もっとこう、飲み込まれそうで、どろりとした真っ黒な海だ。


のほほんとした陽光が、色づいてきた木々たちにあたってきらきらしている。通り抜ける風は気持ちがいい。これだから晴れた日の秋の散歩は最高なんだ🍂🐕


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