旅ときのう01/1カ国目/アフリカ01

アフリカの気球の上からみたヌーの群れは、豆粒のようだった。

気球にのる時というのは、まず、人がのる部分が横倒しに地面に置いてあって、そこに身体を横にして乗り込む。

90度の身体が0度になって「いいですよ」というこえをもとに状態をたてなおすと、そこはもう上空だった。

夢中で空から見下ろす景色を夢心地で食い入るようにみつめていた時間はどれくらいだったのだろう。

きがつくと気球は軌道を下に向け、私たちは草原にたっていた。そこには赤と白のチェックのテーブルと、オムレツを焼くのをまっている白い帽子とエプロンを身につけたシェフが待っていた。

小学生だった私と姉が、そこでこっそりとシャンパンを飲んだかもしれないのはひみつのはなし。


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