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小説

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#ショートショート

輝ける腕輪

輝ける腕輪

 やや無理に職業として言ってしまえば、私は錬金術師だ。いや正確には努力して研究した結果、そうなった。愛する恋人が突然死んだのだ。
 突然の心不全だったので彼の死体は綺麗なもので、私は生まれつき恵まれた語学力によってヘブライ語でもアラビア語でも古代語でもなんでも書籍を読みふけり、ちょいと違法なことまでやって資金を集め、とうとう彼を生き返らせる術を手に入れることに成功した。
 根の国。つまり地下に彼の

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落ち葉降る朝に

 僕はバイトの面接に、もう五回落ちている。書類選考で落とされて4回。面接までこぎつけて一回。
 向こうに多分悪気はないにせよ、お前はいらないという度重なる人格否定の連続に、僕は弱っていた。よたついた気持ちに、なんとか喝を入れる。とにかく数を撃とう。散弾銃のようにやろう。
 部屋のプリンタはA3用紙の履歴書を吐き出し続ける。虚飾された履歴に虚栄の写真を貼りつける。それすらも否定され続けているが、「と

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受付嬢の晩餐

受付嬢の晩餐

 ここへ来る人は、当然ながら顔色がみんな悪い。
「こんにちは、書類はお持ちいただけましたでしょうか」
 やってきた女性に声をかけると、鞄の中から几帳面にファイルに入れられた書類を差し出される。
 内容に不備はないか、確認する。
「ありがとうございました。こちらの番号札を持って、そちらにおかけください」
 小さな声で「ありがとうございます」と会釈と共に礼を言った。
 私は考える。この人は、最後の晩餐

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砂場の中

私は死んだ鼠を砂場に埋めた。
ずっと寂しくないように。
深く深く埋めた。
誰にも見つからないように。
私がもしこの世からいなくなっても。
砂場で遊ぶことがなくなっても。
子供たちはその上で遊び続けるだろう。

私は砂場に埋められた。
深い深い、砂場の底へ。
いつも湿った黒い砂の中へ。
あの子はどうしてこんな場所を選んだのだろう。
砂は絶えず私に圧力をかけてこの身を潰す。
子供達は知らずに笑いながら

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醜形恐怖

醜形恐怖

人通りの多い、街中。
横を歩く私の彼女は、私を見て微笑んだ。
自分が彼女に嫌われているとは、ギリギリ思っていないものの、私は彼女の眼を見ることができない。自信がない。彼女の眼に映る自分の顔を醜く感じて、死にたくなってくる。

彼女を美しいと思えば思う程、自分の醜さが恥ずかしくてしょうがなかった。そう告げると、「私は君の顔を見てるんじゃないよ」と彼女は言った。
じゃあ何を見ているのか。
彼女は微笑ん

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