呪術廻戦を読んで

最近、「呪術廻戦」を読み始めた。
ジャンプ本誌は読んでいないので、新鮮に楽しんでいるが、改めて「鬼滅の刃」はジャンプ誌では少し異色...というと語弊があるが、従来のジャンプ漫画と比べると読み方の違うバトル作品だったのではないか、ということを考えた。

というのも、「鬼滅の刃」はどんな技を出しているのかの説明が全くないのだ。
呼吸についての解説は少しあるが、それぞれの型が具体的にどういうものなのかというのが分からない。
「呪術廻戦」や「NARUTO」などは、その技がどのようなもので、今何が起きたのか、という解説が本編の中で入ってくる。敵を欺くようなものや意表を突くようなものなどは、時としては複雑で難しいものもある。

「鬼滅の刃」はそうした解説がないため、最初は「何が起きているんだ?」とも思ったが、慣れてくるとストーリーに集中ができるので、個人的には話に没入しやすいと感じたし、そうしたシンプルさがヒットの原因だったのではないかと思っている。

それで思い出したのが、「ハリー・ポッター」シリーズが人気になったときに、一部のファンタジーファンから、「あれはファンタジーではない」という批評があったということである。

ファンタジーではないなら、なんなのだろうと思ってしまうのだが、従来のファンタジーというのは、「その世界の地図が本を読めば書くことができる」というのが暗黙の了解だったらしい。たしかに「指輪物語」などは、本に地図がついてきていた。

どちらもそれぞれに面白さがあると思うので、どちらが良いという議論をするつもりはないが、こうした微妙な違いを出すことで、新鮮さが出て、新しい読者を獲得することにも繋がっていくのであろう。
(正直なところ、私は従来タイプのファンタジー小説は解説が多すぎて挫折してしまっている。)

いずれにせよ、「鬼滅の刃」が終わって、読む漫画がなくなっていたので、当面は「呪術廻戦」で楽しめそうである。

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