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「週刊BLマガジン」更新終了のお知らせ(お礼とお詫びとありのままの言い訳)

私がオーナーとして2年前に始めた「週刊BLマガジン」。誘いに乗ってくれた7人と共にこれまで運営を続けてきましたが、この記事を最後に今後の更新を休止することにしました。

マガジンをフォローしていただいたみなさん、これまでたくさんのスキやコメントをくださって、本当にありがとうございます。現在収録されている記事はすべてアーカイブスとしてマガジン内に保存し、私が責任を持って管理させていただきます。

ここ半年ほど放置していたにも関わらず、共同運営メンバーとして最後まで残ってくれていた方には私から事情を話し、許可を得て笑顔で解散することができました。去年一緒に同人誌を作ったことはずっと忘れない一生の思い出だし、仲間の一人ひとりにいまでも心から感謝しています。それぞれの分野で創作を続ける同志として、これからも互いの活動を応援し合っていけたらと願います。


更新をストップする要因を作ったのは、まぎれもなく私です。遠くから眺めていたBLが、リアルとして実在する世界に私自身が入ったことが原因。もしかして自分はノンバイナリーかも?とうっすら自覚し始めたのが半年前で、いまやナベシャツを着て歩くほどに進化しました。ノンバイナリーだって何だって、BLが好きなら続けたっていいわけですが、私にはもう「ビューティフル・レインボー」というLGBTQ+を真正面から取り上げるマガジンの存在があり、そこに格納される記事とBLとを明確に区別しながら運営するという芸当が自分にはできないと判断したのです。

自ら創刊しておいて、ほかのメンバーをも巻き込んでおきながら、勝手な都合でやめるなんてどういうことだとなじられるのは当然で、どんな批判を受けようと私は謝罪するしかありません。

ただもしここで私がみなさんに甘えることが許されるのなら、ちょっと言い訳をさせてもらってもいいですか?


だってさ、全然知らなかったんだよぉ。自分がナベシャツを好む人間なんだってことをさあ〜〜〜!


本当に申し訳ないと頭を下げながら言いますが、わざとやったわけじゃないのよ、許して。

実は私、ブラジャーというものが長らく苦手でした。つけるたびに味わう、何とも説明しがたい違和感。あの紐のついた2つのカップが、なぜか異物に思えて仕方ありませんでした。自分の胸に全然フィットしないのです。サイズは合っているはずなのに、一体感が得られない。下着なんてそんなもので、世の女性はみんなその違和感を我慢しながら仕方なしにつけているのだろうと思っていましたが、どうやらそうでない。自分の胸をより美しく見せるべく、寄せたり上げたり楽しそうにやっている人のほうが圧倒的に多いわけです。

この事実にね、気がついたのが今年の5月でね。自分でも呆れるぐらい遅すぎるセクマイデビューを果たした結果、「BLマガジンを閉じよう」と決意するに至りました。

ここで更に言い訳を重ねますと、私の場合ナベシャツは好むけれども、一人称は「あたし」に近い「私」でいいし、タイトな女性用ジーンズだって履くんですよ。これが仮に「俺、ブラとかやってらんねえし、髭生やして愛する女と添い遂げたいぜ!」というわかりやすいセクシャリティだったらこんなに時間はかからなかったと思うんですが、男女どっちつかずでいるために自覚が随分遅れました。そしてこの、男女どっちつかずでいたい人のことをノンバイナリーと呼ぶわけです。


教えといてくれよ、母さん……!


いや、母だってノンバイナリーの存在は知らなかったと思う。私が巨大子宮筋腫と一緒に子宮を取ってスッキリしたと話したとき母は、「あんた昔から子宮なんかいらないって言ってたもんねえ」としみじみ言い、「言ってたねー、わはは!」と二人で笑い合いました。私の呑気は母譲り。


というわけでBLマガジンはこれにて閉じますが、私は今後もBLおよびGL作品をセクシャル・マイノリティに寄り添った形で発信していくと思います。ゲイやレズビアンの人が読んでもおもしろいと感じてもらえる話を、愛を込めて書かせていただきます。

2年間お世話になったBLマガジンのフォロワーさん、一緒に運営してくれた7人のメンバーのみなさん、いままで本当にありがとうございました。これからもみんなで等身大の創作活動を楽しんでいけたら嬉しいです。

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