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〔詩〕蛍

明日はどんな良いことがあるだろう
そう思って眠りについたのは
遠い昔のこと

時は容赦なく流れ
輝いて見えた未来はどこにも無く
散らかった夢を拾っては折り畳む
息をするように
当たり前の顔をして


誰かのせいなんかじゃない
時代なんかのせいでもない
足りなかった物は
全部自分のせいだって知ってる


それでも


ポケットには折り畳まれた夢が眠る
輝しくなくても
蛍のように微かに光る今がある
やっと分かった
もうこれ以上望むものなどない


明日のことは明日に任せて
今は真っ白なまま眠ればいい
静かに飛び交う
小さな光だけを感じながら

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