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炎上VtuberとADHDの話

私はADHDだ。
そう判断された記事も以前に出している。

別にnoteを見てほしいわけではないので別にスルーしても構わないが、
自閉症かもと言われたらADHD強め自閉症弱めだけどありみたいな、そういう診断結果だ。
障がい者手帳も持っている。

つい先日、とあるVtuberくんが「ADHDをHDMI」として言ったことに対しての炎上事件だが
私はそこまで傷つきはしなかった、むしろHDMIを蔑称と呼んでいることに「へ~」と思ってしまったくらいだ。
確かにADHDとHDMIは名前も似てるし、本人が間違えることもあるかな、みたいな感覚だが私自身はADHDが誤解されることもよくわかっているので差別を受けることに関してはやれ平等にしろとかやれ優遇しろとか思わない。
むしろ現在これ以上ないくらい優遇をもらっているから高望みはしない。
ADHDに関しては自分自身の事を語るようでなんだかな~と思うのでどういうものかはそれぞれで調べていただくとして。
今回のVtuberの事件はやはり様々な人に刺さってしまったらしい。
それも結構、複雑なようで。

正直言ってしまえば、健常な人なんていないと思っている。
みんな何かしらADHDや自閉症の類は少なからず持っていると思う。
それが顕著に出てしまった人が診断でADHDと判断されるだけで別に隣に座っている人がADHDの可能性だってある。
ADHDのwebテストを受けると「これってあるあるだけどADHDなの?」と考えることもあるかもしれないが、血液占いと一緒で「A型は綺麗好き真面目」「O型大雑把」なんかと全然一緒だ。
別にADHDの傾向があるからって気にすることは無い。
気にした方が良いのはそれで現状生きにくい人たちだろう。
ADHDの人は記憶力が薄い。みんなも漢字や調べたいことを思い出せないことがあるかもしれないがADHDの人は極端に忘れる。
「あ、後でやろう」と置いた事柄が10分もすればきれいさっぱり忘れて別の事をすることもある。
覚えているためにメモを取ったりするがそれを忘れることもある。
そう言った問題の原因が解らず他人に怒られたりして二次弊害として鬱になったりするのだが、本人は必死だ。
必死になっている人間をあざ笑うのが問題だ。

Vtuberくんの話だが、ADHDを気にしている人、そんな家族や友人を持つ人にとってはかなりショックはなしだったと思う。
ADHDを受け入れている当方は「ふーん」程度だった。
調べれば調べるほど「前からそう思ってたんだろうな」と感じるとなんだか悲しい気分にはなるが、まあそう言う事だろうと思う。
凄く酷い言い方になるが、駅で騒いでいる障害を持つ人に対して、みんなが「あの人怖いわ」「障がい者かよ」と思うが口では言わないと思う。
それは友人関係でも同じで、ADHDの友人と喋ると話がどんどん飛んでいくため「お前なんかおかしいよ」とは面向かって言う事は難しいだろう。
どんなに信頼を置いた友人でも「その言葉を言えば相手は困ってしまう、悲しむ」と解っているからこそ言えない事だと思う。
(むしろ私は変なところがあったら言ってほしいぐらいなのだが)
彼は仲間をかつてよりそう言ったADHDだと感じていたが、本人の前では言えない。
ただ、ついうっかり自分だけの場所だと勘違いした配信で公にそういうことを言ってしまったのだろう。
しかし、本人に悪気があったわけではないのでは?と私は思っている。
上記のように誰かに対して「あいつ変だよな」と思う事は誰しもある。
それは家族だって友人だって赤の他人にだってある。
本人もいつものノリで「ADHD」と言おうとしたが、ついうっかり「これはいけない単語だ」と思って「HDMI」と言い直した気がした。
彼自身がHDMIを蔑称だとわかっていた、わけではないと思う。
ADHDには知識があるが、ADHDの蔑称を知る人はごく一部なのではないか、と感じている。
それが蔑称だとわかった人が騒ぎ、逆にADHDが真実なんだから、といったVtuberくんを擁護する声も大きくなっている。
要はファン同士の殴り合いである。
本人たちがどう考えているのかは分からない、私は言われた人がどういった診断を受けて、ちゃんとADHDと診断されたのかも解っていない。
もし受けていないのであれば多少問題発言ではあるが、ADHDであるということを受け入れてもらえるのならそれに越したことは無いかな、と考えている。
一方、しっかりと「ADHDです」と明確に言ったVtuberもいた。海外勢だった。
海外Vもまた、自分がこういう事でこう言う事で悩んでいる。病院はしっかり行ってるから病院に行け。なんて言わないで。と言葉にしている。
これは自分がADHDだとちゃんと診断してもらい、ADHDという自覚を持ったうえでの話だ。
ADHDの判断をしていなく、それを公表していない場合はわざわざ「ADHDっぽいね」という必要はない。
ましてや素人の判断で「ADHDっぽい」なんて言うのはご法度だろう。
自分のことを何も知らない赤の他人が自分のことを障がい者のように言うのは流石に心が折れる。
しかも長年付き添ってきた友人関係に近い存在ならばなおさらだ。
本当に心を許せる人でないと「ADHDかもしれないよ」なんて言う事は出来ないのだ。自分でもわからない場合だってあるし。

ただ、個人的にVtuberはADHD…基、社会に出ることが難しい人間が多いのかもしれない、と感じている面がある。
ADHDは社会不適合、というのは言い過ぎかもしれないが、一般的に働く状態だとひどく疲れやすく、また問題が生じる場合もある。
記憶力や行動などで他人に迷惑をかけ、その場に居続けられない人も多いだろう。
その為、Vtuberという布を被り、顔を公表しないことで仕事を行う事が出来るのはADHDにとって安心できるものだろう。
ただ逆に、ADHDにとって不安要素として存在するのは「エゴサ」「周りの評価」になる。
ADHDは自分が周りから責められるのを苦手とする人が多い。
誰かと喋った後、「もしかして迷惑かけてないかな」と不安になる人も多い。
ネットで「あの人喋り方変だったな」などと言われれば傷ついて活動をやめることだってある。
ADHDにとっていい環境ではあるが、自分への情報で傷つくこともある。
これは逆に仕事でもあることだが、誰かが裏で「あいつ使えないよな」と言われれば誰でも傷つく。
ADHDにとってそれは「死んじゃおうかな」と思うほどのことだ。
他人にレッテルを貼られることをひどく苦手として、そのもやもやの行き先だってうまく出来ない。
これが病院の先生に言えたらいいとは思うが、それも難しく感じるときがある。
ADHDに優しくしろ、とは言わないが、本人を蔑むようなことは本当に、誰にも聞こえない所で言ってほしい。
言うな、というのは流石に横暴だと思ったので「言ってもいいが本人には察知されるな」という形にしておこうと思う。

Vtuber君が今後、この事で謝罪をするかどうかはわからない。
どうするかは本人に決めてもらうとして、我々は傍観するしかない。

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