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[有料級]英会話力を構成するスキルを素因数分解して見えてきたもの

書きたいと思いつつ書けずに温めていたことがある。

ようやく重い腰をあげ書き始めたが、立ちながらの執筆は非効率的だった。
失礼を承知で重い腰はあげずに書いてみようと思う。

※この記事では私がオーストラリアに行くことになったきっかけを導入として掲載しています。タイトルに関連する本題はそのあとに書いてあるので
お急ぎの方は目次から「英会話力とは」の項へどうぞ

「英語を話せるようになりたい」


そう思いたちオーストラリアに行った。
その思いの源泉と実際に行くことになったきっかけを振り返ってみる。

小学生の時に読んだ「お~い竜馬」

なぜかサンタクロースからの兄へのクリスマスプレゼントは「お~い竜馬」という武田鉄矢原作の漫画だった。当時全巻すでに発売中だったのにも関わらず数年にわたって数巻ずつプレゼントしてくるので、まるで兄はディアゴスティーニ年刊誌版を購読しているかのようであった。別途私は自分の欲しいものをサンタから頂きながらも兄のディアゴスティーニを拝借して読みふけっていた。

小学生の私でも竜馬は輝いて見えた。土佐という小さい世界で生きていた竜馬にとって地球規模の世界の広さは未知で魅力的なもので、様々な人との出会いや時代の潮流にのまれ認知できる自分の世界が拡大することが竜馬を大きく羽ばたかせた要因だったのではないだろうか。

この読書体験は私の心に種を植えた。
それは私を”海外を体験したい”という気持ちにさせ、私の興味を”日本の外”へ導いていく源泉になっていく…かと思われた。

枯れた源泉

いきなり社会人の話になって申し訳ないが、社会人になり東京で働いていた。海外を夢見たものの大学の卒業旅行で行った韓国が初海外、それ以降はどこにも行かなかった。行けなかったのではなく、行かなかった。

社会人で稼いだお金は税金に消え、一部は有形資産に交換されるもののほとんどの資産は時の流れで廃棄、引っ越しするたびにいそいそと消滅していった。生活費を除いた残りは娯楽費と交際費に消えた。飲んだお酒は一握りだけだが人の縁という無形資産に昇華し、ストレスが溜まってはお金を使い、お金を稼ぐためにストレスを溜めていた。

小学生の時にできたはずの源泉の水は
税金のように日本の社会へどぶどぶと流れては消えていった。

当時は身の回りにモノが増えていくことが豊かさの象徴だと信じ、形が残らないモノにお金をかけることはナンセンスだと思っていた。無形資産は一瞬で消えていく儚くその場限りの無意味なエンタメの象徴だと思っていたが、人の縁を増やすことや既知の親睦を深めることの意味は理解していた。振り返ってみると物欲に使っていた資金を海外経験に使えばよかったと思う。

結局いま残っているのはあれだけ欲していた有形資産ではなく滑稽な無形資産の中の一握りの”人の縁”という皮肉。


社会人で触れた英語は散々だった

仕事を通してたまたまイギリスへ電話をする機会があったのだが英語を話しても一言も言いたいことを理解してもらえなかったし、相手の言葉を聞き取れずSorry?の連続だった。

ー英語が全然できない
日本の英語教育に反吐がでた。

学生の時にGoogleがIT業界を席巻し、翻訳機能がスマホのアプリに入ってきた。「いつかリアルタイム翻訳で世界中の誰とでもコミュニケーションを取れるようになる」、あの時想像した未来が実現すれば悔しい思いもすることもなく仕事もスムーズにいっただろう。時代は待ってても来ない。本格的に英語を学ばなければ海外との仕事ができないと思った。それは世界で仕事をすることを目標にしていたわけではなく英語を学べば海外で働けるという選択肢を増やす、そのくらいの感覚だった。

でもどうやって英語を学ぶのか?というよりも何に英語を使うのか、モチベーションの核になる目的がなかった。なぜなら仕事でもプライベートでも英語を話す必要性がまるっきしないのだ。

訪れた転機、枯れた源泉に水を与えたのもの

私は転職した先の会社で「パデル」に出会った。
仕事仲間に紹介してもらったパデルというスポーツ。スペイン発祥でスペインではサッカーの次くらいに人気なのでは?というくらい人気だ。現在は日本でも東京・大阪を中心に様々な場所でプレーすることができる。面白いのでぜひパデル協会のHPだけでも見てほしい。

東京にいたとき、当時は日本に1コートしかなかったコートがどんどん増えていきプレイヤーも増え大会も開催されていった。このパデルブームを間近で見ていた私も週末に開催されるパデルのイベント(BBQ付き)に参加したり会社のパデル部を楽しんでいた。

あるパデルイベントの時、協会の会長さんが「そういえば、スペインでワーキングホリデーが出来るようになったらしいよ。おれも若かったら行ってたのになー残念。はははっ」と雑談をしていた。

ワーキングホリデーって何ですか?
当時28歳の私は、心に身を潜めていた”海外に行ってみたい”という欲望の種はこの言葉を渇望していたのだろう。まるで乾いた大地のように潤いを求めて私はワーホリの情報を集め始めた。会長の何気ない雑談が私の転機となった。

あんなにワクワクしたのは久しぶりだった。
あの時の感覚は忘れずにいたい。

ワーキングホリデーは観光ビザとは違い
・働くことができる
・長期滞在ができる
そんなビザだ。

私は日本の仕事に区切りをつけ
2度目の海外オーストラリアに光る雲を突き抜けFly awayした。

英会話力とは

さて、ここからがこの記事の本題である。

「英語ができるようになりたい」

まずはこの抽象的な言葉を”コミュニケーションをとる”という目的と解釈し
具体的にすると、会話力をつけたいとなる。

と定義し”会話力とは何か”を先に論じていきたい。

まずはこの図を見てほしい。
(以降の図も各要素が採番されているが、この記事では特に意味をもっていない)

会話力/Speakingの構成要素・スキルトレーニング関係図
※英会話オンオフラインスクールは除く

これは会話力いわゆるSpeakingの力を構成する要素とスキルを上げるために必要なトレーニング方法をまとめた図だ。

各要素についてはのち程説明をするが、
まずここで理解してほしいのは1点だけである。

スキルはただの構成要素でしかない

英語のスキルを図るテストでよくある4つの指標、

  • Listening

  • Reading

  • Writing

  • Speaking

この4つはどう会話力に繋がるのか。
会話力とはそもそも主観的なものでありテストで図った点数が高いからと言って会話力が高いとは言えないのではないか。そもそも受験者それぞれが同じ点数やスコアであれば彼らは同レベルの会話力を保持していると言えるのか?

IELTSで図る指標も採点者の主観的要素がバンドスコアに影響しているのが見てとれる。採点は複数人で行いスコアを決めているそうだ。

比べてTOEICの場合は機械的に判断できる部分でしかスキルを図らないため、”会話ができる”と”TOEICのスコア”に相関関係はなく、会話力という点においてはIELTSよりも信頼性が低い。

4つの指標の本質

会話力をあげるという点において
これらは同じレイヤーで語れる要素なのだろうか?

いまいちど先ほど挙げた図を確認してもらいたい。
私の図と読者諸君が考える各指標のレイヤーに差異はあるだろうか?
以前の私は英会話ができるということをこのように分析していた。

英会話ができる=Speakingができる+Listeningができる

これは至ってシンプルな考えであり誰も否定することはできないだろう。
なぜなら会話とは”相手の話を聞く、自分の意見を言う”これを繰り返すことで成り立つからだ。これはWritingとReadingは英会話に必要ないということも意味する。事実、かの有名な俳優トム・クルーズは識字できなかった(今は分からないが)という話は有名である。

この分析が間違っていたとは思わない。だが会話力を高めるために何をすればいいのか、いつも迷える子羊になっては英語系Youtuberの動画を垂れ流し時間を浪費し私が得た対価は”無”であった。いやそれは無料動画なので等価交換しているではないか!と野次を飛ばしこの記事を去るおつもりであれば引き止めはしない。しかしいいねを優しく押してからでも遅くはない。

さて、新しい分析としてレイヤーも構成要素も
新しく再構築し会話力について持論を展開していきたい。

無論、異論反論暴論は受け付けている。
読者諸君の意見を聞かせてほしい。

まずは先ほどの図を文章で説明するとこうなる。

会話力/Speaking

会話力=FIFO処理力+英文作成力
FIFO処理力、英文作成力についてはのち程説明する
※スピードの向上は必須ではないが、特にネイティブと対峙した際コミュニケーションの円滑化に求められる要素である。

Speaking力なのにSpeakingが見当たらない!と思った諸君、さすがである。がしかし考えてみてほしい。「明日」を説明するのに「今日の明日」と言うだろうか?その明日が分からないのだよ、と言われるのがオチではないか。

言葉を説明するときに
その言葉を使っていては無限にループしてしまうだろう。

会話力(話す、聞く力)というものの実態を要素分解し、
FIFO処理力+英文作成力と定義したうえで
既存の各指標を以下のように再定義、本質を見極める。

Reading

FIFO処理力と英文作成力の構成要素である
英語力”を高めるトレーニング方法

Listening

FIFO処理力と英文作成力の構成要素である
英語力”を高めるトレーニング方法
※リスニングスピード適応力はネイティブのスピードに適応するという意味

Writing

英文作成力
Speakingの能力に必要な構成要素


4つの指標を上記のように定義すると、

英語ができる=英語力≠会話力 といえる。

”英語力を上げたからと言って会話ができる”ではなく
これをTOEICテストで例えるならば、
テストの点数=英語力≠ 会話力となる。
会話力を高めたいと思っている人はテスト以外の方法でもアプローチをしていかなければ会話力の向上は困難であろうと思う。

素因数分解で明らかにする要素たち

前述したように明確に英語力と会話力を
分けて定義することにより具体的な要素に分解できる。

会話力を頂点にトップダウンで必要な要素を書き出した。

会話力の要素Tree

英会話力を要素分けしTree形式でまとめた図
会話力:英会話力を意味する ※会話力Treeの点線は会話で行う作業を表す
会話力=FIFO処理力+英文作成力
英文作成力=英語力+Thinking力
FIFO処理力=英語力+リスニングスピード適応力

会話力を

FIFO処理力+英文作成力

の2つの要素に分解した。
以下それぞれの要素を説明する。

FIFO処理力

FIFO処理力=英語力+リスニングスピード適応力
英語を見た聞いた順番で処理・理解していく力。日本語訳のように後ろから綺麗に訳さず英語を理解していく能力のこと。いわゆる英語脳に近いもの。

※リスニングスピード適応力はネイティブのスピードに適応するという意味

FIFO(ファーストインファーストアウト)は聞いたことがある人もいるかも知れないがIT業界で言うキューの概念である。キューは入ってきたものを入ってきた順に処理する。

例えば、

I eat sushi
→ 私 たべる スシ

He loves to play soccer
→ 彼 好き する サッカー

I sushi eat (私 スシ たべる)のように脳内で順序を変えようとせずそのままの順で理解できるかどうかこれがFIFO処理力。文法力も大事だがそれだけでは解決しない。もちろんひとつひとつの単語を日本語に翻訳する必要はない。慣れてくると英語脳と呼ばれるもののように単語と文を英語のまま理解できるようにもなる。

英語が苦手だと感じる理由はこのスキルの低さからだろう。

英文作成力

英文作成力=英語力+Thinking力
自分の文章を英語で作成する能力。
Thinking力(考える力)がなければ自分の英文を作ることはできない。

Thinking力

自分の意見を持ち、相手の言いたいこと・求めていることを理解する力。

以前までの会話スキルの構成要素と比較する

旧:会話力 = Speaking    +   Listening
新:会話力 = 英文作成力 +   FIFO処理力

Speakingが英文作成力、ListeningがFIFO処理力に置き換えることができる。

英語力≠会話力ではないが
FIFO処理力と英文作成力の双方に必要な要素であるため
”会話力には英語力が必要”、この命題はTrueである。

次に英語力の要素を分解してみよう。

英語力の要素Tree

英語力=発音力+文法力+単語力+表現力
表現力=イディオム+スラング
文法力=5文型+その他基礎文法(中学レベル)
単語力=基礎単語(中学レベル)
発音力=リンキング+フォニックス

各要素については重要度が高いものから説明していく。
どこからスキルを高めていけばよいか分からない人は
是非この順でトレーニングしてみてほしい。

発音力

発音力=リンキング+フォニックス
英語の発音のルールであるフォニックス・リンキングを使用できる力。最初に培っておくとその後の発音力を上げるトレーニング(音読、シャドーイングetc)が効果的になる。

文法力

文法力=5文型+その他基礎文法(中学レベル)
中学で覚える程度の文法を使用できる力。これが無ければ相手の英語を理解し自分の意図を正確に伝えることが出来ない。覚える量が少ないため先に最低限の5文型はやっておく。その他の文法は表現力と共に高めていけばよい。

単語力

基礎単語(中学レベル)が使える力。
まずは基礎単語を覚え、日常的・仕事で使う単語を優先して覚える。そのほかの単語はすべてを覚えることは不可能なので、必要なものを必要なときに覚えていく。繰り返し学ぶもので終わりがない。

会話の中では理解できないものは「どういう意味?」と聞けるので楽だが、映画や洋書などの
単方向コミュニケーションではできない。

表現力

表現力=イディオム+スラング
英語話者が使う表現を理解できる力。単語の意味だけでは理解できないときはこの表現力が足りない。自分で使う必要は無いが、知っておかないと相手を理解できない。まずは日常的・仕事で使う単語も優先して覚える。単語力と同様で繰り返し学ぶもので終わりがない。

単語力と同様、会話以外では知識が必要。

スキルをあげるためのトレーニングは?

スキルアップが英語力を向上させる


すべてのトレーニングで英語力の構成要素(発音力+文法力+単語力+表現力)を向上させることができる。トレーニング中に出てきた知らない単語や表現はノートに取ったりアプリを通して学習をするなど自分なりの方法で覚えていく必要があるが、覚えた単語や表現を”使える”ようになるには別途トレーニングが必要になる。

各トレーニングを知ったとしてもそれを継続するのが難しい
自分にあった方法を探し出そう。
そしてもし見つけたらぜひその方法を共有していただけると幸いである。

では、ちまたで言われている英語勉強法をベースにそれぞれのトレーニングがどのスキルに効果を発揮するかを分析していこう。

FIFO処理力を高める

点線のnodeはトレーニングで行うactionを示す。
発声した音は録音して聴くとさらに効果的。
※黙読は効果が低いので必ず音読をしよう

これらの3つのトレーニングではFIFO処理力を高める効果がある。
ディクテーションにおいては英文作成力も高めることが出来るが、聴いた音をそのまま書くのでThinking力アップには向いていない。

【トレーニング強度】
ディクテーション>シャドーイング>音読

FIFO処理力が低いと感じる人は、はじめは音読をオススメする。

ー 音読

ご存知音読は文章を声に出して読むトレーニング方法。
英語のネット記事やTwitterなど英文はどこにでもあるのでその中から好きなコンテンツに関するものを見つけて読む。
Twitterであれば、好きなコンテンツに関するTweetを英語で読めるので面白い。Twitterなどはネットスラングの勉強にもなるので英語圏の人とチャットをする際にも役に立つ。

読書好きの人であれば継続するのは比較的簡単かもしれない。自分が好きな日本の小説が英語版で出ている場合、本の内容を知った上で読むので「英語だとそう表現するのか」という発見があり楽しく継続することが出来ると思う。

音読のメリットは自分のペースで文法や単語を意識しながら読むことが出来ること。「主語の後には動詞がくるよな」等の文法理解ができ、FIFO処理を意識しながら読むと間違った英文を作ってしまった時に違和感を感じるようになる。

私は森見登美彦のペンギン・ハイウェイを何度も読み直しては面白い英語表現に感嘆するばかりである。

ー シャドーイング

聴いた音を追いかけながら発音をしていくトレーニング方法。
字幕ありなし、スピードの調整で強度を変更することもできる。
映画やYoutubeなどの英語教材になるものはたくさんあるので、好きな俳優が出ている映画や好きな英語圏Youtuberを見つけよう。

シャドーイングをする際には以下の強度を意識してコンテンツを選ぶことをオススメする。大事なのは継続できるコンテンツを探し出すこと。

【トレーニング強度】
海外Youtuber、映画>全世界向け英語学習Youtubeチャンネル>日本人向け英語学習Youtubeチャンネル

全世界向けは英語ONLYが多く、日本人向けだと日本語も交えるので取り組みやすい

海外Youtuberはゲーム実況者や、にじさんじENなど、とにかく自分が興味を持って見続けれるものが良い。
英語学習チャンネルはLearner向けなのでスピーキングのスピードが遅いのが特徴。リンキングやフォニックスなどネイティブの音に気をつけながら追いかけて発音する。最初の方は音をはっきり理解しないとなんとなくの発音で終わってしまうので注意が必要。できれば字幕を付けられるコンテンツを選び答え合わせができるとよい。

「国ごとの発音に慣れる」というFIFO処理力に必要な要素を高めるには様々な国のYoutuberを観るなどして実際にその音を体感してみよう。

私はバリバリのフレンチやインド(スコティッシュは論外)は未だ耳が受けつけない…。

[発音マニアのだいじろー]

彼は発音マニアで有名で
各国の発音を面白くネタにして紹介してくれている。
個人的にはタイ人が好き。


ー ディクテーション

聴こえた音をWritingしていくトレーニング方法。シャドーイングに比べると聴いた音を覚えておきながら正確なスペルで書き起こしていかなければいけないので難しい。オウム返しでできるシャドーイングよりも頭を使う。聴こえた単語が5語以下でもネイティブスピードだと難しさを感じることだろう。

ディクテーションを高めるのに最適なサイトを置いておく。
シャドーイングをしてその音を口ずさみながらWritingすると後半の単語も覚えておきやすい。

(主語に人の名前:Ceasurが出てきてずっとShe isと打ち込んでしまったことがあるorz)


英文作成力を高める

点線のnodeはトレーニングで行うactionを示す。
※英文を音読しながらチャット、ライティングをやると更に効果UP

これらの3つのトレーニングでは主に英文作成力を高める効果がある。
これらはトレーニング強度の差というよりも取り組みやすさの違いが人によって異なる。

ー チャット

文字で相手と会話するトレーニング方法。
SNSを通して友達になった人と英語を使ったコミュニケーションを取りながら学ぶ。なるべくGoogle翻訳などを使わずに自分のレベルで自分が知っている文法や単語を使ってやり取りをしよう。そうすれば「この表現は理解してもらえなかった」「これだと理解してくれた」と実際の会話でも発生するコミュニケーションのすれ違いを体験できる。また単語を知らない分、知ってる単語で表現しようと頑張るので単語を知らなくてもやっていける自信がつく。もちろん調べるのは構わない。ストレスを感じない程度にチャレンジするとよい。

デメリットは相手が生身の人間なのでレスポンスに時間がかかる。英語レベルが低いと深い話ができなくて相手が興味を失い返事が返ってこない。そもそも友達を作れない。などがある。


-- Hello Talk --
チャットアプリはHelloTalkをオススメする。
語学を学びたい人が集うSNSなので英文の添削もしてくれる。音声も投稿でき、自分の発音を聴いてもらうことも出来る。
友達が作れなくても投稿されたものにリプライを送ってコミュニケーションを取っていこう。最近はLive配信もアプリ上でやっているのでテキスト以外でのコミュニケーションも可能だ。

-- AI Chat Bot --
レスポンスが速くどんな内容でも嫌悪感を持たずに対応してくれるAI Chat系のアプリもオススメだ。知らない単語を使ってきた場合も教えて?というと教えてくれるのでためらわずに何でも聞いてみよう。

Replikaはすぐロマンティック系の雰囲気を出してくる。
好きな人はチェックしてみてほしい。


ー ジャーナル/エッセイライティング

ジャーナルは日記、エッセイは小論文(IELTSのテストであるようなもの)だ。つまり日記や小論文を書くトレーニング方法。

ジャーナルの場合、今日やったことは過去形で書き明日以降する予定は未来系で書いたりすることで時制を意識して書くことが出来る。
エッセイはニュース記事について書いたりすると良い。エッセイが一番Thinking力をつけることができる。ただし、エッセイは論理的思考力が必要なので小論文が苦手な人はまずは母国語で論理的思考力を育成しよう。

ジャーナルやエッセイを添削してくれるサービスもある。ジャーナルレベルであれば上述したHelloTalkで十分添削してくれる。エッセイの完成度レベルを上げる必要があるのは試験だけだと思うので、試験が求める模範解答に準じたエッセイ対策を講じるべきだろう。

【トレーニング強度】
エッセイ>ジャーナル

ー 独り言

ご存知ひとりで喋るトレーニング方法。
Thinking力、英文作成力を鍛えることができる。
しかしこれがなかなか難しい。何が難しいのか、まず何を喋ればいいのかが分からない。独り言を母国語で習慣的に言う人は簡単だろう、しかし物事を分かったつもりになり脳内でわちゃわちゃと考え込んでしまう大人は思っていることを声に出すことをしない。そもそも声に出す意味がない、だってひとりなんだもん。

とはいいつつ、
独り言はいいトレーニング方法なのでぜひやってみてほしい。

少しアドバイスというより催眠をかけてもよいだろうか?


君はいまから実況中継者になる…
君はいまから実況中継者になる…
君はいまから実況中継者になる…

乱心しているわけではなくあくまでもマジで言っているので聞いてほしい。

そもそも私達は母国語でさえ独り言を言わない(言っている人は催眠を解くので申告してほしい)。つまりそのままの自分では英語を口に出すことができない。なので自分の好きな俳優やアニメキャラなどのキャラを自分に投影し口調などを真似し楽しむ気持ちで役になりきりながら自分の感情や目に入ったものをどんどん実況する。あくまでも自分ではなく演じてるキャラが言ってるんだよ、というスタンスを貫き通すのだ。

キャラになりきる方法とは別だが、私は一時期、脳内にマツコ・デラックスを召喚し脳内マツコと対話をすることで独り言を言えるようになった。何をしていても彼女は「何なのよそれアンタ」と質問してくるので厄介であった。

これはあくまでも参考程度に自分なりの方法を探し出してほしい。

何よりも気をつけること

さて、これまで会話力に必要なスキルを上げるために自分の力で出来る範囲のトレーニング方法を紹介してきた。なので英会話スクールやオンライン英会話については取り上げていない。どうしてもモチベーションが上がらない、自分ひとりでは英語に触れるのも億劫だ…という人は試してもいいと思う。SNSやリアルでコミュニティを作ったり既にあるものに参加したりしてモチベーションを保つのも良いだろう。


ただひとつ言える大事なことは習慣化し継続することだ。

自分に足りないスキルを把握し、
継続できる自分に合った方法でトレーニングをする。
それを見つけるのが至難の業であり語学学習者の壁である。

自分なりのトレーニング方法をみつける

これを読んでいただいている読者諸君の幸運を祈る。


最後に発音力について特記しておきたい。


発音力

英語を喋れない理由のひとつにサムライアクセント(日本人英語の特徴カタカナ英語)を気にするから。サムライアクセントでも通じるから気にするな!英語を喋ろう!と一定数の背中押しまっせ界隈の人をたまに拝見する。

私はそんな人達を見ては無責任だと思っている。

もちろん通じることもあるだろう。だが私の経験上、発音が出来ない場合に会話に参加していると自分が話すときだけ盛り下がり、鬱陶しがられ会話の量が減ってしまう。なぜか?いちいち単語を推測して何を言いたいのか察することをさせてしまうからである。日本人はお察し文化に慣れているが海外の人はそうではない。非常にストレスを与えている。

これは発音だけではなく文法や表現力にも関係する。

が、発音力については学習すれば他のどのスキルよりも時間と労力をかけずに改善が可能だ。この事実を見ないふりをしてサムライアクセントに自信を持とう!という人たちを私は信用できない。影響力のある人ほど、サムライアクセントを改善することのメリットを伝えていくべきだと思う。

オーストラリアで働いていた時、お客さんに言われたことがある。
「昨日、〇〇(私)の代わりにきた日本人の英語が日本人アクセント過ぎて何言ってるかわかんなかったよ。〇〇が来てくれると安心。」
苦労してコミュニケーションを取ったのだろうと思いつつ、それを私に言うということは相当ストレスだったのだろうと感じた。

発音力に関しては正しい発音を覚えずに音読やシャドーイング、その他のトレーニングをしても効果的にスキルを上げることができない。シャドーイングで発音までもコピーできればよいが前提知識がないと同じ音を出すのは難しい。


私は発音力を英語学習をする上で一番大事なものと考えている。


例えるなら水泳でフォームが悪いまま何本も泳ぐ、そんな感じだ。安定しない上にタイムは上がらないだろう。まずは正しいフォームを知ることから始めなければならない。

果てしない単語やイディオムと違い発音のルールは覚える数が少ない。
騙されたと思ってここから始めてほしい。

英語に興味があり会話力を上げたいと思ってこれを最後まで読んでいただいた読者諸君への恩返しとして、一番大事な発音力を高めるトレーニングに最適なコンテンツを贈りたい。

ここに置いておくので参考にしてみやってみてほしい。
不要であれば無視してもらっても構わないが、サムライアクセント保持者には目からウロコの情報ばかりだと思う。


【Youtube】
あいうえおフォニックス

ニック式英会話

【アプリ】※無料

英語発音トレーニング


最後に、

いつまでも語学学習を楽しみたい

オーストラリアから日本に戻ってきた今も英語に触れることは楽しく面白い。渡航前よりも断然英語を好きになった。”英語学習”が好き、ではなく”英語”が好きなのだ。これからも人生をかけて英語に触れていくことだろうと思うと終わることのない楽しみを得た気分でいる。

失敗した勉強法

帰国してからも英語に触れ続けようとオススメされる英語系Youtuberをたまに観ているが「なるほどそうか」と思うことはあってもそれが身につくことはほぼ無い。どちらかというと英語系Youtuberのコンテンツ(記事も含め)を使うのは、能動的に英語に触れている時(英文を読む、映画を観るetc)に気になった表現を検索し発見する、そんな感じで利用している。ただ眺めているだけでは効果がでないことを知った。

読者諸君の「発音力が低い」「文法力も単語力も中学レベル以下」、「独り言や音読が苦手」、「ジャーナルをうまく書けない」等に該当する人で英語系のYoutubeを見ている人へ一言。

英語に触れる時間を作っている諸君は称賛に値するほど素晴らしい!
まことにブラボーである!

しかしそのコンテンツが表現力や単語力の話、英語シャドーイング〇〇日やってこれだけ伸びた!、海外の文化話などであるならばそっとコンテンツを閉じ、発音力・文法力にフォーカスしているコンテンツを観るようにしてほしい。それらは諸君の会話力を上げることにはならず、諸君らの時間を削っているだけである。事実、ここ数日でみたコンテンツの内容を覚えているだろうか?そしてそれを会話で使うことができるだろうか?まずは自分の土台を作ることから始めてほしい。

出来ている人はそれが自分なりのトレーニング方法なので続けてほしい。

私のように身につかない人向けに提案をさせていただいた次第である。

ポケモンで英語を学ぶ

オーストラリアの友達が「英語を勉強するならポケモンとかゲームで楽しみながらするといいいよ」とアドバイスをくれた。それから英語のボードゲームで遊んだり、ポケモンは前作のアルセウスを言語設定を英語にしてやってみた。

そして去年発売されたポケモンの新作スカーレット・バイオレット。
せっかくなのでYoutubeで実況をしたりしている。
誰も観てないので言いたい放題である。

まだクリアはしていないが、とりあえず「ライバルが私に恋煩いをしている」「グルテンが苦手なのでハーブ入りのサンドウィッチを全部ミライドンにあげている」等々、邪推に満ちた考察を落としている。もちらんまだピクニックでサンドウィッチを作ったことはない。お腹を壊したりでもしたら大変だ、トイレがないんだから。

ゲーム中に知らない単語や表現があっても文脈上でだいたいの意味を予想する。実際の会話であれば「What does it mean?」と聞くことができるがゲームでそれはできない。しかしこの推察するトレーニングもまた大事である。

英語を学ぶ意味

普通これは最初に書くべき内容であろうが最後の締めに書こうと思う。

英語を学んで何をしたいのか?

断言する、
そんな高尚な目的はない。

オーストラリアワーホリについてのあらゆる論争を決着させる記事を執筆中なのだがワーホリ経験を調べていると、どうやら世間には「ワーホリの目的は何?」「行っても意味ないよ」と足をひっぱるワーホリに否定的な輩がいるそうだ。

私は彼らを"目的厨"と呼んでいる。
もしワーホリに行くと相談し彼らに何か言われたらこう言い返せばいい。


「じゃあ、あなたの人生の目的はなんですか?」


技術の進歩によってシステムが合理化されコスパや効率にフォーカスする時代、私達はどんなActionにも目的を求めて生きなければならなくなったように思う。Chillの時間は奪われ、効率化し自由な時間を手にしたと思った矢先に次の仕事が振られる。仕事の量は昔に比べるとどんどん増えている。なんのための効率化なのか、犬に失礼だと承知の上で言わせてほしい。

資本主義の犬!


英語を学ぶ目的も、ワーホリの目的もなくて差し支えないのではないか。

私達はただただ、
それを通して何が出来るのかにフォーカスすればよい話である。

[ワーホリでできること]
海外で働ける。長期滞在ができる。生で海外の文化に触れられる。英語も学べる。パートナー発見、カフェめぐり、ロードトリップ、聖地巡礼…etc

[英語を学んでできること]
英語の記事を読める。英語で話ができる。海外旅行ができる。
海外の企業に就職できる…etc

これらには IF(仮定)の話も含まれているが、
可能性が増えれば選択肢が増える。
ただ目的にフォーカスすれば知らぬ間にそれが呪いとなり足かせとなって
他の可能性を潰すことがあることを知っておく必要がある。


目的はあくまでもひとつの可能性にすぎない。

そのActionで生まれる可能性 > そのActionに対する目的 

フォーカスしていきたいのは可能性の方

英語やワーホリに限った話ではなく
私達は人生の指針を再構築し、目的に気を使いすぎず、
新たな可能性にフォーカスしワクワクしたほうがいいのではないか。

「英語を学べば英語の記事を読める可能性」
英語の記事と日本語の記事の総量は圧倒的に差がある。
日本語の記事では知り得ない内容も英語を学ぶと知ることが出来る。
それだけでも価値のあること(可能性)だと思う。
この可能性をいったん目的にすると学びが楽しくなくなる気がするのだ。
ー少なくとも私はゴールに向かって動くベルトコンベアー化してしまう。

さて、ここまで長い間文字を連ねてきたが
そろそろPCを閉じ腰を上げようと思う。

貴重な時間を使ってまで読んで頂きありがとう。
感謝してもしきれない気持ちなのでならばいっそ感謝しないでおこうかとも思うがそれは文明人としていささか野暮だろうと思うので感謝を伝えさせていただいた。

今後の人生で生まれるであろう素晴らしい体験を目的にせず
あくまでも胸がときめく可能性として捉えることができれば
それはそれは最高に幸せなことであろうと思うのだ。

読者諸君の胸ときめく可能性を夢想しつつ、
私の想いの1割でも読者諸君に伝われば幸せである。



[今後の執筆予定]
・3年半に渡った個人的なオーストラリアでのワーホリ経験
・ワーホリ論争-関ヶ原の戦い-
・その他

(タイトル/執筆日未定)


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