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『影と刻罪のテュシアス』マルラの背景②

↓こちらの続きです。

◼️稽古が始まり

今回は役づくりをガチガチに固めない状態で稽古に挑みました。
そのため稽古が進んでいくにつれ、当初想像したマルラから随分違う雰囲気のキャラクターとなりまして。

teamFreyroodiaの稽古画像を拝借。
マルアリエラ役の春野遼子さん(左)とトリスタン役の阿部純也さん(右)

ちなみに、別チームの春野遼子さんが演じられていたマルラは、まさしく私が最初にイメージしていたマルラそのものでした。
朗らかで可愛らしく、品がありつつもちょっと抜けたところがあり、(マルラとテュシアスの関係にあった)宮中女官長ヘンリエッタとも和気あいあいとした仲睦まじい関係を築いている、という。

…私もそうなるはずだったのですが。
結果的に私が演じたマルラは、騒がしいわ奇行に走るわ跳ぶわ跳ねるわで、ヘンリエッタに「マルラ!落ち着け!!」とたしなめられるという、王族らしからぬキャラクターとなりました。
どうしてこうなった。

◼️キャラクターの形成

きっかけは、演出の岡本さんの一言でした。

宝塚だよ

フレイルーディア王国に留学に来ていた、ソルディニア王国王近騎士長アメリア・メルグリット
彼女の話を聞いて憧れを抱いていたマルラが、城内で偶然彼女と出会い「凄いわ!」と大喜びするシーン。
その喜びの感情をより具体化させるため、岡本さんは
アメリアは宝塚のトップスターで、マルラはそのスターの大ファン
という演出プランを提示してきたのです。

アメリア役の斎藤未来さんを目の前にし、
〈確かに、実際の衣装も格好いい騎士の服装だしな〉
とイメージできた私は、その場で生じたファン感情の赴くまま、ノリノリにカッコつける未来さんを相手に「推しを目の前にして大興奮する婦女子」となったのでした。
そしてそれを全身全力で表現することを心がけたら、あのようになってしまいました。

(宝塚ファンの方、不快になりましたら申し訳ございません)

該当シーンの稽古風景。
初日なのでまだぎこちない雰囲気。

そうなると、ヘンリエッタとの関係性にも変化が起きます。
福岡みなみさん演じるヘンリエッタは、笑顔でも目が笑ってない冷静沈着なキャラクター。騒がしくて落ち着きのない私のマルラとは、元々の脚本にあるような「和気あいあいとした仲睦まじい関係」を見せるのには少々無理が生じたのです。
そこで最終的に、
「ちょ、引っ張らな…マルラ!落ち着け!!」
という台詞が追加され、ボケとツッコミまではいかないにしろ、アニメによくありがちな凸凹コンビのような関係となりました。


次回は(勝手に創作した)マルラの過去とか裏設定について語ろうかと思います。
続く。

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