「自信」ってなんなんだ

事務所の社長にこの間、

「お前は自信さえ持てたら売れるんだよ。頼む、自信を持ってくれ~」

と、両手を擦り合わせて懇願するような感じで言われた。

うーん。確かに、自分に自信がないことに自覚はあるけど、
自信を持つっていうのが具体的にどういうことなのか、
イマイチよく分かっていない。

とりあえずネットの辞書を引いてみると、このように記載されていた。

じ‐しん【自信】

読み方:じしん

[名](スル)自分自分能力価値などを信じること。自分の考えや行動が正しいと信じて疑わないこと。「—を失う」「—満々

weblio辞書より(https://www.weblio.jp/content/%E8%87%AA%E4%BF%A1)


なるほど。
確かにレッスンでダメ出しされるときも

「あなたのやろうとしていることは間違っていない。だから、自信を持って。」

と言われたことが何度かある。

それに、過去に教えてもらった中で一番教え方が上手いなと
(声優養成所をハシゴしすぎて、教えてくれる人に対して心の中で評価してしまう悪い癖が私にはある)思ったとある声優さんに

「大丈夫、自分を信じて」

と、台詞を読むとき背中を押すかのように言われたことも、
もう何年も前なのに印象に残っている。


分からないなりに思うことがあって、
自信は自分の「中」に持っているものであって、
自信があるように「外」にひけらかしている人がたまにいるけど、
これは「過信」、もしくは自信がないことを誤魔化していると思う。

だからこそ「自信」を持つことは難しいと思う。
過不足なく、自分のやることを信じるということは。


そういう、過不足ない「自信」を持っている人と言われて思い出すのは、
NiziUのアヤカだ。

NiziU結成までのオーディション番組「Nizi Project」の中で、
審査ごとに順位を付けられ、脱落する人も出る中、
アヤカは最初から最後までずっと最下位付近をさまよっていた。
インタビューも交えながらの番組で、
アヤカは冷静に、自分が実力不足であることを把握しながらも
「私には私の魅力がある」
「自分らしさを表現したい」
と答え、最後にはデビューメンバーに選ばれた。

番組で取り上げられてはいないところではどうだったか
(尺がありすぎて取り上げられないだけで、練習室や寮でもずっとカメラが設置され撮られている)
わからないけれど、実力不足に悲観したり取り乱したりせず、
冷静に自分を見つめて、信じている姿がそこにはあった。
デビューメンバーに選ばれた時点でも、選ばれなかったメンバーより
実力が足りていない部分はあり、それなりに叩いている人もいたけど、
デビューから数年経った今、歌もダンスも他のメンバーに見劣りすることはなくなった。
これはもちろん、本人の努力の賜物があってこそ。
そして、努力を支える柱の一つが「自信」だったように私には見えた。
10代にしてその精神力は本当に素晴らしいと思う。


……こう考えてみると、私の場合、
自信が持てるほどの「努力」がまず足りてないように思う。

アヤカだって、そもそも長年のダンスの経験やテニス、勉強(メンバーの中でも高学歴らしい)など
色々頑張っていることがある。
自分のビジュアルの良さに酔ってる暇もなかったように見える。

私はどうなんだ?
演技の勉強が足りていると言えるのか?
家にこもっている場合なのか?

く~っ、耳が痛い!
怠惰なのもそうだけど、こうやって自分を責めていることさえも
自信をつけるためには無駄な気がする。

でも、こうやって考えながら文字を打っているだけでも
思考が整理されて、やるべきことが見えてきた。

できることから始めよう!
そのうち自信が付いてくると信じて。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?