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【注目】ひろしまアニメーションシーズン2022!これは観ておきたい長編アニメーション映画リスト!

2022年8月に広島にて新たな国際アニメーション映画祭“ひろしまアニメーションシーズン”がスタートします。

もともと広島では、広島国際アニメーション映画祭が実施されていたのですが、2020年を最後に終了。ゴタゴタしていて不安な状況の中での後継のような位置付けのイベントとなっています。

このイベントでは、世界中の応募作品からグランプリなどを決める「コンペティション」、環太平洋・アジアのアニメーション界に貢献した人物を讃える「アワード」、アニメーションと教育を結びつける「アカデミー」の三本柱での構成となっており、イベント全体の総合プロデューサーに藤木清治さん、メディア芸術部門プロデューサーに新千歳空港国際アニメーション映画祭を支えてきたニューディアーの土居伸彰さん、ディレクターには世界的にも有名な山村浩二監督が名を連ねる手堅い布陣となっています。

こちらのイベントでは多くの日本初公開作品も名を連ねており、注目作が多数登場!今回はそんな、プログラムの中でも注目のレアアニメーション作品をピックアップしていきます。


8/17(水)『悪魔の発明』『水玉の幻想』

悪魔の発明(原題:Vynalez Zkazy)
製作年:1957年 / 製作国:チェコスロバキア
83分
監督:カレル・ゼマン

https://eiga.com/movie/41994/

水玉の幻想(原題:Inspirace)
製作年:1948年 / 製作国:チェコスロバキア
11分
監督:カレル・ゼマン

実写作品であっても、その中に多数のアニメーション技法を取り入れたカレル・ゼマン監督の長編『悪魔の発明』と短編『水玉の幻想』をピックアップして上映。

今回のひろしまアニメーションシーズンのテーマの一つ“水”にまつわる作品ということでどちらも、一風変わった水中の世界が描かれた作品が選出されています。サブスク配信とかされていない類の作品なので、この機会にぜひ観ておいて損はない作品です。

8/17 (水)11:25 〜JMSアステールプラザ大ホールでの1回上映のみ!
嬉しい事に無料上映です!


8/17(水)『花の詩女 ゴティックメード』

花の詩女 ゴティックメード
製作年:2012年 / 製作国:日本
70分
監督:永野護

https://eiga.com/movie/56090/

『ファイブスター物語』の永野護が監督、原作、脚本、絵コンテ、原画などを一手に手がけた2012年の日本のSFアニメーション作品。“絶対にソフト化しない”という曰く付きの作品ということで、たまにイベント的に上映される機会を使わないと観れないレアアニメーション映画。

今回のひろしまアニメーションシーズンでは、広島出身の声優であり、自身も皇子トリハロン役で出演している佐々木望さんにフィーチャーした企画として上映が実施され、トークイベントも併せて実施されます。

8月17日(水)13:50〜JMSアステールプラザ大ホールでの1回限定上映となっています。


8/17(水)8/20(土)『獣』『第四の壁』『骨』(環太平洋・アジアコンペティション2)

こちらは長編ではなく短編ですが、
注目作揃いの「環太平洋・アジアコンペティション(2)」に注目。

直近のアニメーション映画賞で多数ノミネートを果たした『BESTIA』こと『獣』、新千歳空港国際アニメーション映画祭新人賞や文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門大賞を獲得した『The Fourth Wall』こと『第四の壁』、そして、『The Wolf house』の監督クリストバル・レオンさんとホアキン・コシーニャさんが『ミッド・サマー』のアリ・アスター監督プロデュースのもと制作した短編『THE BONES』こと『骨』が一挙にラインナップされたプログラムとなっています。

8月17日(水)19:30〜 のJMSアステールプラザ大ホールでの上映と
8月20日(土) 16:30〜 の横川シネマでの2チャンス
あります。


8/17(水)8/20(土)『群島』(ワールド・コンペティション光の詩)

群島(原題:Archipel)
制作年:2021年 / 制作国:カナダ
監督:フェリックス・デュフォー=ラペリエール

昨年のアヌシーのコントルシャン部門にもノミネートされた『群島』が日本初上陸。『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』のフェリックス監督が架空の島々についてドローイングとスピーチで綴るアニメーション長編作です。
「ワールド・コンペティション:光の詩」のプログラム内の一本として選出されています。

8月17日(水)15:10〜 の横川シネマでの上映と
8月20日(土) 19:35〜 のJMSアステールプラザ大ホールでの上映の2チャンス
あります。


8/18(木)『ナタの大暴れ』&『牧笛』

https://animation.hiroshimafest.org/program/00000701/

ナタの大暴れ(原題:哪吒闹海)
制作年:1979年 / 制作国:中国
65分
監督:ワン・シューチェン、イェン・ディンシェン、シュー・ジンダー

https://eiga.com/movie/41994/

牧笛
制作年:1963年 / 制作国:中国
20分
監督:テーウェイ、チェン・ジャージュン

https://eiga.com/movie/76109/

中国のクラシックアニメーション映画も長編&短編セットで登場。
電影祭でもピックアップされた『ナタの大暴れ』に加えて、こちらもレアな水墨画アニメーション短編『牧笛』が上映。現在は入手困難な上海美術電影作品集 Vol.1に収録されている2本ということで、こちらも現在サブスクなどで気軽に観られない貴重な作品です。

8月18日(木)10:00〜のJMSアステールプラザ大ホールでの1回限定上映!
みんな嬉しい無料上映です。


8/18(木)8/20(土)『かっ飛ばせ!ドリーマーズ〜広島カープ誕生物語〜』

かっ飛ばせ!ドリーマーズ カープ誕生物語
制作年:1994年 / 制作国:日本
86分 / マッドハウス制作
監督:兼森義則

中沢啓治先生の『広島カープ誕生物語』を原案に、広島出身の兼森義則監督のもと、マッドハウス制作で制作された長編アニメーション映画。DVD化を果たしている作品なのですがamazonでも中古で8500円とそれなりに良い値段する状態となっております。

8月18日(木)10:30〜と、8月20日(土)18:00〜の広島市映像文化ライブラリーでの上映が2チャンスあります。


8/18(木)『No.7 Cherry Lane(ディレクターズ・カット版)』

No.7 Cherry Lane(原題:継園台七号)
制作年:2019年 / 制作国:香港・中国合作
125分
監督:ヨン・ファン 

https://eiga.com/movie/91617/

第32回東京国際映画祭で上映された『チェリー・レイン7番地』がディレクターズ・カット版で日本に再上陸!本来はゲストとして謝文明さんが来日する予定だったようですが、件のウイルスの影響で事前収録映像が流れるようです。残念ですが、本編上映だけでも十分に貴重な長編作です。

8月18日(木)15:10〜のJMSアステールプラザ大ホールでの1回限定上映!


8/18(木)8/21(日)『森での出来事』(ワールド・コンペティション:寓話の現在2)

森での出来事(原題:When you get to the Forest)
制作年:2022年 / 制作国:アメリカ
監督:エリック・パワー

MVやPR映像などペーパーストップモーションアニメーションで活躍するエリック・パワー監督が自主制作にて長編アニメーション映画を制作したという日本初上映作品。7月13日のメインインターナショナルフィルムフェスティバルにてワールドプレミアを果たしたばかりの作品が、「ワールド・コンペティション:寓話の現在(2)」のプログラムを丸々担って登場します。

8月18日(木)19:45〜のJMSアステールプラザ大ホールでの上映と
8月21日(日)16:30〜の横川シネマでの上映の2チャンス
あります。


8/19(金)『幾多の北』(山村浩二監督トーク付き)

幾多の北
製作年:2021年 / 製作国:日本、フランス
64分
監督:山村浩二

https://eiga.com/movie/95827/

今年、見事アヌシーのコントルシャン部門を制した山村浩二監督の『幾多の北』が上映。すでに何度か日本上映を果たしている他、今後おそらく全国公開も展開していくのでは……?という状況なだけに、作品の視聴機会は現状限られているものの今後変わってきそう。ただし、今回はしっかり山村浩二監督をゲストとして迎えたトーク付きということで、足を運ぶ価値は有り!

8月19日(金)12:35〜のJMSアステールプラザ大ホールでの限定1回上映!


8/19(金)8/21(日)『銀色の鳥と虹色の魚』(ワールド・コンペティション:社会への眼差し2)

銀色の鳥と虹色の魚(英題:Silver Bird and Rainbow Fish)
制作年:2022年 / 制作国:アメリカ、オランダ
103分
監督:Lei Lei

https://www.annecy.org/the-festival/official-selection/film-index:film-20220255

今年のアヌシーのコントルシャン部門にノミネートを果たした『銀色の鳥と虹色の魚』が日本初上陸。中国出身のアニメーション作家、レイレイ氏が自身の家族と中国という国の過去を、粘土で作ったような抽象的な人物や、古い写真をコラージュのように使いながら描いた作品です。「ワールド・コンペティション:社会への眼差し(2)」のプログラムを丸々担って登場します。

8月19日(金)19:35〜のJMSアステールプラザ大ホールでの上映と
8月21日(日)19:40〜の横川シネマでの上映の2チャンス
あります。


8/20(土)『The Crossing』

The Crossing(原題:La Traversée)
製作年:2020年 / 製作国:ドイツ、フランス、チェコ共和国
監督:フローランス・ミアイユ

アヌシー長編コンペティションにもノミネートを果たし、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で上映・配信が実施されたばかりの『The Crossing』が、ひろしまアニメーションシーズンにも再び登場。監督のフローランス・ミアイユさんは今回審査員としても来場されるということで、監督をゲストに迎えての上映を実施します。

8月20日(土)12:10〜のJMSアステールプラザ大ホールでの限定1回上映!

ちなみに8月18日(木)12:40〜のJMSアステールプラザ大ホールでは、フローランス監督の短編特集上映もあるので、日付が離れてますが、こちらも注目です。


以上、全プログラムを網羅しているわけではないですが、今回の上映がかなり貴重になりそうなものを長編作品を中心にピックアップしました。

他にも配信などがされているものの、カートゥーンサルーン作品とか、『ヒックとドラゴン』とか、大好きな人も多そうな作品も多数ラインナップにあるので、その辺りは各自スケジュール(↓)をチェックしてくださいませ。

https://animation.hiroshimafest.org/uploads/2022/08/Animation_TS_0811.pdf

こうして並べると、新旧満遍なくいろんな国のアニメーション作品が集うすごいイベントとなりそう……というか、1回上映の企画が多いのが勿体なさすぎるというぐらいのものとなっています。

なかなか全日参加は難しいかもしれませんが、私もどうにかタイムスケジュールを組んで、どこかのタイミングで滑り込もうと思っています。
地味に大阪からもちょっと遠いのですよね、広島。
なんだかんだで楽しみにしていますよ、ひろしまアニメーションシーズン。


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