ブラック企業での面接①

面接は社長のみだった。

社長は背が高く白髪でヒゲを生やし、

おしゃれでダンディだった。

いかにもデザイン会社の社長という出で立ちだった。

面接は終始和やかで

私のポートフォリオをみて絶賛してくれて

「君が欲しいなぁ」と言った。

その後

「結婚は？今後するの？予定はあったりする？」

と聞かれた。

このご時世にこの質問する会社あるんだ…。

まぁ、いい歳こいて独身って気になるところだもんね。

でも聞いたらあかんよ。

こっちから

「私は結婚願望がないので、バリバリ働けます！」って

アピールするならともかく。

まぁいいや。

猫宮「結婚願望はないので、今後もしないと思います。」

そして、面接の場で採用が決定した。


え？採用決定ですか。


過去の経験上、その場で採用を決定する会社ほどあやしい会社はない。

「ありがとうございます！頑張って働かせて頂きます！」

などと言ってはいけないことくらいはわかってはいる。

「他にも面接がまだ控えていますので、後日ご連絡させて頂きます。」

いや、後日連絡とか言うの逆じゃない？と思いながら面接を終えた。

藤田さんとのやり取り、社内の雰囲気（土曜日に社員は働いていました。）、

面接のやり取り・・・なんかひっかかるけどどうなんだろう？

面接は社長のみで、社長が採用といってくれても

現場で一緒に働く人と合わなかったら意味がない

と思ったワタシは

「一生に働く現場の方と会えなかったので、
現場の方と一度お会いしてから決めたい。」

と連絡をとった。


過去にそんなことを言ってくる人はいなかったらしく、
（まぁどこもそんなこと言ってくる人いないと思う）

相当なキレモノだ！
自分を扱える度量はお前にあるのか？
とオレを面接しにくる気だ！

と現場の長がワクワクしていたらしい。

この現場の長がまさにブラック会社を創っている人だった。