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12/31-1/1 家と心に土足で踏み入られる話

(前に12月31日の出来事を書いたかもしれない。時差やその他もろもろの原因でこの辺りの日付が正確ではない。話の前後に関して は間違いないので、 後で整理することにする。)

12月31日
 この日はジョージアに着いてから1日目。 母が階段から落ちたと旦那さんから聞いた翌日の話だ。1日を通して何をしたかほとんど覚えていない。
 ただ、夕食を旦那さんの息子一家と共に食べた。その時の話をする。

 前提として、母は旦那さんの息子一家が嫌いだ。いや、正確には息子さんの奥さんと子供達(5人いて全員10才以下。奥さんがすべてのボス)のことが苦手である。
 以前、息子一家は母の家に3ヶ月ほど滞在したことがあり、そのときの数々の出来事から母は体調の悪化を加速させた。
 理由はいくつかあって、掃除をしない、手伝いをしない、テーブルマナーがなっていない、全体的に汚い、無神経等など。
 文字にすると何とも差別主義者のような印象を受けるが、これがまた本当のことなのである。
(息子家族の滞在中、ぼくはビデオ通話にて母に滞在中の旨を聞き「にぎやかでいいね」なんてお決まりの文句を言ったら「全然違う!もう嫌だ!」と怒りまくっていた。)

 参考までに、母から聞いた出来事をいくつか簡単に書く。
朝食の歳、子供達はご飯を手で食べる。床に落としまくるが掃除されない。洗濯物はたたまれない。そもそも洗濯をめったにしない。たたみ方を知らない(本当の意味で知らない。)ので、ゲストルームはいつも洗濯物と着古した服でいっぱい。床を見えない状態にする。 他人の家なのだから他人の家のルールに最低限従うのが当然と、僕たちは漠然と思っているが、全く文化が違うらしく、教えようとしても奥さんに怒られてしまう。そして大切な置物を壊す。謝罪は当然無い。他にも色々あるが、一番厄介なのは『彼らがいつでも笑顔で幸せそう』ということ。本当に文化が全く違うので相容れないのだ。と。)

 話を戻して、夕食の話だ。
 先に言うと、母は怒って寝込んでしまったので自室で食べた。
 夕食前に彼らは来て、食事を出せとせがんだ。
 こちらは夕食の準備をしていたが、4人分しか無いので急遽増やす必要があり、無下に扱うわけにもいかないので、食事の用意を進めた。
 しかし、息子さん以外に手伝おうという意思を持つ人がいないので準備は難航を極めた。予定していた時間もとうに過ぎている。
 また、母親が飼っている猫が子どもたちにドタバタと追い回されている。大きい声を出して注意するとか、そういうことは実際の所できない。
 しつこいようだが、母は自宅療養中に階段から落ちたばかりの癌患者で、あらゆる刺激に対してひどくナーバスというか、弱いのだ。(今まで美味しいと思って食べていたクッキーが甘すぎて食べられなくなっているとか)

 あぁ、処理能力が追いつかなくなるほど、色々と問題がありすぎた。
 母は自室。僕たちは食卓を囲んだ。砂糖が入ってるから食べられない。なにか違うものをくれと言われる。飲み物は砂糖が入っていても飲んでいた。猫が追い回される。床にボロボロと食べ物がこぼれる。エトセトラエトセトラ・・・そこから先はあまり覚えていない。

 夕食が終わり、しばらくたってから息子さんと話した。すでに息子一家が来てから6時間ほどになっている。時間も23時頃だったと思う。
「今日は来てくれてありがとう。結果はみてのとおりだし、あなたは悪い人ではなさそうだから考えてみて欲しい。今はあなたの気持ちだけを受け取りたいと思っている。夜も遅い。会えて良かった」
 ぼくは、このようなことを言った。息子さんはわかってくれた。明日、もしかしたら来るかもしれない、というので、来るなら一人で、と返した。
 このとき、ぼくはわざと嫌な言い方をした。

 そのあと息子一家は帰って、ぼくたちはどっと疲れていた。片付けやらなんやらとして、一段落した頃に12時を超え、新年が始まった。
 外からドーンと音がしていて、聞くとこのあたりでは年始に花火があがるらしい。
 外に出て花火を見た。寒かったが綺麗だった。あたりの家がハッピーニューイヤー!と声を上げているので、ぼくもそれに習ってハッピーニューイヤー!と声を上げた。

 家に帰って部屋に戻り、ベッドに潜り込んだ。そのあたりはもはや覚えていないが、目覚めるとベッドにいて、日付は1月1日。2020年の始まりだ。
 この文章は手記を元に書かれている。手記に書いてあるのは『1月1日 AM8:00 体調悪化』
 1月1日以降の出来事はまた次に書くことにする。今書いているぼくも疲れている。
 ただ、嫌な疲れではない。最近は割と平気なのだ。とはいえ疲れているのでやっぱり次回。

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