見出し画像

技術の行先

画像1

日本の小さなプロダクト、文房具や絵画の道具は少なくとも今私がいる場所では性能が良い、と高い評価を得ている。

絵具を買いに行こうと思って出かけたアートサプライのお店では、半分くらいの商品が日本のもので、こんなに日本語を見るとは思わず、、驚いた。

日本の小さなプロダクトは、独自の進化を遂げていたのだと改めて感じる。

しかし、そう言ったいい面に隠れていることもあるのではないだろうか。

例えば商品のパッケージ。綺麗で、華やかで、清潔で、商品をキラキラと輝かせている。それは買う前の話。
買った後はどうだろう。パッと開けてパッと捨てられる運命が待っている。
そしてその多くのパッケージにはプラスチックが含まれている。

私はデザイナーとして会社に属した経験がないが、周りのデザイナーと話す機会にはその働きぶりを目の当たりにする。
デザイナーが何パターンも精力を費やして、時間をかけて作ったパッケージは、一瞬でいなくなってしまう。
それだけでなく作る際、捨てる際のエネルギーの量も計り知れない。

とてもいい技術だと様々な国の人が認めてくれていても、その技術は日本で空回りしているように思う。

技術の行先を変換したら、どんないいことができるだろうか。

同じ経済の流れの中で、いくら競い合っていても、根本的な問題を置いてけぼりにしていて、それはやがて日本に重くのしかかってくると思う。
すでに重くなっていることが体感できる。

小さくても長持ちしていいものを作っているのだと、私はここでやっと日本について良い印象を持つことができた。
でもそこからだ。作れる技術は私にはないが、ここからは私も考えることができると思う。

さてさて、、と考えつつ、ホルベインの絵具を何個か購入したのでした。

おわり



サポン!で世の中を変えることは難しそうです。しかしやってみる価値にかけてみたいと思います。