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同期の大切さがわからなかった②

意外と慣れてしまえば、寮は住みやすい場所だった。

一人部屋だから、同期と会うこともないし、群れたくなければ、部屋から出なかったらいいだけの話だった。

ただ、二か月間の休業期間を経たせいか、はたまた、休業期間で実家に帰った人が多かったせいか、頑張って仲良くしようみたいなのがなくなってた。

嬉しかった。やっと、表面上の付き合いから解放された。群れてた同期グループも個々で行動するようになった。

私は、少し安心した。

上京してから職場がばらばらになったせいか、同期との関わりが一気に減った。生活の違いからか、同じ職場の同期としか顔を合わせなくなった。

当然同期に会えないからって寂しいとかそういう感情は一切なかった。むしろ、関わりが減ることに対して安心している自分がいた。

同じ職場の同期は、群れるのが好きじゃない子たちが集まってたせいか、楽だった。無理に一緒にいる必要もなければ、一緒に居たい時は一緒にいる。

毎日が充実した。

この生活のおかげで、私は同期のことが少し好きになった。


ー続ー







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