見出し画像

夢の本屋のめぐり方

8月に放送された「夢の本屋をめぐる冒険」。すごく良い番組。(自分で言っちゃう)なんとそんな素敵な番組(自分で言っちゃう)が今日の深夜に再放送されるらしい。

せっかくの再放送(しかも台風情報で中止になっていた再放送が満を持して復活した)なのに公式に宣伝がないのは非常にもったいない気がするので改めて見どころを紹介していこうと思います。

※ここから先はフィクションです


まずキャストがやばい

この番組は世界のおしゃれな本屋の映像をドラマとトークで包んだ不思議な番組なのだが、このドラマの主役を演じているのが千葉雄大さんと門脇麦さん。

まず千葉雄大さん。一般的に“可愛い”のイメージが強いけど、実はそういう役ばかりでなく、特に最近はクールでとにかくカッコいい役が多い。

で、クールなんだけど、どこか不器用な憎めない可愛さみたいな、王道の“THE 可愛い”ではない可愛さを見る機会が多くなってきたように思う。

「あざとくて何が悪いの?」でも、あざとい女子のあざとい仕草にいち早く気づいて分析する、可愛い≒あざといのスペシャリスト的役回りをしていて、ただの可愛いから一段上のステージにいる千葉くんが見られる。あの番組の千葉さんは絶妙なドS感があってとても良き…

さて話は戻りますが「夢の本屋をめぐる冒険」の千葉さんは、クセの強い店長に振り回されつつもしっかりハンドリングしていて、実質、本屋の経営を担っているバイトさんという役。

この番組での千葉さんの役は“可愛い”役ではない。完全に店長に振り回されしまっていると、いつも通りの可愛いで終わってしまうのだが、そうではなく暴走する店長をうまくいなし、ちょっとだけ反抗もしちゃうバイトさんなのだ。それは#1と#2に共通して見られるはたきの使い方にすべてが表れているように思う。こちらで考えたバイトさん像を完全に理解して、ちょっとした仕草や口調に反映させる千葉さんのプロの技を見た気がした。(特に中国編の前半でおばあちゃんのノートを探しに店の奥に行くときの千葉さんのあの動き)

とは言いつつも、店長を見つめるときの表情など節々にどうしても出てしまうバイトさんの可愛さもこの番組の見どころかもしれない。抑えられない可愛さ… やっぱり千葉くんはかわいい…

そんな千葉バイト雄大さんを振り回すのが店長役の門脇麦さん。門脇さん本人もかなりの本の虫らしく、まさにこの番組のクセ強店長を演じられるのは門脇さんしかいなかったんじゃないかとさえ思う。まさに適役。

私が好きなのは中国編での店内を移動するときの店長の「ほお…」というセリフ。何気ない一言だけど、門脇さんはこの「ほお…」を「ほぁ…」と発音している。細かいけど、このひとことに、店長のこだわりを何も分かっていないバイトさんへの嘆きのようなものが感じられる気がする。深い…

あとなんといっても中国編のラスト。この物語は一応#1フランス編、#2中国編で独立してはいるが、ドラマのストーリー自体はつながっている。まだ見てない方のためにあまりネタバレをしないように書くと、中国編の最後の最後でお客さんと店長&バイトさんがやっと出会うのだが、そのときの店長さんの「仕事なので」のセリフとそのときの表情の変化が秀逸。
ぜひフランス編中国編合わせて見ていただければと思っております。

千葉さん門脇さんはもちろんだが、お客さん役の青木柚さんと、店長のおばあちゃんであり、この番組の語り役でもある大方斐紗子さんもこの番組に欠かせない重要なお二人。

この番組で実は一番最初に画面に現れるのが青木柚さん。中国編のラストまでセリフはほとんどないのにも関わらず、存在感がすごい。青木さんは“間”の取り方が天才的。もはや“間の魔術師”。(間の魔術師って何?)
 役としては「特に大きな悩みもなく、いまだこれといった大きな挫折なども経験したことがない。朴訥とした、いたって普通の就活中の青年」というなんとも難しい設定だったのだが、もはや彼のためにつくられた設定なのかと思うくらい。歩くスピード、スーツの着こなし、本の取り方、声のボリューム。めちゃくちゃ良い意味での「普通の青年」感が自然にできる方。さらに細かいですが、セリフの頭に「n」の音が入るセリフの言い方をたまにしていたのが良い味を出してる。

一方、店長とバイトを天国から見守るおばあちゃん役の大方斐紗子さん。大方さんは番組のナレーションも担当してくださっている。世間では「あな番」の血だらけでチェッカーズを歌うおばあちゃんというイメージが記憶に新しいが、実際は本当に優しくて、そしてキュート。フランス編で、おばあちゃんが謎の力でノートを落とすときの掛け声は大方さんにおまかせでやってもらったのですが、それが最高でした。VTRのナレーションも説明的な情報などが多くコメント量も尋常じゃなかったのに、ほぼ一発録りでOK。パワフルで素敵な方。

とまあ最強の布陣でこのドラマはかためられているわけです。

みんな大好きドラマの小ネタ

ドラマに出てくる分かる人には分かるみたいな小ネタが好きな私。今回せっかくドラマをやれるんだからとここぞとばかりに小ネタをつくらせていただいた。


こちらからその小ネタの一部が写真で見られる。
「護星天使物語」「駒が来る」「たっちゃんの一人呑みの極意」

分かる人には分かるチョイス。ちなみに護星天使物語は天装書店出版で作者がアラタ・スカイックさんだったり、駒が来るは作者が望月東庵だったり、細かいところまでこだわってつくらせてもらった。たっちゃんの一人呑み〜に関してはちょっとマイナーすぎたかも。でも分かる人にはきっと分かってもらえると思う。あと本棚にしれっと千葉さんの写真集(私物)も置いてあったりする。ドラマではまったく映らないけど。

というような小ネタに関して千葉さんと門脇さんがそれぞれブログとInstagramに載せてくださった。

ほんとドラマヲタク冥利に尽きすぎます…

ちなみにフランス編の方で店長が読んでいるきのこ図鑑も、門脇さんがきのこが好きだからということでつくった小ネタ。他にも本棚にポップが飾ってあったりする。そういうちょっとした小ネタを見つけるのも楽しいかもしれません。

みんな大好きアドリブ

小ネタだけでなくみんな大好きアドリブもあります。フランス編、中国編どちらもドラマの最後がアドリブとなっております。こればっかりはここで語らずぜひ、番組を見ていただけたらと思います。特にフランス編の千葉さんのおばあちゃんの声を真似たアドリブは必見です。

0.002キロかなたの恋

ちょうどこの番組のちょっと前に「40万キロかなたの恋」というドラマでも千葉さんと門脇さんが共演していた。それを受けてのキャスティングと思われがちですが、実はこれは完全に偶然。私たちも後から知ってえ?そんなことあるの??と思ったくらい。こちらのドラマはしっかり恋愛ものでしたが、(最終回めちゃくちゃ良かったなあ…)本屋の方は恋愛要素ゼロ。
ですが、裏設定として、あそこまで店長に振り回されて、クビ宣告まで受けてるのにそれでもやめないバイトさん。もしかしたらバイトさんは店長さんのことが好きなのでは…? でもバイトさんはその気持ちに気付いてない…?的な設定があったりなかったりするのかもしれません。たぶんないです。そのあたりは皆さんのご想像におまかせします。


と長々語ってしまいましたが、そんな超面白い番組「夢の本屋をめぐる冒険」ぜひ、まだ見てない方も、一度見た方も、本好きの方も、本をほとんど読んだことがない方も、気楽に気軽に楽しんでいただけたらと思います。

そして「明日、ちょっと本屋にでも行ってみようかな」なんて思ってもらえたら幸いです。

本日深夜24:05〜(10/4 0:05〜)
ぜひ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?