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明日(2020/12/16)から、『外国人実習生問題』を解決するクラウドファンディングをはじめます。

日本で働く外国人技能実習生、一部での過酷なの労働環境などを背景に、失踪、過労死、自死などの報道がなされています。私も取材をはじめたのが2年前。今自分自身も解決に動こうと、あるプロダクトを開発しました。より多く、想いを同じくする人に届けるべく、クラウドファンディングをはじめます。これはその告知記事です。

2020年12月16日(水)からおよそ一カ月半に渡り、クラウドファンディングをはじめる。

プラットフォームはREADYFOR、いわゆる国際協力や社会活動関係のプロジェクトが多いところ。何のためにお金を募るかというと、Tシャツをつくるため。それだけ聞くとなにか趣味の一環のように思われるかもしれないが、そこには明らかな『目的』がある。今日本で特段珍しいニュースではなくなった、外国人実習生にまつわる問題を解決するためだ。はじまりは2年前。

【追記】はじめました

ベトナム人実習生の失踪・過労死・自死などを解決する"Tシャツ"開発

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日本で働く外国人実習生が、一部ながら劣悪な労働環境に晒されている。ついには失踪したり、過労死したり、自死まで。ベトナム人が多いという。正直、報道を知り腹が立った!世話になった、恩あるベトナムになんという!でも、背景を知らず怒るには早いんじゃないか。そう思い取材をはじめた。

偏見を抱く前に知ってほしいベトナム人技能実習生問題のこと

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取材の結果、悪いやつらの存在は感じた。人権問題まがい、いや人権問題と感じる出来事も耳にした。それが拾い切れない国の制度もどうかと思った。ただ現場は当然ケースバイケース、どれだけ「一部ですが」と逃げ道をつくっても、全体がそう見えるような報道は一方で偏見を助長するばかりでどうなんだと、正直思った。でもそれ以上に腹が立ったのは、この実態を知らずに『メディアから想像するベトナム人』に憐憫や憎悪をぶつける人達、取材前に腹が立っていた自分もそうだ。住んでいた自分ですら、というか住んでいたからこそそうなった。一切の偏見を持たず、真にバランスのとれた人などいないのかもしれない、そもそも『バランス』ほど曖昧な指標もない。

そんな自分を棚に上げてでも、言いたいことは言いたい。取材記事の結びは、『ちゃんと自分の目と耳で確かめよう』『偏見を持たないで』という変哲もない、道徳の教科書にでも載っていそうなこと。我ながらえらそうでおもしろくもないこと言ってるなと自嘲の気持ちがなかった訳じゃない。でも、真実だと思ったし、共感してもらえなければ少し先の日本はこれくらいの不幸じゃ済まないという確信があった。理想には届かなくとも、理想を追うのが、社会で共生しながら暮らす人の振る舞いなんじゃないかと。

自分の仕事はそこで終了。のつもりが、祖父の法要で立ち寄った沖永良部島でまたその問題と交わることになった。島にベトナム人実習生が80人近くいて、過去メディアで名指しで叩かれた経緯から交流しようという機運が高まっていた。生まれる前から持っているルーツと、大人になってからつながったベトナムが交差したとき、『「呼ばれた」というのはこういうことか』と思った。

「実習生が住みよい島へ」 離島でテト春節交流会をひらいたらダンスクラブ化した話

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島で一カ月強かけて島でじっくりと練ったアイデアは、人に話すとおもいのほか好評。ここまでの反応ならやれる、やらねば。これがベトナムでずっとバカやっていたから身に付いた力だとすれば、それをベトナムコミュニティにお返しできるなんて、これほどうれしいことはない。

それから10カ月が経ち、準備が整った。ようやくSNSの外にも向かってプロジェクトの詳細を公言できる。

クラウドファンディングを使う理由は、この問題、もっと言えばベトナムに限らず実習生に限らず島国の日本における多文化交流に関わる諸問題を、個人個人のマンパワーでは絶対に永遠に解決できないと思うから。だからみんなで取り組みたい、取り組もうよ。その意味でもTシャツは分かりやすくて、いい。それに誰も責めることはない。対症療法ではなく原因療法だから、遠慮がちの自分の性格にも合っている。


最後にひとつ、重要なことを書いておきたい。自分はベトナムびいきだが、擁護するつもりは一切ない。どんなにやるせない背景があっても、個々人の感情は置いといて、法治国家で犯罪と認められたら粛々と罪を受けることはしょうがない。どこから来た人であろうと、歴史や文化に根付いた国民性や民族性があろうと、最終的に人は一人一人違う。なのにそれが今、日本人が『ベトナム人は…』と言い、ベトナム人が『日本人は…』と言う。心を守る緊急対応でもない限り、偏見はまやかしの安心感を与えて、人を弱くすると思っているから無くしたい。というのもこのアクションの動機のひとつだ。


最後の最後に、もう一度。


明日(2020/12/16)から、『外国人実習生問題』を解決するクラウドファンディングをはじめます。

ぜんぶうまい棒につぎこみます