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日帰りツェルマットハイキング

こんにちは。
今年のスイスの夏は雨が多く、最近では25度を下回る気温のことも増えてきました。そんななかで、晴れた日を見計らってチューリッヒから日帰りでツェルマットにハイキングに行ってきたので書いてみようと思います。
先に結論から言っておくと、マッターホルンを望みながらのハイキングはやはり絶景で、エーデルワイスも見ることができ大変満足でした。


ツェルマットへの行き方

ツェルマットはスイスの南西にある街で、夏はハイキング、冬はスキーを楽しむことができます。チューリッヒからだとベルンを通過し、フィスプという街まで向かいます。そこからツェルマット行きの電車に乗って到着です。フィスプまでが約2時間、そこからツェルマットまで約1時間なので、乗り換えなども含めると片道3時間半かからないくらいになります。時間によってはベルンで乗り換えが必要になることもあります。

ハイキングのルート

今回は5 Lakes Walk (5つの湖周遊ルート)を歩いてみることにしました。ツェルマットのスネガ展望台に向かうケーブルカーとゴンドラでBlauherdという場所まで向かい、そこからゴンドラの始発地点であるSunneggaまで戻ってくる下りのルートです。距離は9.8 kmで、2時間半くらいと公式サイトには書いてありました。湖の中では泳げる湖もあり、水着があってもいいかも、と書いてあったのですが、気温も考慮して今回はいらないと判断しました。

当日の動き

7/31に朝6時に起きて、7時2分のチューリッヒ中央駅発のフィスプ行きに乗り込みます。人は少なくもありませんが座れないほどでもない、と言った感じでした。ところがフィスプからツェルマットに向かう電車は、一等車ですら座れないほどの混雑で、観光シーズンであることを感じさせます。ツェルマットには冬にスキーをしに行ったことがあったのですが、その時はすでに日が暮れてからこの電車に乗ったため車窓を眺めることができず、どんなものだろうと気になっていたのですがインターラーケンやブリエンツに向かう時ほどの絶景ではありませんでした(湖がないしトンネルが多いので当たり前と言えばそうですが……)。10時14分にツェルマットに着いてからは、まずはスネガ展望台に向かうケーブルカーの駅に向かいます。メインの大通りやゴルナーグラード鉄道には見向きもせず、駅を出てからまっすぐと川沿いを目指します。案内がないので少し不安でしたが、川沿いまで来ると看板を見つけることができました。
チケット売り場は混雑していましたが回転も早く、そこまで待たずにBlauherdまでの往復チケットを買います(ハーフタックスで29.5フランでした、割引なしで払うと結構高いですね)。そこからはケーブルカーでSunneggaまで、そこからゴンドラでBlauherdまで向かいます。時刻は11時頃。ここからハイキングスタートです。

ツェルマットに着いた時からずっと見えているのですが、最初からマッターホルンは存在感抜群で、どこで歩いていてもマッターホルンが目に映ります。

Blauherdからのマッターホルン。雪の残り方に標高を感じさせます。

さらに最初の湖に着く前に、スイスの国の花であるエーデルワイスを見ることができました。実はスイスでハイキングをするたびにエーデルワイスないかな、となんとなく探していたのですが、ようやく見つけました。この後も見かけることがあるかなと思って期待していたのですが、最初の湖を過ぎて以降は一度も見ることはありませんでした。残念。

エーデルワイス(多分)。この後も見られると思って適当に写真を撮ったらもう見ることはありませんでした。

そうこうしているうちに最初の湖に着きます。結論から言ってしまうと、この湖が一番綺麗だったかなと思います。水の色合いから何から、逆さマッターホルンこそ見えていないものの、大変絶景でした。

最初の湖、Stellisee。ビールのラベルとかになっていそうな景色。

その後、少し登ったところにレストランがあり、そこでマッターホルンを眺めながら一杯飲み、先へ進みます。羊の群れと遭遇したりしながらたどり着いた2つ目の湖は木が多く生えており、すでに標高が下がってきたことを感じさせました。3番目の湖では泳いでいる人たちがおり、好奇心で水の温度を確かめてみましたが、サウナの水風呂と同じかそれより冷たいかと言った感じで、泳ぐ気には全くなれませんでした。

4番目の湖は色が少し乳白色で、雪解け水なのでしょうか、土管から大量に水が流れ込んでおり、やや人工的な感じがありましたが、そこを除いて写真を撮れば素敵な一枚になります。

4番目の湖ことMoosjisee。

ここを抜けた最後の湖はLeiseeという名前で、子供用のアスレチックや湖を木の板で渡れたりと、子連れハイキングに最適な場所という感じでした。Sunnegga展望台近くということもあるでしょうが、ここが一番人が多く感じました(そして少しだけマッターホルンが湖面に反射していました)。ここに到着した時点で14時半で、途中お酒を飲んでいたとはいえ3時間は歩いていたかなという感じでした。基本は下りとはいえ、上りがないわけではないですから、それなりの運動量でした。

Leisee。先っちょだけマッターホルンが湖面に反射している。

この後ツェルマットまで戻り、遅めのお昼ご飯を食べ、16時半過ぎの電車に乗り(行きよりは空いていました)、電車の遅れがあったためベルンで乗り換えに失敗し少し手間取ったものの、20時半頃にはチューリッヒに帰ってくることができました。

ところで帰りのツェルマットからフィスプの電車は古かったのか金属音がひどく、耳栓が必要だったなと思いました。

まとめ

今回のハイキングですが、

景色 ★★★★★ (最高)
足元 ★★★★★ (ほぼ整備されている)
体力 ★★★★☆ (日頃から運動していないと少し大変かも)
アクセス ★★★☆☆ (ツェルマットは遠い上に、そこからケーブルカーも必要)

という感じかなと思いました。チューリッヒに来て一日空いているという時にはチャレンジしてみる価値はあります。もちろんベルンやインターラーケンに滞在しているならアクセスはもっと簡単になります。

ツェルマットは日帰り?それとも泊まり?(おまけ)

日帰りの最大のメリットは交通費が安くなることです。チューリッヒツェルマット間の電車賃はハーフタックス込みで片道50フラン以上ですが、day passは例えば1ヶ月以上前から購入した場合にはハーフタックス込みで39フラン、ハーフタックスなしでも52フラン程度で購入することが可能です(直前になればなるほど値上がりしていきます、ハーフタックスなしで前日購入だと119フランくらい)。当たり前ですがツェルマットで泊まる場合には2日分のday passが必要なため、大幅に予算が増えます。
個人的にはツェルマットは丸一日あればハイキングと街歩きと両方十分に楽しめるかなという印象です。しかしながら、他の街からも離れているため(ベルンやインターラーケンで片道2時間以上)、日帰りでないのではれば結局2泊はすることになってしまっているのかなと思います。2泊するのであれば、1泊目はチューリッヒから向かう途中でベルンで降りて観光し、夕方にツェルマットに着き、次の日にハイキングと観光をし、3日目は朝一番の電車で次の街へ向かう、と言った感じになるのではないでしょうか。もちろん天気が悪くてマッターホルンが見られない可能性を考慮して数日間いたい、ハイキングを複数のルートでしたいという場合はこの限りではありません。
一方で冬のスキーに行く場合には、少なくともチューリッヒからだと日帰りは現実的ではないため(5時半発夜10時過ぎ帰宅とかになります)、前泊をした方が体力的に余裕が出ます。筆者は今年の1月に金曜日の晩にツェルマットに前泊して土曜日丸一日スキーをし、その日の晩中にチューリッヒに戻ってきたことがありますが、スキーで疲れた後にスキー板とブーツを持ってチューリッヒに帰る足どりが重くて大変だったため、レンタルか2泊することを個人的には推したいです。

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