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強みかも:アスペルガー(自閉スペクトラム症)に加えてAPD(聴覚情報処理障害)が良い作用をしたこと

ここまで振り返ってみると、アスペルガー(自閉スペクトラム症)に加えてAPD(聴覚情報処理障害)でコミュニケーションの場面ではいろいろ大変な思いをしてきたわ。
でも悪いことばかりでも無かった。

私の場合、アスペルガー(自閉スペクトラム症)だったからできたこともあったと、あとから分かったの。
今回はそれを書くわ。


私のアスペルガー(自閉スペクトラム症)

ひと口にアスペルガーといってもいろんな特徴があるみたい。
知人は他の人の電話番号や誕生日を際限なく覚えられるそう。

私の場合はこんな感じかしら

  1. 人に関心がない(自分のことしか興味がない)

  2. 集中力はある

  3. 視覚が優位で聴覚が苦手

  4. 咄嗟の会話は苦手

絶対に向かない職業

今ではそれなりにコミュニケーション力もついたから、会社勤めもしてきたけれど、絶対苦手でできなかった職もあるわ。
それは「営業職」ね。
これはかなりコミュニケーション力が必要だから、私には無理だったわね。

事務職かマニュアルのあるような一対一の相談業務は大丈夫だった。
また40代になると接客業もなんとかそれなりにできていたと思う。

20代では出来なかったけど、人生経験を積むとできるようになったわね。

そしてアスペルガー(自閉スペクトラム症)だから向いていたと思ったのが個人事業なの。

個人事業に向いていた特性

実は必要に迫られてある時期に個人事業をしていたの。
切羽詰まっていてやるしか無かったわ。

その時になりふり構わず出来たのは、きっと自分のことしか考えていなかったからじゃないかしら。
追い込まれていたというのもあるけれど、子育ても目処が立っていた時期だったし、一度はやってみたかったのね。

どう思われるかなんて少しも心配しなかったもの。
目の前のことしか見えなくて、必死でホームページを作ったりいろんな準備を整えることに集中したわ。

会社勤めと違って全責任は自分!
誰に怒られることもない。
自分のペースで集中してやりたいだけやれる。
だから結構上手くいったんだと思うの。

営業はホームページにさせていたし(まだホームページが少ない時代)、お客様は基本的にこっちを向いてくれている人だから、コミュニケーションもとりやすかったのね。

またカルチャーで講座も開催していたけど、これもしっかり準備して望めば大丈夫だったもの。
その代わり必死で学んでいろんなことを覚えたわよ。

一方的に話す事には向いていたみたいね。
ただ場を持っていく人がいる時は、持っていかれないように気をつけたわ。
そういうのも経験して身につけていった。

また個人事業ではいろんなアイデアを次々実現させていくのも楽しかった。
きっと自由な発想ができる環境が私には向いていたみたいね。

だけど、横つながりの構築は難しかったわ。
ちょっとした誤解がきっかけで先輩からいじめられたり
人の気持ちまで考えて行動しないから妬まれて罠を仕掛けられたり

個人事業をやっていて結構、アスペルガー(自閉スペクトラム症)の人が多いことにも気付いたわ。
そしてその傾向が強い人でも個人事業は上手くいっている人もいた。
だけど他人のことを考えない人は横つながりの構築は難しいのよね。

ただ仲が悪いというわけではなく、一匹狼というか自立している人は、必要な時は協力したり、役割を果たすこともしていたわ。

で、そうでない人は横つながりの構築はできても、人の目を気にするから上手くいかないことも多いのよね。
仲良しこよしをしながら、裏で人の足を引っ張る人もいる。
そっちの方が怖かったわ。

いろいろあったけど、自分のお客様と向き合って、時間をかけて信頼関係を築くことは向いていたみたい。

乗り越える時に役に立ったこと

アスペルガー(自閉スペクトラム症)とAPD(聴覚情報処理障害)が原因で起こっている困ったことを、乗り越える時に役に立ったことや、心がけていることも書いておく。

まずは自分のことを客観的に知ることね。アスペルガー(自閉スペクトラム症)とAPD(聴覚情報処理障害)を知ること。
人とコミュニケーションを取るには、まず自分とコミュニケーションが取れないと始まらない。
コミュニケーションを取るには相手を知ること。
つまり自分を知ることからね。

過去の嫌な記憶が忘れられない・過去の出来事への執着

過去の嫌な記憶が忘れられないのは過去への執着よね。
摂食障害を起こしていたのも、幼少時から高校生までの親子関係が重かったのも一因だと思うの。

これは自分のことを振り返って、客観的に見れるようになってから随分変わったわ。
それにはいろんな方法があると思う。
私はたまたまNLPを学ぶ機会があって、自分への理解が深まったし、思考の癖を修正するようにしたの。(このことはまた別の機会に書く)

今は過去への執着が無いわ。

人の気持ちが深掘りできない

これはホントダメよね。
今でも苦手。
ただ、相手に興味を持つことを心掛けるだけで、随分変わったと思う。
だからこれは今も努力しないとできないのよ。

自分の話したいことをつい喋ってしまうからこれも直したいの。
人の話を最後までちゃんと聴く
間を空ける
今も気をつけているのよ。

漢字が覚えられないから日本史が嫌い

漢字は篆書(てんしょ)を知ってから興味を持てるようになったの。

視覚の方が優位だから、形の意味から入ったら面白いんじゃないかなと思ったのね。

それに篆書って見た目が美しいじゃない。
視覚的に興味を持ったら篆書はとても面白かったの。
これで漢字が好きになった。
小中学生の自分に教えてあげたいわね。

日本史は全く興味が無かったけれど、着物を着るようになってその背景を知りたくて勉強したわ。
学校時代にはあまり学ばなかった近代史。
明治・大正・昭和・・・そこに着物の歴史もあるじゃない。
そうすると日本史が面白くて、着物を見たさに時代劇にハマった時もある。

また踊りをしていたこともあって、演目が鎌倉時代まで遡ったりするとそれを理解したいから勉強したの。

あと縄文時代も興味があったわ。
縄文時代から紐解くと、日本史って世界史より奥深くて面白いの。
結局自分の興味・関心のあることを深掘りしていくのが本当の勉強よね。

それを体験したから漢字も日本史も好きになったのね。
なんでもいいから好きなことを深掘りすれば良いのよ。
人生損したと思ったわ。

歌詞が覚えられない

台本は身振り手振りを取り混ぜながら、情報を伝えるために覚えられたのに、歌詞がなかなか覚えられないのね。

これはまだ研究中なんだけど、歌詞と音楽を一度に聴くから覚えられないのかもしれない。
だから一旦音楽を忘れて歌詞だけを情景を思い浮かべて、ストーリーを伝えるように覚えたらいいみたい。
まあ生活で困るわけではないからどうでもいいんだけど。

邦画が見れない

洋画は字幕があると安心して見れるんだけど、邦画やドラマは全然ついていけなかったの。
でもAmazonプライムが見れるようになってからは、邦画やドラマも楽しめるようになったわ。
聞き逃してもすぐにリピートできるから安心して見れる。
TVerやNHK+があって今の時代、本当にありがたいわ。

終わりに

ざっと60年を振り返ってみたけれど、アスペルガー(自閉スペクトラム症)に加えてAPD(聴覚情報処理障害)があって、コミュニケーションでは随分苦労したわ。
ただ私は自分のことを客観的に理解することで、癖を直すように努力できたのよね。だから私がアスペルガー(自閉スペクトラム症)だと気付いていない人の方が多いと思うの。(薄々気づいている人はいるのかも)

このことは身近な人にも話してないし、今回初めて文章にしてみたわ。
なんとかなってきたから大丈夫!と過去の自分に伝えたくて。

我が子に学習障害(LD)があることで、随分勉強もした。
それが結果的に良かったのね。
我が子も自分で進路を決めて、大学まで進んで(色々やらかしたけど)お勤めもして結婚もしている。

私もまだまだ自分について知らないこともあるし、今後もいろいろやらかすでしょうね。我が子もこれからも大変なことはあると思うけど、自分で人生を選択して生きていけている。
自立して生きることが出来ていれば、なんとか大丈夫じゃないかしら。



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