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【映画レビュー】中国の国民的アニメが真っ向からバスケアニメに挑戦!『喜羊羊と灰太狼DUNK FOR FUTURE』の感想

電影祭で観てきた映画でございます。

『喜羊羊と灰太狼DUNK FOR FUTURE』のざっくりとした感想

大阪・シネマート心斎橋さんで『喜羊羊と灰太狼DUNK FOR FUTURE』を観てきました。

喜羊羊と灰太狼 DUNK FOR FUTURE
(原題:喜羊羊与灰太狼之筐出未来)
制作年:2022年 / 制作国:中国
94分
監督:黄 偉明(ホアン・ウェイミン)

http://dianying.jp/den_ei_sai/film/F_1xx411c7SB

00年代後半に中国で一躍国民的アニメへと成長したTVシリーズ「喜羊羊」が7年ぶりに劇場版を制作。毎回いろんなテーマに合わせて、喜羊羊が冒険したり体験する事でおなじみのシリーズでしたが、今回のテーマは“バスケ”
喜羊羊や仲間たちがバスケの試合に挑みます。

中国での興行収入は1.6億元
シリーズ最大ヒット作『喜羊羊与灰太狼之开心闯龙年』にあと一歩及ばずのスコアでしたが十分な健闘作となりました。

本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと……

秀作!!

「言うて結構低年齢向けのTVアニメシリーズの喜羊羊だし」.…..と舐めてかかったらビックリ。

しっかり見応えがあって、しっかり熱い!
これまでの劇場版は全て観てきましたが、圧倒的にシリーズ歴代ベストでした。

ざっくりではなく、もっと詳しい感想を書いていきます。


かなり直球!しっかりとスポーツ映画

『喜羊羊』は中国でも何千話と制作され続けているTVシリーズなのですが、本来は羊の喜羊羊(シーヤンヤン)とその仲間たちが楽しくておかしい日々を過ごすコメディ作品です。公式のYouTubeでも配信されているので、雰囲気でもどんな感じか分かるのではないでしょうか。

だからこそ

今回の映画にはびっくり。

いきなり喜羊羊たちが期待の新生バスケチームとして大会に出場しているところから始まるのだから驚き、ちょうど、映画に合わせたバスケ編がTVシリーズで展開されていたので、その流れもあるのでしょうが、これまでそんなスポーツ系の作品ではなかっただけに、路線が全然違うので驚きは大きいです。

しかも、パロディとかでなし。
ストーリーもかなり本格的

喜羊羊たちは十分な活躍を果たしていくのですが、最初の試合では敗退してしまい、そこから決裂。しかしそんな挫折を経て、それぞれが思いを胸に再集結。しっかり訓練をしてリベンジマッチに挑む……これ以上ないぐらいに真面目にスポーツ映画をやっていて、しっかり燃える流れじゃないですか。

再結成の場面には思わず目頭が熱くなってしまいましたよ。

しっかり熱い!真っ当なスポーツアニメを繰り広げている!


フラッシュアニメだけどしっかり映える硬派なアクション

ストーリーだけでなく、アクションもしっかり見応えがあるのがさすが。
わざわざキャラクターたちの頭身をTVアニメ版よりも若干伸ばしているだけあって、バスケの試合のシーンはしっかりそれが活きるように、動く動く。

エフェクトなんかもバチバチにかかってカッコいいんだけど、特殊能力バトルみたいな感じは意外となく、展開や作戦、出し抜くテクニックはかなり泥臭くて現実的なのも逆に新鮮。変にエフェクトに逃げる感じでもないところは好感触でした。

そもそも喜羊羊といえば、フラッシュアニメーション作品
バスケのような細かな動きのスポーツは向いていないんじゃないかと思ったのですが、これがこれまでのシリーズではなかったぐらいに、ゴリゴリに動くんですよ。

もちろんフラッシュ作品でも『夜明け告げるルーのうた』とか『ロング・ウェイ・ノース地球のてっぺん』などの例もあり、動きに弱い手法というわけではないとはいえ、7年分の映画充電期間を経ての公開作というぐらい、これまでの安価な雰囲気のフラッシュアニメーションの延長線から逸脱しないレベルの絶妙なバランス感が素晴らしい。

これだけ見たら5000話の間ずっとバスケアニメをやっていたと勘違いされそうなぐらい上質ですわ。『熊出没』もすごかったけど、フラッシュアニメ組もしっかり進化してますね。

これまでの喜羊羊からは想像できないぐらいしっかり動くアクションも◎。


灰太狼の扱いにもニッコリ

一時期、中国に住んでいた頃にTVシリーズを観ていたのもあって、嬉しかったポイントが、羊の中で唯一の狼メンバーの灰太狼(ホイタイラン)

喜羊羊がアンパンマンなら、灰太狼がバイキンマンのような、ライバル的な立ち位置のキャラクターなのですが、今回の映画ではさらっと喜羊羊と灰太狼の二人が同じチームで肩を並べているのにグッときました。

当初のTVシリーズやこれまでの劇場版では、割と悪役の灰太狼をとりあえず無慈悲にコテンパンにすればオチ……みたいな回が多くて、かわいそうだし、イジメっぽく見える回もあって、やや複雑な思いも持っていました。

しかし今回は、そんな灰太狼の扱いも全然違っていて、製作陣からもしっかり愛されているのを感じる役回りとなっていて、少年の喜羊羊ではできない「良いパパ」ぶりから生まれるドラマが用意されていて嬉しかったです。

かつていがみ合っていた頃を知っているだけに、クライマックスに用意された喜羊羊と灰太狼が交わす、ややメタ的な会話は、「笑える」よりも「泣ける」掛け合いでしたよ。

これまでのシリーズの事を振り返ると、灰太狼の活躍も一味違って泣ける。


まとめ

●かなり真面目に熱いスポーツアニメを再現している!
●ベースはフラッシュアニメだけど、アクションシーンも本格的
●これまでのシリーズを知ってると灰太狼の扱いにもグッとくる

というわけで、想像をはるかに超えるレベルで楽しませてもらいまして、参りました。ここまでしっかり大人も面白いと思える映画に仕上がっているとは思っていなかったので、嬉しかったです。
これを持って来てくれた電影祭さんに感謝です。

大阪での上映は終わってしまいましたが、東京での上映はこれから。
グランドシネマサンシャイン池袋で9月28日(水) 19:20の回の一回限定
平日ですが間に合う方は是非に。

名古屋でも109シネマズ名古屋で10月6日(木)に上映されるそうなので、こちらも平日ですが、貴重な上映機会なので是非に。



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