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150万円バスルームリフォームで大失敗!ネズミ大発生で恐怖の夜

コロナが発生するちょっと前に起きた事件。

都内某人気エリアにシェアハウスを所有してる。築50年ぐらい経過している古い一戸建てだ。10数年前に購入した時に、シェアハウスに改装するための内装と間取り変更のリフォームを行っている。屋根の塗装も2回やった。また、水回りはすべて前所有者が交換していた。

シェアハウスの運営は、管理人が毎日点検できない場合、しっかりとしたハウスルールの構築と、入居者がハウスルールを守ってくれるかが大事だ。

もとより、お風呂場の湿気のせいで更衣室やそのすぐ向かいの個室がカビやすいことで悩んでいた。入居者に、利用後は必ず換気扇をつけるように、と張り紙でもお願いしていたのだけど、なかなか守ってくれない。
他人の生活習慣を変えることは難しい。

そのため、お風呂場は24時間換気扇を回しっぱなしでスイッチをオフにできないようにした。ちょっと寒くなってしまうけど、浴室にカビがでることはなくなった。

しかしいつも浴室のドアを開けたまま退出する人がいたので、更衣室はいつも湿気ていた。
そのうち床がへこむようになってきてしまい補修が必要な状態になった。同時期に玄関でシロアリが発見された。

これは急いで対処しなければ!ということで業者に工事見積もりを出してもらうことにした。

一括見積もりサイトと大工紹介サイトを通じて複数の業者に見積もりを依頼し、一番安く提示してくれた多能工の大工さん(以下T氏)に工事を依頼した。

T氏が一番安いのはなぜかというと、一般的に工務店やリフォーム会社は営業の人が見積もりを出して、壁紙屋さん、塗装屋さん、配管屋さん、電気屋さんにそれぞれ依頼する。しかしT氏は一人で全部の工程をできるのでその分安く工事ができるということだった。

T氏は床下に潜った時に配管の穴を発見し、この配管の穴から水が漏れ、シロアリ発生の原因になったことを報告する書面を作成してくれた。また火災保険会社の調査員の対応もしてくれたおかげで火災保険が降りることになった。私はすっかりT氏を信頼し、作業をまかせて島に帰った。

玄関のシロアリにやられた部分と更衣室床の張替えが終わり、バスルームは新しいものに交換された。まだすべての工事が終わってはいなかったのだけれど、残すのは仕上げのみというところになっていた。

本来おおがかりな工事の支払いは、複数回に分けて支払うのが通常だ。個人の大工さんや小さい工務店だと、最初に材料を買う費用を立替えるのがキツイためだ。着手金として1/3か半金を払い、必要なら中間金を払い、終わった時に残金を払う。
今回は100万円超えの大きな工事であり、ユニットバス自体が結構な金額なので、終了前ではあるけれどいくらか先に払ってほしいと言われていた。T氏をすっかり信用してしまった私は、分割して払う手間を面倒に思い、いちどに全額払うことにした。

これが間違いだった。

私は石垣島に住んでいて年に3~5回はハウスのメンテナンスや入退去対応のために上京している。地方にいるのでバスルームが現在どのような状態になっているのかがはっきり分からなかった。しかしバスルームの交換が終わり、更衣室や玄関等の床工事と床貼りが終わったと聞いたので、あとは、クロス(壁紙)だけだなと思っていたのだ。

ところがその数日後、複数の入居者から衝撃的な報告が来た。
なんとキッチンにネズミが出たという。

以前、屋根裏にねずみが出て忌避剤をまいたり超音波機器を設置したりという事があったが、屋内でネズミが出たことは一度もなかったのだ。

これは工事が関係しているのではないかと思い、早急にネズミ対策をしてもらうようT氏に頼んだ。
具体的にはネズミ捕りの粘着シートを設置しネズミの忌避剤を巻いてもらった。

しかしそれだけでは終わらなかった。

翌日入居者からの連絡で、またネズミが発生していると聞かされた。キッチンを走り回りバスルームに逃げ込んだので、ドアを閉めてネズミを中に閉じ込めた。そのためバスルームが使えない状態になっている、という。
新品バスルームを占領しているのがネズミというのは嫌なものだ。入居者が潔癖症なら即座に退去するに違いない。

そのとき入居者から送ってもらった画像で私は初めてバスルーム前の更衣室とバスルームドア上部の壁がふさがっていないことに気がついた。ここからねずみが出入りしているに違いない。すぐに塞いで欲しいと伝えた

私はふたたびT氏に電話をして、バスルームでキーキー叫んでいるというネズミの駆除を頼んだ。
T氏はネズミが発生したことに責任を感じていたのだろうか、バスルームのネズミを駆除し、壁を塞いだ。
それからネズミは現れなくなった。

しかし、ネズミが更衣室のドアをかじったため、下部分が削り取られ情けない姿になってしまった

私は、大工に「工事を中断していたせいでねずみが発生したのだから、ドア修理の費用は負担してほしい」と頼んだ。すると大工は、「個室の床工事も依頼してくれるなら、ドアを修理してもよい」と交換条件を出してきた。

「個室に傾きがでていたので、補修を考えている」という話はした覚えがあるが、二度とT氏には頼みたくない。私は、「床工事を依頼する前にドアを直してもらわないとこまる」と返事をしたが、T氏はメッセージに返信もしなくなった。

困った私は、そのT氏をみつけた大工紹介サイトに電話をしてネズミ事件について説明した。そして「利用者のレビュー欄に私の経験を載せてほしい」と頼んだ。紹介サイトの担当者さんはとても親身になって話を聞いてくれ、T氏を説得してくれることになった。

結果、数日後にそのT氏からドア修理代金が振り込まれ、この事件は解決となった。

T氏の紹介ページに私のレビューは掲載されなかった。もともとユーザーが自由に書き込める設定になっていないのだ。サイト側が選んだレビューしか掲載されないというのは、利用者にとっては非常に問題がある。

この件は、工事が終わる前に全額払うのはぜったいダメ!という教訓を私に残した。

ちなみに、傾いた床工事は知合いが紹介してくれた他の工務店に依頼した。
更衣室には壁掛け式で外に排水される除湿機を取り付け、24時間稼働させることにしたので、カビは出なくなった。


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