旅ときのう/20日目/韓国


鳥かごがたくさんあって、鳥が飛んでいるカフェがあったのを見た記憶があるのだが、
同じ国へ行ったことがあるという人へ、「あの街にはそんなかんじのカフェがあったきがする」と話しても、あまりそピンとくる人がいない。そんなわけで、だんだんと自分が見た気になっているものが、事実だったのか、想像だったのか、よくわからなくなってくるのだ。
人はあとから都合良く記憶を塗り替えてしまう事があるそうだ。もちろん嘘をついている訳ではなくて、本当にそんなことがあったんだ、と脳が解釈してしまっているらしい。
あのぼんやりとした鳥のカフェの記憶は、本物なのか、幻想なのか。
どちらにせよ、私のなかでのあの記憶は、脳みそのかたすみで、
未だにぼんやりとしたカラフルなパステル調のやわらかい色彩を放っている。

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