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フィクションなめんなよ:Once upon a time in …Hollywood

**30-day film challenge **
Day.3 5ワード以上のタイトルの映画

今回思い浮かんだのはこの映画。
タランティーノ最新作。

Once upon a time in …Hollywood
2019,クエンティン・タランティーノ監督!!

これ、結構長くて、156分もある。脅威の2時間30分。でも、去年映画館で見たとき、本当にどんどん面白くなって、見ながらにして「面白いー!」と言ってしまいそうになるくらい、かなり前のめりになって見たのであっという間だった。

フィクションなめんなよ

この映画の最高だと思ったこと、それは史実に基づいた話であると共に結末はまさしくタランティーノらしく、清々しい改編が施されていることだ。
映画を愛してやまない彼がこの改編を取り入れることで私たちに何をもたらしたか。

劇中において登場人物が映画館へ行って映画を見ているシーン、それはまさに今その時の自分と同じ状態を見せられることになる。それで、その登場人物が楽しそうに、本当に楽しそうに映画を見ているとき、その多幸感はそっくりそのまま自分に重ねられるのだ。

この映画には、シャロン・テートという実在したハリウッド女優が、自分の映画を街の映画館へ見に行くシーンがある。前の椅子に足をかけて周囲の楽しそうな観客を見て嬉しさが顔に滲み出る大女優。ここで使われるシャロン・テートの映画は実際の当時の映像とのこと。素敵。

彼女が1969年8月9日に起こった悲劇のスターとして語られる以前に、彼女は映画を愛し、確かにハリウッドで生きた美しい人間だったのであるということ。そういうことをタランティーノはこの映画の最後で史実にフィクションを盛り込むことで語り直したのである。なんて素敵なんだろう。

もちろんブラピとレオ様の共演も最高。特にブラピなんかは、もうカッコよさに肝が据わっていてそういう面でも見る価値がある。

当時、ベトナム戦争を背景にラブアンドピースを謳ったヒッピーたちがたくさんいたこと。西部劇が次第に廃れていってカウンターカルチャーが代行していったこと。そんなハリウッドに生きた人々の煌めき… 昔々ハリウッドでね…


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