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旅行記 / 氷見・八尾 酒と魚と文化の旅 (2022/12)

まだ行ったことのない場所を目指して、初冬の富山県へ。


富山といえば、さて何でしょうか。魚、米、酒、…食べ物以外でも、文化や風景も楽しめる場所だと思っています。風景としては前回素晴らしいものを見たので、今回は文化面を体感(正確には予習)しに行ってみました。まあもちろん酒や魚もついてくるわけですが…。


何に乗って、どこへ行ったか

● 主なJR路線:東海道新幹線、東海道本線、北陸本線、北陸新幹線、氷見線
● 主な私鉄路線:あいの風とやま鉄道、富山地方鉄道、IRいしかわ鉄道
● 主に行った場所:おわら資料館
● バランス:[観光] ・★・・・[鉄道]

◆Day 1◆ 金沢発着のしらさぎ乗り納め

朝から新幹線で名古屋へ。名古屋から特急しらさぎ金沢行きに乗りました!普段なら絶対にしないような移動ですが、北陸新幹線の敦賀延伸に伴い金沢発着のしらさぎがなくなってしまうので、ここで乗り納めすることに。

この2年前の9月と同じく記録を残すための乗り鉄です。発車案内なども撮りまくりました。名古屋で金沢行き特急が見られるのももうあと少しです。

指定席はほぼ満員のようでした。車内も賑やかになってきたところで出発!

名古屋から特急に乗るのは初めてで、何やら不思議な感じ。いつも新幹線でぶっ飛ばすか在来線で粘るだけなので…。垂井周辺の東海道本線下り線と、米原でのスイッチバックを楽しみました。

米原で3両増結。遅れている新幹線を待って発車、ということでしたが結局遅れなしで発車しました。

米原~敦賀をノンストップで移動するのは初めて。そもそもこのルートではあまり乗りません。乗るにしてもいつも鈍行なので、そこそこのスピードで駅を通過していくのが新鮮でした。


福井県に入って嶺南では雲一つない快晴。嶺北に入って雲は出てきたもののまだまだ晴れ。目的地である日本海側の天気も期待できそうです。これまで何度も通った特急街道を北上します。

高岡からバスで氷見へ

3時間の長い移動もついに終わり金沢に到着。しらさぎとはお別れで、ここから新幹線で一駅だけ乗ります。

新高岡に降り立ちました!2年前の大変な状況とは全く違う、快晴の新高岡でした。近いアングルで写真を撮ってビフォーアフターしているので、2年前の話もぜひご覧ください。

ここからその2年前と同じ経路のバスに乗車。無事に定刻で到着して勝手に感動。今回は雪で車両がバウンドすることがないですよ!

バス車内から遠くに立山連峰がうっすら霞んで見えました。ただこの見え方だと雨晴海岸は…ちょっと微妙なところ。訪問の優先度は下げておきます。

2年前よりはましなものの、バスは高岡駅を越えるだけでめちゃくちゃ時間かかりますね…。陸橋を渡ってさらに駅前ターミナルを経由するので忙しいです。

路面電車の万葉線の軌道を横に見ながら走り、徐々に市街地を抜けました。そして今回は立ち往生せずに無事に守山橋を渡りきりました!めでたし。
※守山橋は、2年前の豪雪の時にバスが立ち往生してしまった場所です。


氷見の中心街で下車してぶらり歩き。北陸新幹線PRのこんなポスターもありました!「かがやき」が停まるのは少しハードルが高そうですが…。

2024年春の北陸新幹線の延伸開業で、高岡や氷見も盛り上がってほしいものです。

富山湾を食べて、見て

以前早朝に訪ねた「魚市場食堂」でお昼を食べられたら良いかなぁ、などと適当に考えて行ってみると、受付停止レベルの混雑!ナメてました。12月頭なら雪がなくて来やすいのかも?寒ブリ宣言直後だった、というのも混雑の要因でしょうか。

仕方なくお店の前から、箱詰めされた寒ブリをしばし観察。ここから全国に出荷されるんですね。

近くにある「岸壁食堂」も1時間待ちとのことでパスし、同年1月にも行った「おがわ」へ。美味しいお昼をいただきました。

海岸まで歩いて天気をチェック。晴れていたものの遠くは霞んでいました。1月に見たあの景色は奇跡的な好条件の賜物だったんですね。

氷見駅まで歩いて、氷見線で高岡方面に向かいます。お久しぶりのキハ40。

氷見線と城端線はJR在来線ネットワークの「飛び地」になっているのですが、あいの風とやま鉄道が経営を引き継ぐとかどうとかで最近盛り上がっている路線です。JRで走る姿が見られるのも今のうちかも?

ちなみに、経営移管されると青春18きっぷは使用できなくなります。運賃を気にする方は早めに18きっぷで乗りつぶしておきましょう。

窓がもう少し綺麗なら…とも思いつつ、かの有名な岩を車内からパシャリ。

そういえば、経営移管された場合JR貨物の新湊線はどうなるんでしょうか?既に定期列車がない、とのことでだいぶ怪しい気がしますが…。

岩瀬浜で酒と魚を満喫

高岡まで出て富山へ。車内は激混み!2両じゃ足らんね。改札を出たら目の前にある路面電車で岩瀬浜方面へ向かいます。

しばらく揺られて…降りてみたかった駅、東岩瀬で下車!JR時代のホームや駅名標がまだ残されています。これをちゃんと見に来たかったのです!

一通り駅を見学してから北西方向に歩くと、電線が排された趣のある通りに入りました。

北前船の寄港地として栄えたこの地域。当時の家屋などが残されています。中を見学できるところもあるので、興味のある方はぜひ。

おや、これは…?

この古い町並のうちの一つ、桝田酒造店「沙石」では日本酒(銘柄は満寿泉)を立ち呑みでいただくことができます!好きな種類のお酒を自分で選びながら、時間定額制でいくらでも呑めるプランも。日本酒好きは必見です。ちなみにここは昔からの建屋ではないようです。

私はというと、調子に乗ってお猪口を9杯いただきました。いろいろと呑みましたがどれも美味しい!向かいのお客さんにオススメしてもらった古酒も案外いけました。

一番旨かったのは寿の純米大吟醸プラチナですかねぇ…徐々に記憶が薄れていきます。

ただこのお店、早くも夕方で閉店なんですよね。このままでは晩御飯にありつけないので別のお店を探します。


入ったのは近くにある「いっかく」。まずは刺身でビールを一杯。ブリの塩カマはよく脂がのってて酒がさらに進みます!

ゲンゲ汁もすましで美味しい!これは最高でした。旨い魚と旨い酒、これぞ富山の魅力です。

美味しいものを食べたのと引き換えに、残りの自由な予算が1,300円になってしまいました。これはヤバい。明日は節約やね…。

◆Day 2◆ おわら風の盆の里・越中八尾

前日の穏やかな晴れ空から一転して大雨と強風。北陸の冬です。

富山市内だと宿が高いので前日は高岡に泊まっていました。まずは富山まで出ます。

富山駅では413系の並びを見ることができました!もうそろそろ引退が近いこの形式、見て乗れて良かったです。


予想以上の風雨で心が若干折れかけましたが、せっかく来たし予定通り進むことにしました。高山本線の越中八尾行きに乗車!前回とは逆の、進行方向右側に座ります。

速星(はやほし)駅の、日産化学の工場と繋がる貨物線の敷地が広いわね、などと考えていると越中八尾駅に到着しました。

雨は止んでて助かりましたがドン曇りで暗かったです。ちょっと気分もどんより。

線路を挟んで駅舎入口と逆側にある小さなロータリーにコミュニティバスがやって来ました。越中八尾といえば「おわら風の盆」ですよね!ということで、バスに乗って「おわら資料館」へ向かいます。

資料館は貸切状態。最初に10分ぐらいの映像をスクリーンで観て、その後で展示を観て回る形式でした。


11の町ごとに、少しずつ踊りも衣装も違うらしい。専用の衣装を着て踊れるのは二十代までだとか。唄は最後の句の前に「オワラ」という合いの手?が入る決まりがあって面白い。

他にもいろいろな発見があります。実際に本番を観に来たくなりました!
※そして実は、これを書いている間に本番を観に行ってきました!!とても良かったです。その時の話はまたしばらく後で…。

資料館を見学した後でさらに坂の上の方へ。八尾の街は坂が多いんですね。ふと見上げると、道案内の矢印がおわらの踊り手のポーズになっています!なかなか面白い標識です。

歩くのは諏訪町本通り。日本の道百選に選ばれている、風情ある石畳の小道です。

ここはおわら風の盆のPRでよく写真が上がっている道ですね!本番は大勢の人々で溢れかえっていましたが、この日はほぼ誰もいませんでした。電線の排された古い町並が残っているのが良いですね。

帰りも同じコミュニティバスで越中八尾駅まで。行先を伝え忘れていたら、駅を通過して遠ざかってしまう痛恨のミス!途中で降ろしてもらって駅まで猛ダッシュしました。詰めが甘い。

金沢から18きっぷで帰路へ

さて後はひたすら鈍行で帰るのみ。18きっぷで金沢から帰って来られるのももうすぐおしまいです。今のうちに楽しんでおきましょう。

福井での乗り換えの際には発車案内を撮っておきました。九頭竜線以外は、もう見られなくなりそうな組み合わせばかりです。

今回乗った福井発長浜行きみたいな運用も、まあ無くなるんでしょうね…。
※というか既に、2023年3月のダイヤで敦賀行きに変わっていました。

結局長浜までは乗らずに近江塩津で下車して新快速に乗り換えました。近江塩津に新設された0番線を初めてちゃんと見ました。湖西線は強風で遅れることなく、無事に帰ることができました。これにておしまいです。


今回は、路線としては乗ったことのある場所ばかりでしたが、富山県を別の面で切り取ってみました。美味しい魚と酒、そしておわら風の盆の文化をも感じる面白い旅でした。やはり北陸の中では富山が一番好きですね!

次は、11年ぶりに運転再開したJR只見線に乗った話を書きます。

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