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【雑学】『ポケットモンスター結晶塔の帝王ENTEI』は何が致命的だったのか

プライムビデオにて最新作『劇場版ポケットモンスター ココ』を含む、2022年時点で公開された全ポケットモンスターシリーズの映画が配信をスタートしました。プライムビデオさんも入れ替わりが激しいので、いつまでもというわけではないでしょうが、しばらくは気軽にポケットモンスターシリーズの映画を楽しめるのではないでしょうか。

ポケットモンスター……いわゆるポケモンの映画は、当時のTVアニメシリーズに合わせてタイトルが変わったり、路線を変更したりと、長い歴史の中で何度もリニューアルのようなものを行なっているのですが、個人的には本作は大きく分けて3つの種類に分けられると思っています。

ポケモンの映画シリーズは3つの時期に分けられる

まずは首藤さんが脚本に関与している第3作目『結晶塔の帝王エンテイ』までの最初期
そして、そんな首藤さんが亡くなられて以降の第4作目『セレビィ時を超えた遭遇』~第19作目『ボルケニオンと機功のマギアナ』までの停滞期
そして第20作目『キミにきめた!』から現在に至るまでの挑戦期

以上の3つの時期で、私はポケモン映画を捉えています。
停滞期と呼ばれる時期は、ポケモンのゲームデータを前売り券や会場で配信するなど興行収入としては高まる時期もあったのですが、こと映画の内容に関して言えば、正直悩ましいものでした。

ポケモン映画は10年以上という異常なほど長い期間、監督湯山邦彦さん&脚本園田英樹さん体制で映画を作り続けており、マイナーチェンジこそあれど、根本的に映画の質的な変化が見られない時期が続いており、子供だまし感が否めない作風に陥っていたのが停滞期で、やっと決定的な変化がみられたのはTVアニメシリーズの設定を切り離した『キミにきめた!』からだと感じています

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首藤さん脚本の面白さ

「感じています」と評しているように、この3期間に分類しているのは本当に感覚の域だと思うのですが、『キミにきめた!』以降では作品の面白さが違うと感じています。

それは同じく、首藤剛志さんが脚本を務めていた最初期にも言えると思っていて、好みで言えば、ポケモンで描けることを追求するような『キミにきめた!』以降の方が私は好きな一方で、一筋縄ではいかない深みのあるメッセージを持っているという点では、最初期の映画にも魅力はありました。

ここでそんな最初期のポケモン映画で脚本を務めた首藤さんとはどんな方かを紹介しておきます。

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