読書メモ:ゴース、ワインバーグ『ライト、ついてますかー問題発見の人間学』(共立出版)
※筆者の名前は「ドナルド・C・ゴース、ジェラルド・M・ワインバーグ」が正確。表題が長くなりすぎるため割愛。
メモ(個人的解釈部分有〼)
問題を定義をしなさい
問題の本質は何か
それは誰の問題か
「誰」によって、同一事象でも「問題」は変わる
問題とは望まれた事柄と認識された事柄との間の相違である。
幻の問題は本物の問題
せんべい布団で寝づらいのは「問題」だが、ふわふわの羽毛布団で寝づらいのは「幻の問題」で、それこそが解くべき問い
彼らの求める解決方法が、真の問題とは限らない
本人たちがそもそも問題を把握しているとは限らない
実は(それを通して)欲しいものも、わかっていない場合がある
そもそも、実は解いて欲しいわけではない(単なるポージング)のこともある
正しい問題定義だったかは決してわからないが、正しい問題定義をする努力は怠ってはいけない
問題を見つけるには
問題が想定外の方向にあることもある
「キミの問題理解をおじゃんにする原因を三つ考えられないうちは、キミはまだ問題を把握していない」(p.56)
新しい視点(=第一印象)を持たねばならない
自分とはまるっきり違う人(e.g.小学生)になって考えてみよう
新たな視点は新たな不適合を作り出すことに注意すべき
言葉のあやで遊ぶことでわかることもある
always, not ~, must….
当事者が水と思っているほど常識の部分を扱う。想像力を豊かにしないといけない。
解くまえに
自分達で解ける問題を解いてやろうとするな
自分達で解いた方が納得度が高い
変化するために、自分を責めることも必要。その問題は誰かのせいではなく自分のせいでは?
問題解決方法
問題を解決できる立場の人間が問題に感じておらず、問題解決する気がないのなら、その人にとって問題になるようにしてしまえば良い
ごちゃごちゃ色々するより、シンプルな解決策を
「ライト、ついてますか?」
なぜ解かされているのか、解決の目的を振り返る必要性がある
落とし穴に陥らない
解決することに夢中になってはいけない。それは解決したい問題なのか?
解決することに夢中になってはいけない。その答えは道徳的に許容されるものか?
感想雑記
翻訳が独特で、良い意味でも悪い意味でも曖昧な(解釈余地のある)文になっている。
AsIsとかToBeとか、そういうさまざまなメソッドが生まれる前の時期の本ということで、感慨深い、というか洞察深い…。
ちょくちょくこの本には、「こういう奴の問題解決に手を貸すな(手を貸しても意味がない)」という類の教訓が出てくる。これはいかなる意味か。著者たち自身、お金をもらって問題解決するコンサルタントだったはずだが…。これは働いてみるとわかるのかもしれない。
最後の一章が示唆的。解決自体に夢中になるなというメッセージは、本書で多々出てくる。
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