【制作裏話】過去と未来の自分とお話しすること
こんにちはー!
リアルタイム連詩真っ最中なのですが、私が思っていたよりだいぶみんなのんびりやっているので、ちょっと息抜き。
西荻窪の数寄和さん、来てみてね(私のリアルタイム詩も読めまーす!)
今日は私が創作しながらあれこれ思っていることについて。
私が「師」と仰ぐ表現者はたくさんいるのですが(ありがたいことです……)その中で、私とリアルで会って、アドバイスをいただいた方がいます。というかたくさんいるのですが、実際創作の話になると本当に限られた方しかいません。
私が大学を卒業して、詩雑誌の投稿をしながら仕事を進めていくうえで、本当に大切に思っていること。
過去の少女の「早苗ちゃん」と、未来の「早苗さん」達(おばさんだったりおばあさんだったりします)と、会話しながら詩を書くこと。
私、40年先の自分が想像できなかったら詩集を出さない、と決めていました。おばあちゃんの私ですね。彼女と対話しなければ、たぶんいい詩は生まれないと思いまして。
少女の早苗ちゃんと対話することは意外と簡単でした。すごく好奇心旺盛だし、なんかいっつも笑ったり泣いたりが激しくて、今の自分がなだめることが大変です(笑)
それでこの前、窪美澄さんの『クラウドクラスターを愛する方法』を読みに、仕事終わり晴れていたので公園のベンチに座って読書していたんです。語り手の女の子が29歳のイラストレーターということもあり、まあ外出先なのですが泣けてなけて、家族に心配されました。
それを読み終わったとき、ふと、自分がおばあさんになった時のことを考えていたんですね。まだ詩を続けているのか、健康であるのか、どこに住んでいるのか、外見はどんなものか、などなど。
一生書くことをやめられないんだろな。と思っています。あと多分(その頃は今より落ち着いてると思います)海外に住んでる。赤い縁の老眼鏡と、濃紺に刺繍の入ったワンピースが似合うおばあちゃんになれば最高だなあと思っていました。なんだかそんなことを考えていたら、はっきりと彼女の顔が見えてきて。
あ、私、もう詩集出してもいいかもな、とその時思いました。
おばあさんの私と対話できる、と。
おじいちゃんになった夫の姿まで浮かんできて、お互いの休憩時間の時に似顔絵を描いて見せました。夫のおじいさまにそっくりだそうです。あは、なんだか不思議。
そんなこんなで詩を紡いでいます。もう湧き出てくるようにことばが止まらないので、早苗さんどうにかしてよー! と、今の自分と未来の自分に助けを求めているのですが、おばさんの私とおばあさんの私はほほえむだけ。なーんか穏やかで、自由でいいな。ちょっとサディスティックだけど。
私も彼女たちに会ったときは、すごく心のなかが平穏になって、湧き出てくる詩を汲んでいく作業が、疲れるけれど楽しいものに変わりました。
私の創作は、対話しながら汲んでいくこと。それが声によるパフォーマンスだったり、絵だったり詩だったりします。
いつまでも、創作できますよう。
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