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小学校教員資格認定試験の勉強②~一次択一問題編~

小学校教員資格認定試験の合格を目指して、私が行った勉強について、具体的な教材も紹介しながら書こうと思います。
一次試験は全部で4種類ありますが、今回は、ⅠとⅡの択一式問題の勉強法について記します。

試験問題は、4つの選択肢から1つを選ぶ形式です。
4分の1の確率で正答なので、なんとかなりそうですが、しっかり要点を押さえていないと、かなり惑わされます。
しっかり対策をして、自信を持って6割以上正答できるレベルにもっていく必要があります。


▼試験科目や合格基準、出題傾向については、こちらに書きました。


Ⅰ:教職教養

Ⅰの試験については、一般的な教員採用試験の「教職教養」のテキスト・問題集で対策します。
大きな本屋に行って、教員採用試験コーナーの本を一通り手に取って中身を確認し、見やすく、取り組みやすそうに感じる本を選ぶとよいと思います。

▼私が愛用していたものはこちら。

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東京アカデミー セサミノート

★★★☆☆
セサミノートは、要点が体系的にまとめられており、キーワードが穴埋めになっています。
教職の知識ゼロから始めた私は、教職教養を網羅的に学ぶために、最初に活用しました。
といっても最初は、テキストからキーワードを拾ったり、答えを見て、赤ペンで書いていくのがやっと。
インプットするというよりは、とりあえず、すべて埋めて目を通すことに注力しました。
最後まで書き込むのに、かなり時間がかかりました。
問題集の該当箇所を確認したり、ポイントを確認したい時に開いて活用していました。
時間がわりとあって、網羅的にしっかり学習したい人にはおススメです。

東京アカデミー 問題集
★★☆☆☆
セサミノートで教職教養の全体像をつかんでから、問題集に取組みました。
この問題集、文字は黒一色で飾り気がなので、あまりテンション上がりません。
特定の問題集を何周もやるとよいといいますが、私は2周やるのがやっとでした(途中でちょっと嫌になったり…)。
知識が定着していれば、もっとさくさくできるのでしょうが、私はなかなか進められなかったです。
コツコツとしっかり時間をかけられる人向けかもしれません。

LEC これだけ覚える
★★★★★
一番、繰り返し使ったのが、この本です!
教員採用試験での頻出テーマが簡潔にまとめてあり、キーワードが赤字になっています。
付属の赤シートで消して、覚えたかをチェックできます。
とにかくいつも持ち歩き、何度も開いて読んで覚えるようにしました。
四角のチェック欄がついているので、正答できたら線を引き、それが増えることで、よし!と思い心の安定を図ることができました(見える化大事)。
過去問や問題集の該当箇所を確認したりするのも、ポイントがまとまっており、わかりやすいです。
試験勉強を始めてから最後まで、ずっと活用した一冊です。

実務教育出版 よく出る過去問
★★★★★
ちょっと浮気して買った問題集なんですが、コレ、あたりでした!
何がよかったかと言うと、大きく2つあります。
①択一式問題に特化している
実際の試験と同じような出題形式の問題ばかり解くことができます。
単なる穴埋めとは違い、持ってる知識から正解を選びとったり、選択肢があることで惑わされるトレーニングもできます。
②見開きで答えと解説が確認できる
左ページに問題、右ページに答えと解説という構成になっています。
通常の問題集は、後ろに答えがまとめてのっていますが、答えのページを探す煩わしさもなく、一瞬で答え合わせができます。
しかも、選択肢の文章それぞれに対して、正誤についての解説がのっているので、なぜその選択肢が正解なのか(その逆も)の理由が明確になります。
この形式は、とても取り組みやすく、どんどん問題を解き進めることができました(ある程度知識がついてからやったからかもしれませんが)。
問題数はさほど多くないので、サクっとやって理解したい人にはよいと思います。

教員養成セミナー 教育DATE&教育時事 Target予想問題
★★★★☆
教員養成セミナーという雑誌についてくる、薄っぺらい問題集です。
教育時事を特集している号(この時は6月号)は、購入して読んでおくのがおすすめです。
その年のトレンドや押さえておくべきものをズバリ解説してくれて、読み物としてもおもしろいです。
試験問題でも、答申やどこかの資料を題材にした問題が数問出題されます。
Target予想問題集に書かれている内容を頭に入れておくことで、実際の試験でも助けられました。
教育時事(いじめ、不登校、児童虐待、発達障害、学校の働き方改革等)のテーマは幅広くありますが、一般的な解釈ではなく、しかるべき文書にもとづいた理解が必要です(Ⅳの論述対策でも必須)。
教育時事についてしっかり押さえておきたい人は、教員養成セミナーの教育時事特集号をぜひ。


▼実は、暗記するのに役立ったのはコレ!

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問題集とか、一冊まるっとやるのって、なかなか体力いるんですよね。
特に、まだ知識が定着していない中、問題と向き合うのはなかなか苦しい…
そんな時、まずこれだけ、ここに書いてある内容だけ、とにかく全部覚えよう!と取り組んだのが、きょうさい対策ブログの「おまとめプリント」です。
重要箇所だけ、分野ごとに数枚のプリントにまとめてくれています。
紙1枚っていうのが、取り組みやすく、頭に入れやすいと思います。
赤字でキーワードを書き込み、青字で補足事項を書き込み、何度も何度も見返しました。

きょうさい対策ブログには、大変お世話になりました(有難くすみずみ活用させていただきました)。
この「おまとめプリント」は、動画での解説もあります。
基礎固めにはもってこいだと思います。


Ⅰ:学習指導要領 総則編

Ⅰの試験問題でけっこう重要なのが、学習指導要領総則編です。
4分の1以上を占めるため、しっかり理解しておく必要があります。
学習指導要領ってなに?といういうところから始めた私なので、最初はなかなか難解でした。

▼学習指導要領の内容を理解していることが重要!

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そこで役立ったのが、教育時事でも紹介した教員養成セミナーの雑誌です。
学習指導要領の号を見つけて思わず購入したのですが、コレ、買ってよかったです。
初心者向けに解説をしてくれているので、学習指導要領とはそもそもなんなのか?総則に何が書いてあるのか?内容を構造的に知ることができます。
そのうえで、ざっくりとした要約を、学習指導要領の余白に書き込み、内容を把握するようにしたことで、内容の理解が進みました。

前文については丸暗記です。
付録の小冊子にマーカーを引き、スマホアプリに取り込み、何度も読み込みました。
また、自分で音読したものをスマホで録音し、夕食の片づけや寝る前などに聞いて耳からも覚えるようにしました。

あの頃は、「学習指導要領が私の愛読書です。」といえるくらい、総則マスターを目指していました(笑)。


Ⅱ:6科目

Ⅱの6科目においては、Ⅰと同様、過去問から出題傾向を把握したうえで、教科ごとに優先順位をつけて取り組むとよいと思います。
ポイントとしては、
・学習指導要領解説の中身まで出るか出ないか
・教科の問題の難易度、得意・不得意
・対策のしやすさ、暗記でどこまで対応できるのか
を考慮して、10科目から自分が受験する6科目を選択して勉強します。

6科目の合計が6割に達していればOKなので、得意科目では確実に点を稼げるようにしておきたいところです。
ただし、令和2年度の試験から、各教科の得点が4割以上という基準が追加されました(これに泣いた人がけっこういたようです)。
捨てる科目をつくるわけにもいかなくなってしまいました。

令和2年度の試験から、出題数が20問から10問に変更されました(50点満点)。
出題範囲は変わりませんが、1問の重みが増した印象です(答えられる問題が出ればラッキー)。
たったの10問・・・各教科の勉強にどれだけ時間を割くのか悩ましいところです。


▼6科目の勉強で主に使ったもの

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東京アカデミー セサミノート 小学校全科
★★★★☆
全科目の学習指導要領に関わる内容と教科の学習内容が穴埋め形式でまとめられています。
受験予定科目の学習指導要領の内容を重点的に押さえるようにしました。
教科の学習内容にまで、なかなか手がまわらなかったので、これだけ覚えよう!というつもりで取り組みました(特に実技科目)。

実務教育出版 学習指導要領 らくらくマスター
★★★★★
教科の対策どうしよう…と悩んでるところに、学習指導要領(総則+各教科)に特化したテキストを見つけ、即購入しました。これも買って正解!
試験問題のだいたい半分は、学習指導要領に関する問題です。
この本に書いてあることは暗記する勢いでのぞみました。
小さいテキストなので、持ち運びにも便利です。
教職教養のLEC同様、常に携帯し、何度も繰り返し読みました。

学習指導要領解説
★★★☆☆
理想を言えば、各教科の解説にも目を通しておきたいところですが、解説まで深く読む必要があるかは教科によって違います(全部読み込むのは時間的にも辛い)。
特に、Ⅲの論述で選択する科目は、学習指導要領解説必須となります。
全部読み込むとなるとかなり時間がかかるので、優先的に勉強します。

▼学習指導要領解説の付録ページに注目!

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意外と使える!と思ったのは、解説の後ろにある付録ページです。
各学年ごとの指導等など、解説の文章を読みながら、表にまとめたい衝動にかられるのですが、自分でつくるとなるとかなり手間がかかります。
が、付録ページに表でまとまっているものがあるんです!(これを見つけた時は感動しました)
表で構造化されているので、頭に入りやすく、覚えるときも便利です。


◎一次試験択一式問題の勉強・教材について、私がやってきたことを振り返り書いてみました。
勉強法も教材も、これが正解ってものはないと思います。
最初は手ごたえなくても、勉強を続けていく中で、見えてくるものがあります。
いろいろ試しながら、勉強を続けていくことが大事なのかと思います。
受験する方の、何かのヒントになれば幸いです。



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