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【エッセイ・日記】ピンクの頬に額にネクタイ、忘年会の夜

こんにちは!長尾早苗です。
先日は少し大きめの仕事でした。詩人になって、グループというか詩誌にはいくつか同人として参加していましたが、色々やってみないことにはわかる事って少ないんだなと思いました。
今日は日常エッセイ風にお送りしたいと思います。

冬の朝って好きじゃなかったけど

冬の朝があんまり好きじゃない。とはいえ、わたしの「朝」はだいたい朝の4時とか3時とか。そりゃあ太陽も出ていないよね。
先日は金曜日だったので、仕事終わりに一時間だけ街に出ていた。次の日は午後からの仕事に備えてのんびりしようと決めて。
クリスマスのプレゼントを買いに行くことも、気に入ったお店で外食をすることも、冬の金曜日の夜のいちばんいいとき。
金曜日の夜。なんでもない実家近くのほどよく都会のにぎにぎしいお店で、衣料品コーナーを見ながらああでもないこうでもない言ってる時間、とか、冬のヒットソングを聞いて懐かしいなと大笑いしている時間とか。
そういうものがかけがえのなかった時間。
毎年買うよねと言われていた無印のチャイはわたしの十二月のお供。
淹れたては熱いけれど、顔を洗ったり洗濯物の準備をしたり、別々に取る朝食の準備をしたりしている間にあっという間にさめてしまう。
気がついたらもう7時半。メッセージを確認してパソコンに向かって、今日やることを手帳に書き出した。
「スピーチの仕事
小学校の同窓会兼忘年会」
他にも事務連絡を確認して、今日の自主制作に取り掛かった。
いつもはこの時間、コワーキングスペースに行くためにバスに乗ってるよなあ、とか。また月曜日にみなさんに会える時間が恋しい。

コーヒー屋のマスターの「一番いい時間」

一番いい時間ってさあ、といきつけのカフェのマスター。12:30から13:30だという。確かに、と最近思うことが増えた。わたしが今作業しているコワーキングスペースのみなさんも、だいたいその時間には出勤しているし、色んな顔ぶれがあって楽しい。フリーランサー、オンライン授業中心の大学生、スタッフさんたちとの気兼ねないおしゃべり。
今日はその時間にわたしは電車に乗っていて、都内へ。東西線も慣れてしまったなと思いながら。
会は午後からだったけれどなんだか本番に強いのかな。毎回緊張して然るべき用事の時こそなぜか落ち着いている。スピーチの練習をしている時はあれだけ緊張していたのに!!
聞いて会って楽しんで話すだけ、とリラックスした気持ちでいた。色々考えることが多かった会。なんでも若いうちだもの、やってみないとわからない!
そして、若いうちでよかったなあと思うことも多々ありました。
どこかでつまずいても、その先があるから。未来があるから。翌日が次もその次もあるから。

懐かしい顔ぶれとピザ忘年会

夜は小学校時代を共にした友人たちと同窓会兼忘年会でした。
なんていうのか、文学の世界に浸っていない友達って、不思議。中学高校の子達はだいたいがママになっているし、大学時代の友達はバリバリ仕事のせわしい師走を駆け抜けているし、今の作業場所のみなさんとはゆるやかに場所でつながっていて。今のコワーキングスペースは不思議なつながりがあるし、わたしを特別扱いしないのがうれしい。わたしの作業を見ているのは一番は作業場所のみなさん。そこでもわたしは、ただのさなえさんということがうれしかった。他のみんなはどこかしら、読書家の女の子、文学少女だったという目でわたしを見るけれど、そこまで貧弱でもないよ!笑
そうかあみんなもう30歳なんだよねえと久しぶりに語らった。
あの子も、あの子も、あの子も、大人になったよ。
曲がりなりにもう30歳で、介抱してやんなきゃいけないのはこちらのほうなのに、バカだなあって笑いながら。

人前でしゃべることに慣れていないからか、あんまり機会のない飲み会、その場にいるだけで楽しい時間。あの子がああなったんだ! と、もう16年以上も経つと忘れてしまうことが多いけれど、みんなそれぞれの仕事と、結婚生活と、育児と、さまざまに歩んできて。
わたしとまた話したいって言ってくれた子たちが本当にうれしかった。
わたしはまだまだ踏ん張らなくちゃいけないことだったり、色々あるけど……。でも、いつでも相談乗るよ! と言ってくれた彼ら彼女達は立派に30歳でした。

もうそろそろ最終バスの時間。先にまたねを言って、また次があることがわたしにとってうれしくて。

今日の月は、いつもよりほんの少し高く大きく見えた。

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