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共存するためにわたしたちは正反対で出逢う

"男と女"というだけでも正反対なのに、ツインはもっと正反対。
なぜこんなにもかけ離れているのか、神さまはなんて意地が悪いんだろうとおもってしまう。
でも一緒になりたいんだから困ったもの。

ただ、よく喋るとか社交的とか性格的なものはいいんだよ。
後天的に身についた考え方や価値観や体質なんかが悲しくなるくらいことごとく別次元なのさね。

だから『ほんとに一緒になれるの?』って不安になる。
正反対じゃ一緒になれない気がしてしまうから。
特に、体質については。


このあいだ理解について書いたけど、

今回は自分と正反対なことへの理解の話。


*****


わたしは化学物質過敏症で、農薬やタバコがダメ。
合成香料や食品添加物はもちろん、エネルギーに敏感だから動物性の食品や医薬品なども避けている。
でもマイノリティすぎて理解してくれる人は少ない。


いまは弟的存在に落ち着いたミケくんは、体臭が正露丸になるくらい飲み薬に依存してた。
みんな同じものを我慢して食べなくちゃいけないと思い込んでたから、「それぞれが違うもの食べていいんだよ」と教えたけど聞こうとしなかった。

闇ツインのうさぎくんは、食に理解ありそうだったけど極度のヘビースモーカーだった。
だからそばにいるだけで具合が悪くなってるだなんて、きっとちっとも気づいてなかった。

光ツインのしろくんは、子供の頃は虚弱体質だったけど、わたしと反対に体に悪いものを取り込むことで症状が落ち着いたらしい。
いまはなに食べても平気なくらい丈夫。


みんなみごとに正反対です。
ねえなんでわたしにはダメなものがあなたには大丈夫なの…?


*****


人それぞれに体質や価値観が違うのは知ってる。
それを認め合うことが大切なんだってことも。
けど認めるだけじゃ足りないことがあった。


化学物質過敏症は、自分だけが対策できてても防ぎきれない。
周りの理解と協力が必要になってくる。

わたしは、母のぞいた家族や親戚にさえなかなか理解されなかった。
みんなが使う殺虫剤や柔軟剤やタバコで具合を悪くしては「虚弱だから」で済まされて、それで学校に行けなくなったら冷たい目で見られた。
農薬は個人としては逃げるほか対策がない。
子供の頃は本当に逃げ場がなく辛かった。

わたしは周りに殺されるんだとおもった。
でも周りを悪者にしたいわけじゃなかった。
味方になってほしかった。
だから理解して欲しかった。
それでも理解されないのは不良品だからだとおもった。
過敏症になるのは不良品だから。
ならわからないわけだよね。
それに当時は前例のまだまだ少ない頃だったし。


そんな経験から、自分とは違う正反対の人とは一緒にはいられないんだと思い込むようになった。
理解されないんだもの。

けれど一緒になりたいとおもってしまった。
わたしと正反対な彼らと、一緒になりたいとおもってしまった。

だから、彼らと正反対であることは大きな障害に感じた。


*****


ただ、ちょっと振り返ってみる。

ミケくんは、話を聞こうとしなかった。
うさぎくんは、そばにいられなかった。
しろくんは、話を聞いてくれるしそばにもいられる。

ミケくんとうさぎくんとはお別れになった。
しろくんとは、まだ会えるんだ。
理解しあえる可能性があるのかもしれない。
もともとわたしと似たような体質だったんだし。

それから、症状の出ない人はなぜ平気なのか考えるようになった。
なぜしろくんが体に合わないものを摂ることで症状が落ち着いたのか不思議におもったのがきっかけになった。
しろくんと一緒にいたいし、体質改善のヒントがあるかもしれない。


それまでは相手に理解を求めるので精一杯だった。
自分のことだけでもいっぱいいっぱいで余裕がなかったのだからしかたないんだけど。

出逢ってきたツインたちの態度は、そんなわたしの態度でもあった。
ミケくんは、理解しようとしない。
うさぎくんは、寄せつけない。
しろくんは、人は人といったふう。

常々、ただ「コレはダメ」「苦しみをわかって」って主張するだけじゃ意味ないとおもってた。
それじゃただの押し付けや排除になって、ともすれば差別にもなりうる。
ついタバコを吸う人や農薬を使う人を悪者扱いしてしまうことがあるけど、タバコや薬を飲んでやっと心身のバランスを保てる人や、高齢なために農薬を使わざるを得ない農家さんたちもいるんだし。


*****


世の中にはもっと正反対のものであふれてる。
ちゃんと理解し合えないことで差別や争いにつながってしまったものもたくさんあるだろう。
だから正反対を理解し合うことはとても難しいように感じてしまう。

それでもわたしは、しろくんはじめ正反対の人であっても一緒にいたい人と一緒にいられるようになりたい。
人は人、変えられなくても、理解はできる。
理解があれば、相手を尊重することができる。
尊重できれば、お互いに心地よい形を与え合える。
すると共存が生まれる。

価値観や体質を同じにすることは無理でも、一緒にいられないとは決まってないんだ。
どうしたらいいかはこれから少しずつ考えます。
しろくんと出逢ってなかったら、ここまで真剣に理解してほしいとか理解したいとかおもわなかっただろうな。
わたしたちが正反対で出逢うのは、相手をより深く理解し尊重することを学ぶためなのかも。


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いま、地球との共存・価値観の共存・などなど、いろんな場面で共存が求められてる気がする。
すべてが共存できる世界は、ほんとうの平和。

きっとわたしたちは、そんな世界を作るために統合を目指して生まれてきたんだね。

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