ブラック企業｜来るもの拒まず即採用。

とりあえず山田さんと一緒に練習。

山田さんは独りごとが多い人でした。

ボソボソ言うのではなく

はっきりと聞き取れる独りごと。


「あれ？なんで出来ない？」

「検索ってどうやるんだろ？」

「これってこうやればいいのかなぁ。」



誰に聞いてるわけでもないので

それを聞いて

「どうしたの？」と言ってもらいたいタイプか？


かまってちゃんかよ…。


どっちかっていうと野口さんのが山田さんの席に近いのに

野口さんは無反応。

同じ練習をやっているので

一応声をかけた。



…この人は…基本が出来てないんですが…？



猫宮「山田さんって前職ってどういうジャンルしてたんですか？」

山田さん「大工のアルバイトしてました！」


…っ！！！！！


猫宮「デザイン制作は…？」

山田さん「友達のお店のフライヤーとか作成してました！」

猫宮「デザイン会社に勤めた経験は…？」

山田さん「ないです！でもイラレとかフォトショは使えるんで！」



使えてないじゃん！！

素人じゃん！！！


…えーーーーなにそれ。

ワタシが面倒みないといけないの？

頭が痛いわ。

てか他の人はどうしてしらんぷりなのか。

とりあえずやり方を教えてなんとか形には出来るものの

粗いし、なんだかへんちくりんな作り方してるし…。

細かいチェックをしつつ朱書きを入れる。

山田さんはそれを喜んで見て勉強していた。

イラストレーター・フォトショップの小技を教えてあげると

喜んでメモっていた。

こういう素直さが伸びるポイントなんだろうなと思う。

実際山田さんはその後すごく伸びた。



その間4名もの中途採用のひとが入ってきた。

デザイナー3名、校閲1名。

一ヶ月の間にワタシ含め6名の中途採用者。

にしても、くるもの拒まずな感じの採用具合が気になる…。

そんなに人が足りてないのか…？