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好奇心

私の眼はすべてを見通す。ゆえに、人は私を疎ましく思い、遠くから眼を合わせないよう慎重になる。
でも、ある子は透明で、不器用な性格をしていた。不思議とみてしまうその子は、見ていてハラハラするけれど、飽きなくて面白い。
その日は草陰に隠れて観察していたが、一つ一つを楽しんで生きているようだった。言葉の離せない君は、不自由ながら人と接し、堂々と生きていた。
私もいつか、と思いながら、今日も飽きずに君を見つめるのだった。

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