僕とお父さん(グロテスク)

僕が二歳のとき、お父さんがお母さんとお兄ちゃんを殺しました。お母さんは髪をつかまれて何度も床に頭を叩きつられ、血まみれになって死にました。お兄ちゃんは水の張った浴槽に沈められて死んでいきました。お父さんはよくわからないことを怒鳴り散らしていました。


僕が五歳のとき、お父さんがお母さんとお姉ちゃんを殺しました。お母さんは包丁で滅多刺しにされました。お姉ちゃんはタオルで首を絞められてどんどん赤黒くなって、最後に青黒くなって死にました。お父さんはニタニタと笑顔でした。


僕が十歳のとき、お父さんがお母さんと妹ちゃんを殺しました。ともに寝ているところを大きなハンマーで、頭へ、一振りで。深夜で物凄い音がしました。お父さんは居間でスナック菓子を4袋空けていました。


僕が十四歳のとき、お父さんがお母さんとお婆ちゃんを殺しました。夕食の時にいきなり席を立って、鉈を片手に戻ってきてそのまま二人を殺してしまいました。テーブルの上のご馳走が台無しになりました。お父さんはいつのまにかいなくなっていました。牛丼屋にでもいったのでしょう。


僕が十七歳のとき、僕は「お父さんは八人も殺して本当に悪い人だね」と言いました。お父さんは「いや、十人だ」と答えました。家族以外も殺してたことを僕は初めて知りました。


今はお父さんとお母さんと弟くんと暮らして、僕は幸せです。

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