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【映画レビュー】ついにスゴイのが来た!タブーを破った『ポケットモンスターキミにきめた!』の感想

※この記事は2017年にアメーバブログで投稿した記事の再編集版として無料公開しております。
https://ameblo.jp/nejimakikoibumi/entry-12292978564.html

『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』のざっくりとした感想

『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』を観てきました。

劇場版ポケットモンスターキミにきめた!
制作年:2017年 / 制作国:日本
99分
監督:湯山邦彦

https://eiga.com/movie/86155/

劇場版ポケモンシリーズ第20作目のアニバーサリー作品。サトシとピカチュウの出会いの物語からあらためて辿る物語となっております。近年はポケモン映画は最低興行収入を更新中ということで、いいかげん右肩下がりの状況を打破したいところでした。

で、観てきた感想をざっくり一言で言うと

かつてない快作!

という、アニバーサリー作品にふさわしい見事な映画となっておりました。

もう少し詳しい感想を書いていきますね。


『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』のもっと踏み込んだ感想


■答え合わせ!やっぱり完全パラレルだった!

公開前からリメイク?パラレルだ!と話題になった本作。

現在のTVアニメシリーズ「サン&ムーン」では島めぐりで学生活動中のサトシくんですが、それとこの映画のサトシくんをどうつなげるんだろうと思ったのですが、結構開き直ったパラレルワールド展開でした。

がっつり具体的なことを言ってもネタバレになっちゃうので、ぼんやりとした説明だけにはなりますが、なんか夢オチみたいなしょーもない展開はなかったのでご安心ください。

あくまでも「ポケットモンスター」というアニメシリーズを総括的に見せられるような仕上がりを徹底しており、変に辻褄を合わせようとしたりはしていませんでした。むしろその突き詰め方は、「サザエさん」的ループ空間に入ったサトシくんに対する、一つの最終回を描いたと言っても過言ではない出来だったと思います。

(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon (C)2017 ピカチュウプロジェクト

サトシにとっての一つの最終回としても受け取れる集大成!


■タブーに踏み込むその姿勢!支持したい!

そしてなんといってもこの映画の注目点として、これまでのポケモン映画どころかTVアニメシリーズでやってこなかったことをやっているシーンが2つ用意されております。

これが、ほんと・・・すごいです。

ネタバレする前に見て欲しいので、是非早めに足を運んで欲しいなぁと思います。

タブー破りといえば、クレヨンしんちゃんでも『嵐を呼ぶ!アッパレ戦国大合戦』で、クレヨンしんちゃんの泣き顔を思いっきり正面から描いていくという禁じ手と言える演出を叩き出してました。これが印象的なクライマックスとなって、我々に刻み付けられましたが・・・

今年のポケモン映画、これ級のタブー踏んでます。

(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2002

「それ、やる!?」って驚愕の展開に、観客席から「あっ……。」って声が漏れてました。人によっては賛否あるであろうタブー破りなんですが、個人的にはこの2つ(特にクライマックスの方)のシーンをすごく支持します。ちゃんと意味が乗ってそれがキマってるんだから、タブーを破っただけの有意味なものがこの映画には込められていたと思います。

むしろよくぞここまでやってくれた!と私は拍手を送ります。

禁断の演出にも踏み込んだサプライズがめっちゃ効いてる!


■ポケモン闘犬問題へのアンサー

そしてポケモンに対して私が抱いている闘犬問題にも結構明確なアンサーを示してるのも、非常に良かったです。

「ポケモンって、友達とか仲間だとか相棒だとか言ってるのに、そういう存在を使役して戦わせるのってどうなんだよ」って意識が私の中にありまして、やや悪く思う気持ちがありました。ですが、この映画ではその私の疑念に、完全解答とは言わないまでも、ポケモン映画サイドから、それなりに一理ある解答と受け取れるセリフや場面……なんなら映画全体で一つの答えを描いておりました。

この点を本編中で触れてるか、暗黙の了解として「それはそれ」としているかでは、映画を完全一本完結の見世物を理想として見ている私には気になってしまうところでした。ポケモンの闘犬感が毎年嫌でしょうがなかったのですが、『ミュウツーの逆襲』ぶりにあまりそこを気にせずに楽しめた映画でもありました。


まとめ

というわけで、すっごく良いポケモン映画でした。

(C)Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku (C)Pokemon (C)2017 ピカチュウプロジェクト

あと、ゲストキャラのマコトちゃん可愛かったですね。さり気なく水着シーンも用意されているので、そういう需要にも応えられる娘です。

マーシャドーさんが何したいのか分かりづらいとか、ちょっと言葉で喋りすぎなところが私好みじゃないとか、手放し大絶賛みたいな映画ではないのですが、これまでのポケモン映画をふまえると、ポジティブな意味で圧倒的に「違う」映画となっております。

かなりおススメ映画です!
今年はガチで見に行った方がいいですよ!


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