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言葉の花束ーアキの詩集No.35


1.「何気なく花を摘まないで」


何気なく
花を摘まないで

摘まれた花を
あなたは
自分のものにして
それで満足なのかもしれないけれど

あなたは
ただ花を愛でるだけで
水も与えずに
枯らしてしまうのでしょうね

仮に
花瓶に生けて
水を与えたとしても

地に根を下ろす花よりも早く
枯れてしまうのよ

地に植わる花は
ある程度天候に左右されても
自分の力で生きていける

けれども
摘まれた花は
自分の力では生きていけない

あなたが水を与えなければ
生きていけない

あなたの気分次第で
生かされる人生なんて
御免だわ

だから
私を摘まないでちょうだい

自然に枯れるその時まで
生かしてちょうだい

咲いている様子を
摘まずに
ただ傍で見ているだけなら
構わないから



2.「貧困と暴力が必要とされなくなる世界」


世界にはびこる
貧困や暴力

それがなくなり
人々が
安心して
安全と平和
そして愛を享受して
生きられるようにと
祈りたい

また
貧困や暴力などが
なくならない背景には

それらがあることで
得をする人々がいて

一部の人達が
自分たちの求める利益や理想
つまり
自分だけの幸せを追求するから
それ以外の人達が
虐げられ
苦しめられる

自分だけの幸せではなく
みんなの幸せを実現するために
何が出来るか?

その思考を持てば

また
貧困や暴力を
必要としなくなれば

自然と
より多くの人々に
安全と平和と愛が
もたらされるのではないかと
私は思う



3.「平和のための協働」


誰かが
有能であり
色んなことを成し遂げられて
みんなをまとめられれば

確かに
その集団は
上手く機能するかもしれない

ただ
その平和は
その人がいるから成り立つ
条件付きの平和だ

特定の誰か
または党派が
頑張って平和にする世の中ではなく

みんなが
それぞれの良いところや悪いところを
学び合い

そして
教え合い
支え合っていく

協働という形が
一番
平和を継続するものとして
理想的だと私は思う

だからこそ
理想で終わらせないで
現実にするために

私達は
行動すべきだと思う



4.「父の凝り性と娘の本音」


年末大掃除

色々と
頑張ってやってくれて
ありがとう
お父さん

でもさぁ

夕飯作るときに
風呂掃除しなくても
良いんじゃないの?

いやね

私が
夕飯を準備するのは
構わないのよ

ただ

すごく調子悪かったから

本音を言えば
出来れば
夕飯の準備
一緒にやって欲しかったのよ

そもそも
「今日は風呂掃除
やらない」って
宣言したのに

何で
やっているのよ?

大方
風呂掃除
軽くやる程度にやっていたけれど

気になるところを
ちょっと掃除するだけと思って
やっている内に

いつもの
凝り性が
発揮しちゃったんだよね

いったん
集中し出すと
止まらない

たとえ
「今、やらなくても
良くない?」という時でも
構わずに
やりたいことに
全力投球

やりたいことは
やっても良いよ

ただね
時と場合とか
周囲への配慮とか
してほしいのよ

空気読んで
もっと

私の本音を言ったら
「だって
夕食の準備
やってくれると思ったから」
何て

私をあてにして
風呂掃除に奮闘しちゃって

信頼してくれるのは嬉しいよ

それには
ほっこりだよ

つい
笑って許したくなっちゃうよ

でもね
しんどかったんだから

凝り性も
大概にしてよね!



5.「気持ちよく年を越して欲しい」


新年を清々しく
気持ちよく
迎えたいのは
誰だって同じだろう

私は
とある老健で
清掃員をしているが

清掃員の人数が足りないせいで
入居者さんが生活する
2Fと3Fの衛生が
お世辞にも保たれているとは言えない

私は普段
1Fを専従として清掃しているから

今日
特別に2Fと3Fのゴミ回収に行って
その現状の悲惨さに
改めて気付かされた

床に散らばる
塵やほこり
ゴミくず
汚れ

こんなに汚い環境の中
新年を迎えろというのか?

今日
出勤してきている
同僚の清掃員のおじさんは

一日
倉庫の片付けで出払っているけれど

そっちよりも
人が生活しているスペースの掃除が
優先だろ?と
突っ込みたくなる

1Fだけにしか
目が行ってなかった自分の
不甲斐なさというか

入居者の皆様への
申し訳なさで
胸がいっぱいになった

清掃員が足りないから
仕方ないで済まない

衛生面が保たれていない
環境での生活は

免疫力の低下している
高齢者にとっては
命取りになることだってある

このご時世で
2Fや3Fにご家族さんが
上がれない状況ではあるけれど

もし
そうでなければ
訴えられたって
仕方がないと思う

とにかく
ゴミ回収が終わった後

時間が許す限り
特に床の不衛生が気になった居室を中心に
床清掃を行った

本当は
全部の部屋を
綺麗にしてあげたい

どんな思いで
この部屋にいる方々は
生活しているのだろうか?

もし自分が
その立場だったら
気持ち良くはないだろう

自分を大切にしてくれる
施設の対応だと思えない

「ありがとう」
「ご苦労様」
「良いお年を」と
声をかけてくれる入居者さんの言葉が
心に刺さる

どうにか
この状況を改善したい

こんなことが
当たり前になってはいけない



6.「1年の始め」


年が明け
新年を迎えた

1年の始めを
何もせず
寝て過ごすなんて
とんでもない 

いつも通り起きて
台所に立ち
お雑煮を作り
おせちを並べて
家族と食卓を囲む

洗濯物を干して
朝の勉強をする

1年の始めだからこそ
いつも通りの流れで過ごす

よく働き
疲れたら休む

その営みが
心身の健康を作り
精神を養う

よく晴れた空のもと
風がビュービュー
吹いている

天地も
新年を喜んでいるようだ

新しく
何かが動き出そうとしている

その変化の流れに乗らないで
何とする?

今年というストーリーは
すでに始まっている

これから
どんなストーリーを綴ろうか?

何が起こるか
考えると
ワクワクしてくる

その胸のときめきを原動力に
スタートダッシュを切ろう!



7.「新年の山々の美」


新年を迎えた

とある晴天にて

遠くにそびえる山々の

雪がほんのりと

山肌にかかる様子が

美しいと感じた


静かなる威厳を感じさせる

山々の薄化粧をした様が

神の気配をよりいっそう

際立たせる


山の神々も

新年を心から喜んでいるのだろうか


その美しい光景を私達に見せて

何を思うのだろうか


とにかく

美しい光景に魅せられ

「ありがたい」と感謝するばかりだ



8.「弱みを見せて良いよ」


常に
強がらなくて良い

たまには
弱みを見せて良いよ

常に気を張っていたら
疲れてしまうでしょう?

そういうときに
弱音を吐けないと
辛いよね

弱みを誰にも
見せられないのは
悲しいことだよ

強いあなたも
弱いあなたも
みんな含めて
大好きだよ

だから
あなたも
どんな自分も
好きになって欲しいな



9.「自己犠牲はダメ」


自分を犠牲にしてまで
誰かのために
尽くさないで

あなたの心を
傷つけてまで
尽くして欲しいなんて
誰も望んでいないよ

あなたは
自己満足するだろうけれど

その偏った愛し方は
あなたを幸せにはしない

お互いが幸せになれる方法で
愛して欲しい

誰か一部の人の幸せではなく
みんなが幸せであること

みんなの中に
必ずあなたがいること

それを心がけて欲しい

あなたは
幸せになって良い人だよ



10.最後に


5.の詩について解説します。

先日、入居者さん達の生活する2F、3Fのゴミ回収を行ない
生活スペースのあまりの不衛生さに愕然としました。
何となくイメージはしていましたが
素知らぬふりをしていた自分が情けないです。

取りあえず
同僚の清掃員さん達に打開策を提案したいと思います。

お読み下さり
ありがとうございます。

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