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トイレに女神様はいるのか

体育会系ニートマンです!

日本にはトイレにまつわる話がいくつかあります。トイレの花子さんしかり開かずのトイレしかり、怪談話が多いでしょうか。
志村けんさんのバカ殿様ではトイレのコントがありました。
意外なところでは『うんこドリル』というドリルが小学生の間で流行しています。

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国際連合が発表した『持続可能な開発目標(SDGs)』の6番目に「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」があります。

日本に住んでいると実感があまり湧きません。それどころか、公園のトイレ嫌だなとか人前でトイレ行くの嫌だななど、トイレへの抵抗感を感じる人も多いでしょう。

なぜこの項目を国連は掲げたのか。調べてみました。少しまじめな話です。



まず、日本の現在のトイレ事情。

①日本の下水処理人口普及率(下水道利用人口/総人口)
79.7% 【2019年】
(ちなみに新潟県は76.4%。長岡市は92.1%。)
(一番普及している都道府県は東京都で99.6%。区部は99.9%。)

②トイレの水洗化率
90.7% 【2008年】

③洋式トイレの保有率
89.6% 【2008年】

④温水洗浄便座普及率
80.2% 【2020年】

⑤節水トイレ普及率
36% 【2020年】


日本だけ見ると高いのか低いのかわかりませんよね。東京都でも下水処理普及率が100%ではないのですから。


2017年の段階で、世界では39%の人々が「安全に管理された衛生設備(下水に繋がっている家庭用トイレなど)」を利用しています。日本の都市部はここに入りますね。

続いて29%の人々が「基本的な衛生設備(下水道に繋がっていない、河川に流されたり未処理のままくみ出されるようなトイレ)」を利用しています。

続いて8%の人々が「限定的な衛生設備(複数の家庭で旧友している基本的な衛生設備)」を利用しています。

最後に12%の人々が「改善されていない衛生設備(排せつ物が隔離されていないトイレ)」を利用しています。

また、「野外排せつ」を習慣としている人々は12%います。

(参考:ウォーターエイド『安全なトイレはどこに 2017年世界のトイレの状況(URL:https://www.wateraid.org/jp/sites/g/files/jkxoof266/files/2017-12/WA%20World%20Toilet%20Day2017JS.pdf)』)

ちなみに2017年時点で世界で基本的な衛生設備の普及率が低い国は、エチオピアの7%です。100%普及するのは早く見積もっても西暦2370年です。
続いてチャド(10%)、マダガスカル(10%)、南スーダン(10%)、エリトリア(11%)と続きます。
基本的な衛生設備です。安全に管理された衛生設備ではありません。

世界では約23億人の人々が基本的な衛生設備を利用できない生活を送っているそうです。
日本と同じアジアの国、中国でも3億4千万人以上の人(約25%)が基本的な衛生設備を利用できていません。

(参考:ウォーターエイド『世界の水・衛生に関する新たな報告書(https://www.wateraid.org/jp/news/jmp-stats-release)』)


衛生設備が整わないとどういう影響が出るのか。

まず清潔な水が利用できません。生活用水、飲料水の確保すら大変になってきます。
また、汚物がそのままになっているため、感染症が流行しやすい環境になっています。
女性でいえば月経期間中の清潔なスペースの確保ができないため、期間中は家から出られないという実情もあります。
また、セクシャルハラスメントが横行している現実もあります。

国連や政府、NGOの働きかけにより、現地に基本的な衛生設備を建築したり現地の人々が衛生意識について学ぶ機会が生まれました。野外排せつが減った国もあります。

しかし、まだまだ世界的に見れば普及は進んでいませんし、SDGsの目標期限である2030年での達成は、今のままでは限定的なものになってしまいます。

かと言って、日本にいる個人ができることは限られています。
問題が大きく範囲も広い、お金もかかってしまう、資源も限られているため、一人一人でできることには限界があります。

何ができるのか、ワイは世界的に感染症が流行している今だからこそ衛生について考え、野外排せつの危険性だったり衛生意識が高まることでどのようなリターンがあるかを伝えていくことが重要だと思います。
日本には様々な国の方が暮らしています。その方々と力を合わせながら、少しでも地域に届くように祈りながら発信していくことが重要だと考えています。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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