見出し画像

猫を飼う

猫がとても好き。
猫の写真を見るとついついいいねボタンを押してしまう。
造形の美しさ、柔らかさ、行動の面白さ、毛のふわふわさ、あたたかさ、鳴き声の穏やかさ、呼んでも来ない自由さ、それでいて常にひざに乗ってきたがる愛くるしさ、芸などできない頭の悪さ、それでいて糞尿は絶対にトイレにするというこだわりの深さ、すべてがツボである。

子ども3人が小さかった頃は人間の世話だけでいっぱいいっぱいだったが、末っ子がもうすぐ小学生になるという頃、ついにどうにも耐えられなくなって、保護猫ボランティアから保護猫を二匹もらった。

彼らは捨て猫か野良猫かは不明だがとにかく動物保護センターで殺処分寸前だったところをボランティアに救われた猫たちで、一匹は年齢不詳のチンチラ、もう一匹は人なつこく可愛らしい茶色の子猫であった。子猫はやんちゃな時期にチンチラ先輩と一緒に過ごすことによって社会性を学び、性格のよい猫に成長して猫川に絶大な幸福感を与えてくれる存在となった。傷つきやすい私のハートは、この子猫によって大いに救われ、生きる希望を与えられた。なのに!


我が家は子どもの頃からいつも猫を飼っていた。父も母も猫を愛でていたし、父の父も猫を飼っていたし母の母も猫を飼っていたし、父の姉も母の妹もみーんな猫を飼っていた、そんな境遇で育った猫川は、人類はすべて猫を愛でるものなのだと思っていた。だが、あるとき小学校だか中学校だかで、「猫大嫌い!」という人間に初めて出会った時、猫川は大きなショックを受け、戸惑い、傷つき、疑い、動揺し、混乱し、自分が可愛いと思うものを他人も可愛いと思うとは限らないということを知った。以降多少好みが違う人間に出会ってもあれほどの衝撃を受けることはもうなく、異文化との折り合いの付け方を身につけてきたように思う。

だがまさか、自分のだんなが、こんなにも猫を可愛いと思わない系の方の人類だったとは!!


私が猫を飼ってもよいかと尋ねたときに「いいよ」と言ったから安心してもらってきたのに。夫は猫が、大嫌いだったのです。

夫はやってきた猫に一切触らないし、すり寄ってきたらそっと身をかわすし、何より布団に乗ることを絶対に許さない、まさに、あの、「猫大嫌い!」と言った友人と同じだったのです。なぜ飼っていいよと言ったのでしょうか。Mなのでしょうか。

なもんで猫川は愛する猫と一緒に寝ることができない。日中はずっと会社だから、平日帰宅してから寝るまでの4時間くらいしか触れあえないのが痛恨の極みである。

だがしかしあれから4年、猫がいなかったらもはや家に帰る気もしなくなっていたであろう私が、猫に会いたいがために毎日ちゃんと家に帰る。猫をなでることによって機嫌もよくなり、家庭の平和が保たれている。それだけがもしかしたら夫の狙いだったのかもしれませんね。

というわけで、HSPは、子猫を飼うに限る。

(個人的な見解ですが、小動物との触れ合いが人間の脳内で幸せホルモンオキシトシンを分泌させる効能があることは科学的に証明されています。)


#日記  #エッセイ #猫 #猫好き #メンヘラ #HSP


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?